似ているようで・・・

読書の秋だからというわけではないのですが、以前から気になっていた本を読みました。
タイトルは「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」
ドイツ在住の川口マーン恵美さんという大阪生まれの人が、時には日本人の視点で、時
にはドイツ人の視点で両国を分析するといった内容です。
観光やビジネスで短期間滞在するだけではわからないコトが住んでみるとよくわかるとい
った内容でした。
一般的に日本とドイツはよく似ていると言われます。
同じ敗戦国でありながら、持ち前の勤勉さで技術大国として先進国の仲間入りをしました。
でも、この本を読むとそのイメージは崩れます。
ドイツの学校は給食も部活もないらしいのです。
その理由が給食は面倒でお金がかかるからで、部活はドイツの教師は勤務時間以外は
働かないからだそうです。
時刻表通りに走る電車も、時間通りに正確に運ばれる宅配便もドイツでは稀だそうです。
日本人は便利さと快適さの追求には貪欲であります。日本の発展の原動力は品質改良
とサービスの果てしなき拡大であると思うところも大です。
一方、ドイツ人は便利さと快適さをあまり追求せず、なければないでいいのではないかと
思うそうです。
そう考えると、日本人とドイツ人は似ているようで似ていないなと感じます。

ジェネレーションギャップ

電話口で漢字を相手に伝える時には、少し注意が必要です。
電話だと相手がどの世代の人なのかわからないからです。
私の下の名前は「昌時」と書くのですが、「昌」という漢字を伝える時にいつも森昌子の
「昌」ですと伝えるのですが、うまく伝わらないこともあります。
 相手 「どのような字ですか?」
 私  「森昌子の昌です」
 相手 「モリマサコって・・・」
 私  「山口百恵と桜田淳子と3人で花の中3トリオでデビューした森昌子です」と言い
     かけて止めました。若い世代に森昌子は知らないようです。
田原俊彦の俊、赤塚不二夫の塚、私の漢字のたとえの人が少しレトロのようです。
先日、若い人が松田聖子の「赤いスイートピー」をナツメロと言ってました。
そう言えば、最近明らかに40代をターゲットにした歌番組をよく観ます。
プロデューサーのねらいにピッタリとはまっています。
昔、父母がナツメロ歌謡番組を必死で観ていたように・・・。

インバウンド

2020年東京五輪開催決定後、インバウンド(訪日外国人客)拡大のために、様々な施策
や工夫が注目されています。
2003年に訪日客を10年で1000万人まで拡大するとした政府の「ビジット・ジャパン・キャ
ンペーン」は最終年にようやく実現の可能性がみえてきました。
観光庁は2020年までに2000万人、2030年には3000万人の訪日客を呼び込みたいと考
えています。
世界に目を移すと、外国人が一番訪れている国は1位フランス(8000万人超)、2位米国
(6000万人超)で、日本は33位とまだまだ成長の余地はありそうです。
最近は、日本のビザの緩和などの施策でASEAN諸国からの訪日客が増えています。
又、LCC増便の影響もあり、特にタイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシ
ア等の国からの訪日客が増加しています。
現在の訪日外国人の6割が韓国、台湾、中国からなので、それ以外のアジアの国から
の訪日が増えると大きな底上げになるでしょう。
その目的も観光、食事、ショッピングと多様で、日本側の工夫のあるおもてなし方次第で
は可能性は無限に広がるような気がします。
弊社も外国人の方がよく泊るホテルに直営店を構えておりますので、インバウンド拡大の
ために様々な形で協力させていただければいいなと考えております。
どのような形で協力ができるかを模索するために、大阪観光コンベンション協会の賛助会
員となり、活動していく決意を致しました。
日本を訪れる全ての外国人の方に「日本に来てよかった」と思ってもらいたいです。

世界盆栽大会

世界盆栽大会は世界の盆栽愛好家が集い、親善を深めるとともに盆栽文化の普及と技
術向上を目的として、4年に一度開催される大会です。
いわば盆栽のオリンピックのようなものですね。
その次回 (2017年) の開催地が日本のさいたま市に決定致しました。
盆栽はBONSAIとして世界で根強い人気があり、世界大会も米国、ドイツ、プエルトリコ、
韓国、中国で開催されており、第1回世界盆栽大会の開催地である、さいたまへ里帰り
開催が決まったので地元は盛り上がっているようです。
開催地を決めるプレゼンでは、会場のコンパクトさや交通の利便性、さらに大会を開催し
た経験をアピールし決定にこぎつけました。
まさに東京オリンピックのプレゼンのようですね。
地元の盆栽関係者は 「本当にうれしい。日本の文化の盆栽とおもてなしの心を世界の人
に知ってもらいたい。」 とコメントしておりました。
さいたま市大宮地区の盆栽の歴史は古く、関東大震災のあと東京の盆栽業者が移ってき
て、大宮盆栽村を作り、その名は世界にも知られています。又、2010年には世界ではじめ
ての盆栽美術館が開館しました。
大宮は盆栽の聖地なのです。
盆栽愛好家の一人として、一度は訪れてみたいと思っています。

悩んだ時はナポリ

「ナポリを見て死ね」と言われるほど風光明媚な土地として知られるイタリア南部の都市
ナポリ。

ドイツの文豪ゲーテは、しばらく文学生活から遠ざかっていた後、誰にも告げずに1人イタ
リアへ旅立ち、とりわけナポリを気に入ったそうです。

その理由は、ドイツにはない明るい景観、陽気な人々との出会いであったそうです。

ナポリはゲーテに新しい創作への活力を与えたのは確かなようです。

そのナポリの魅力とは何だろうと、かねてから気になっていたのですが、「イタリア・ナポ
リターナ楽団」の大阪公演があったので行ってきました。

この楽団はナポリ音楽とカンツォーネを演奏するために結成されたオーケストラで、打楽
器はドラムにパーカッションで、ギターとマンドリンが加わると途端にラテンムードが強ま
ります。

楽団全体がラテン系の楽しいムードで観客を楽しませてくれます。

「オー・ソレ・ミオ」は心を晴れやかにし、「サンタ・ルチア」では美しい景色が目に浮かび、
「帰れソレントへ」に胸が切なくなります。

楽しい歌でも悲しい歌でも、ナポリの音楽は「人生を肯定する」音楽であり、明日への希
望、明るい未来への期待が込められています。

「人生って何だろう?」と悩んだ時にナポリの歌と音楽を聴けば「これぞ 人生だ!」とポジ
ティブな答えに気づくのではないかと思います。

ゲーテの言葉が印象的です。

「ナポリは楽園だ。人はみな我を忘れた陶酔状態で暮らしている」

風立ちぬ

宮崎駿監督、5年ぶりの新作「風立ちぬ」を観ました。

「となりのトトロ」や「崖の上のポニョ」と違い、大人向きの作品です。

まず、ジブリ独特の森の表現がすばらしいです。

木々、葉、雲、光、風のディテール表現が季節感、時代の雰囲気、主人公の感情さえも的
確に表現してしまう手法は、宮崎駿監督ならではのもので圧巻でした。

又、震災から太平洋戦争へ突入する不穏な空気感と時代考証を踏まえた街並み、そこで
生活する貧しい人々の描写がリアルでした。

本当にあの頃の日本は、生きるのが辛い時代であったのだと考えさせられます。

内容はゼロ戦の設計士として知られる堀越二郎の生涯をベースとして、堀辰雄「風立ちぬ」
の純愛物語をミックスしたようなストーリーです。

ただ美しい飛行機が作りたかった天才設計士、堀越二郎。

その時代に生まれた天才が悲しい時代に利用されてしまうのです。

ゼロ戦は軽くて速い。飛行には最適。しかし防御力はないのです。

攻撃を受けるとひとたまりもありません。
 
ゼロ戦の悲劇は「永遠の0(ゼロ)」を読んで知りました。

堀越二郎もまさかそのようになるとは、夢にも思わなかったでしょう。

8月は原爆の日、終戦の日と戦争について考えることが多くなる月です。

エンドロールで流れる、荒井由美の「ひこうき雲」の歌詞が頭から離れなくなりました。

 

酒に酔ったさま

酒に酔っている状態を的確に表現するには、どのような言葉が適正かという事を酒の席で
論じました。

このように言葉で書くと、ものすごく真面目な議論のように感じますが、たまたま飲み会の
席で話題に上がった程度です。

その席には、関西の人も関東の人もいたのですが、要約すると会話は下記のとうりです。

 関西系 「べろべろになるまで酔っぱらってしまったとか言うけどな・・・」

 関東系 「いや、ぐでんぐでんが一般的でしょう。歌にもあるし・・・」

 関西系 「ぐでんぐでんってあんまり言わへんなー。それやったらべろんべろんやろ」

 関東系 「べろべろとべろんべろんの違いはあるの?」

 関西系 「べろんべろんの方が酔っぱらっているな」

 関東系 「向うにいる人みたい?」と遠くの席の酔っぱらいを指差す。

 関西系 「いや、まだあの人はべろべろぐらいやろ。べろんべろんは何言ってるかわから
          へんし、まっすぐに歩かれへん酔っぱらいの事やで」

 関東系 「それはぐでんぐでんが正しい表現だ」

あとから考えてみると他愛もない事ですが、関西の人は表現する時に擬音語、擬態語をよ
く使うような気がします。

「カーッと暑かったので、ビールをグーッと飲んでべろんべろんになるまで酔っぱらい、次の
日にへろへろになりました。午前中のプレゼンは、ぐだぐだで、けちょんけちょんに言われま
した」

情景が目に浮かぶように思うのですが変でしょうか?

華麗なるギャツビー

レオナルド・ディカプリオ主演の「華麗なるギャツビー」を観てきました。

舞台は1920年の好景気に沸くニューヨーク。

連日連夜、繰り広げられるド派手なパーティの主催者はディカプリオ演じるギャツビー。

しかし、誰もギャツビーの正体を知らない。

そのパーティの目的とは意外や意外・・・ネタバレになるのでやめときます。

元々、アールデコの雰囲気が大好きなので、その豪華絢爛な衣装やセットを見ているだ
けで楽しい気分になりました。

女性の衣装はプラダ、ジュエリーはティファニー、男性の衣装はブルックスブラザーズが
提供したそうです。

酒池肉林という言葉がピッタリの、ハチャメチャなムードの世界がうまく表現されており、
バブルに踊る人間の愚かな一面をかいまみせてくれます。

ちょうど映画予告で、宮崎駿監督の「風立ちぬ」が宣伝されておりました。

「大正から昭和へ、1920年代の日本は不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに
生きるのに辛い時代だった」と語るナレーションにその当時の日本とアメリカの違いに改
めて驚愕させられました。

知らぬが仏

先日、毎年恒例の社員旅行に行って来ました。

夜の宴会も和気あいあいに進み、宿の人とも楽しく会話が進んでいました。

その時に当社の社員が何気なく聞きました。

「もしかして、この旅館で幽霊見た事ありますか?」

「いやー、私は見たことないですが、お客様が見たという報告はありました」

「ええー、それって特定の部屋ですか?」

「まぁ、だいたい決まってますね」

「どこの部屋ですか?」

「いやー、それはちょっと・・・」

お酒の勢いもあり、教えてほしいと頼む社員とためらう宿の人。

ついに宿の人も折れて「本当にいいんですね」と念押しし、教えてくれました。

「西館の305号室です」

「 ・・・・  その部屋は社長の部屋やん!」 叫ぶ社員と半笑いの私。

その話題はすぐに終わったのですが、寝る時に思い出しました。というより頭の片隅から
離れなかったのですね。

すると洗面所の方からポトン、ポトンとしずくの音が・・・。

完全に蛇口は止まっているのに、音だけが静寂の部屋に響きます。

となりではそんな話題も忘れているように、社員がグースカピーと眠っています。

「こわいなー」 と思っていると、全ての音が心霊現象のように聞こえてきます。

見る物全てが幽霊に見えてしまいそうなので、目も開けられません。

どうしようと思っていたら次の瞬間、朝になっていました。

知らぬが仏とはこのような事なのですね。

「所有」から「シェア」へ

「所有」することがステータスであったバブル世代。

「シェア」することに抵抗のない若い世代。

上記2つの世代が消費市場の主役を交代する時にどのような変化が起きるのか、誰も想
像しえないのではないかと思います。

アイテム別に少しづつ変化が起きているようです。

高級ブランド品のレンタルサービスは、20代~30代の若い女性に人気が高いそうです。

パーティドレスを中心にバッグや靴、アクセサリーなどのアイテムを取り揃えているレンタ
ルサービスは、セットで約1万円前後の料金設定だそうです。

結婚式などにお呼ばれする機会が多いけれど、高級ブランド品を何点も購入することはた
めらわれる層に需要は高いような気がします。

車にも「シェア」の流れがあるそうです。

かつては車を所有することが男のロマンの象徴であったのですが、今の若い世代にとって
維持費が高い割に利用機会が少ないので、コストパフォーマンスの悪いアイテムと映って
いるのかも知れません。

必要な時だけ利用できればいいという若者の考えに呼応するように、カーシェアリングとい
うビジネスが増えているようです。

利用者の満足度も高く、コンビニのように近くにカーシェアリングがあるかどうかを引越し先
の重要なポイントとして考える人も多いようです。

「所有」から「シェア」に完全にシフトしていくかどうかはわかりませんが、メーカー側は好意
的にこの流れをみています。

「シェア」というトライアルで使っていただくことにより、購買につながるとみているようです。

レンタルビデオが浸透していったように、シェアビジネスがどのようなアイテムで開花してい
くのか注目していきたいです。