一強百弱

国内最大手のカレーチェーン店「CoCo壱番屋」

国内外で1300店舗以上の店を展開し、カレー業界では一強百弱といわれ圧倒的首位です。

その創業者の宗次徳二氏の講演会に行ってきました。

生い立ちからすごいのです。生後まもなく孤児院に預けられ、3歳で養父母に引き取られます。養父がギャンブルにのめり込み、各地を転々とする極貧生活。

小学生のころは空腹に耐えきれず、道端に生えていた雑草まで食べていたという。そんな極貧生活が「誰にも頼らずに一人で生きてゆかねば」という強い自立精神を生んだそうです。

結婚後まもなくして喫茶店「バッカス」をオープン。接客重視の方針で店は大繁盛。そのメニューの中で大人気だったカレーライスに焦点をあて、1978年カレー専門店「CoCo壱番屋」 1号店を愛知県でオープンさせます。

客が自分の好みでライスの量と辛さを選べるシステムと社員向けの独立支援制度があたり、全国各地で新規出店を加速させていきます。

おそらくライバル企業も同じようなことを展開したと思いますが、なぜ「CoCo壱番屋」だけが生き残って、その他は追随できなかったのでしょう?

それは講演の中では明確にはわからなかったのですが、自らも「日本一の変人経営者」と言ってはばからない信念の経営手法に理由があるように思います。

ライバルを一切気にせず、現場主義を貫く、そしてなによりも経営者自らが身を粉にして働くこと。

ちなみに宗次氏は朝4時55分に出社して、お客様から届いた1000通以上のアンケートを3時間半かけて読み、その後に掃除や会議、店舗巡回していたそうです。

お客様のクレームや店舗に改善のヒントがあり、ひとつひとつ実行していく。

地道な努力の継続にしか成功の道はないと改めて思いました。

爆買いも今は昔

今年の春節(中国の旧正月)シーズンも終わり、多くの中国人観光客が訪れましたが、爆買いはもうみられません。

中国人観光客が目に見えて増え始めたのは2014年後半です。

2015年、日本の小売業は対応策を練り、着実に実行していきました。

それは、WiFiの設置や中国人店員の増員、商品の中国語表記等です。

日本のお家芸は相手のことを考えて、おもてなしをすること。

2016年には大型の市中免税店が三越銀座店内や東急プラザ銀座内にオープンしました。

千客万来と思いきやもう爆買いは下火になっていました。

あまりにも早いブームの終焉です。

理由はいろいろと言われています。「中国政府の政策転換」「モノからコトへ」等々。

しかし、ブームが急にきて急に去るというのはどういうことなのでしょう。

ある中国人が当たり前のように説明していました。

「中国人の生き方はジェットコースターのように激しい。人口が日本の14倍もある中国は常に競争、勝つにはスピードが大事。売れている物や評判になっている物は人より早く手に入れたくなるが、一旦手に入れると急速に興味が下がり、次の物を探し出す」

日本人が察知して周到な用意をした頃には時すでに遅しなのです。

このような中国人の生き方のスピード感、なかなか日本人には理解できませんが、急にブームが来て急にブームが去る理由は少し理解できたような気がします。

花粉飛散400度の法則

先日、テレビで 「花粉飛散400度の法則」 というものがあると紹介されていました。

その法則とは、1月1日以降、毎日の最高気温を積算して400度に達した頃に花粉の飛散が始まるというものでした。

今年の東京地方は例年よりも最高気温が高く、最高気温積算値は過去10年で今年が最高のようです。

つまり花粉が飛び始めるのが早いということです。

少し前の予測では、東京で400度に達するのが2月8日と予測されていたので恐らくもう到達しているでしょう。

桜の開花予測にも400度の法則があるそうです。

これは2月1日以降、毎日の平均気温を積算して400度に達した頃に桜が開花するというものです。

加えて桜の満開日を予測する法則もあるそうで、2月1日以降、毎日の最高気温を積算して600度に到達する頃に桜が満開になるというもの。

最高気温と平均気温の違いがありますが、この法則をみつけた人はすごいと思います。

しかし、もっとすごいのは人間社会がどう移り変わろうと、ピタッとあわせてくる花粉や桜の自然現象ではないでしょうか。

ジャーニー

ここ数年、若い頃によく聴いていたアーティストが来日するとコンサートに行ってました。

ディープ・パープル、TOTO、BOSTON、ABC等、80年代ロックバンドが中心です。

そして昨年、アースウインド&ファイアーが来日するニュースを聞き、これは行かねばと思っていたのです。

しかし、ボーカルのモーリス・ホワイトは亡くなってしまっているので少しためらってしまいました。

それが運のツキ、やっぱり行こうと思った時にはチケットが完売していました。

コンサートに行った人に感想を聞くとすごくよかったとのこと。

メンバーももう高齢なので次回は難しいかもと、悔しさをかみしめていました。

そんなところでジャーニー来日のニュースが・・・

ジャーニーの顔ともいうべきボーカルのスティーブ・ペリーはいないけれど、行こうという今回の決断は早かったです。

コンサートはオープニングの「セパレイト・ウエイズ」から「オープン・アームズ」 「ドント・ストップ・ビリーヴィン」等ヒット曲メドレーで、昔によく聴いていた頃の記憶がよみがえります。

新しいボーカルのアーネル・ピネダの声も往年のスティーブ・ペリーの声とよく似ていて、目を閉じると遜色ありません。

しかし、聴き込んでいくと何かが違う。別人だから仕方がないのですが、息づかい、くせ、オーラ等、違いが気になりだします。

「百万人に一人の声」と多くの音楽関係者が称賛したスティーブ・ペリー。

彼の存在の偉大さを痛感したジャーニーの来日公演でした。