天空の蜂

江口洋介と本木雅弘が出演している映画 「天空の蜂」 を観ました。

まず、びっくりするのが東野圭吾氏がこの原作を発表したのが20年も前のことだということです。原発は絶対に安全であると思われていた頃です。

そしてこれが映画化された今という時代は、人々の心にその中心的なメッセージを伝えるには最適な時代であるということのめぐりあわせ。

20年前では誰の心にも響かなかったでしょう。

原発反対のテロリストは、遠隔操作により巨大ヘリを原発上空にホバリングさせ、日本中の原発を停止させるように要求します。

燃料切れの墜落までのタイムリミット8時間の中で手に汗にぎる迫力あるストーリーが展開されていきます。

便利で快適な生活を営む上で欠かせない電力。

その電力を作る原子力発電所が抱える問題は3.11以降、人々の心の中で最適な解決策がみつからない不安感を増大させていきました。

犠牲になるもの、排出されるものに目を背け、不安をまぎらわせるために考えることを止めてしまう。

「蜂に刺されないと痛みがわからない」 という犯人の言葉が心に残ります。

メッセージが痛いほど心に刺さる映画でした。

笑顔満点、気遣いなし

先日、ある都市へ出張に行った時の話です。お昼にランチを食べようと地元の名店らしき店に入りました。

「いらっしゃいませ~」と元気のいい声と、とびきりの笑顔。

客席は満席でしたが、少し待ったら席があきました。ランチメニューの中の一つを頼みましたが、なかなか料理が出てきません。

他の客もじっと待たされている様子です。20分経ったあと、しびれをきらし「あの~まだですか?」と聞きました。

「はい、ただいま確認します」 と、とびきりの笑顔。すると 「もうすぐあがります」 との返事。もちろん満面の笑み。

結局、料理がきたのは入店後25分後でした。ランチタイムでこれは遅すぎるのではと思いながら、急いで食べました。

すると最後にアンケートをお願いしますと頼まれました。その内容をみて、なんとなく感じていた違和感の謎が解けました。

アンケートの最初に、店内で一番いい笑顔は誰ですかとスタッフの名前を書くところがありました。

笑顔も大事だけれども、もっと早く料理を出すとか、待たされている客を気遣うとか、飲食店としての基本をしっかりとしてほしいと思いました。

笑顔選手権大会じゃないんだから・・・

クリエイティブであるということ

弊社のシステムの都合により、ブログを1ヶ月間お休みさせていただきました。誠に申し訳ございませんでした。

今後は1週間一度の更新を目指してがんばりたいと思います。

最近、心にひっかかった出来事は五輪エンブレム撤回問題です。

模倣かそうでないかの結論は別にして、これほど悪いイメージがついてしまえば撤回もやむなしかなと思います。

今は検索機能が発達しているので、類似品を探すのは容易です。

ただ、どこまでがセーフで、どこまでがアウトかというのが分かりづらく、あくまで「これは似てる」「これは違う」という個人の感想になってしまいがちです。

私も靴のデザインを考える時に店頭の靴をよく見に行きます。

いわゆる市場調査です。その中で参考になる商品もあります。

その際に注意している点があります。

それはオリジナリティのあるアレンジをして模倣と思われないようにすることです。

売れ筋を調査すると共通しているところがよくあります。

ひと昔前は、そのエッセンスをとり入れて作ると、ある程度売れた時代がありました。

しかし今は売れ筋の継続期間が短く、その先を読んだ商品を企画していかなければいけません。

クリエイティブ(創造的)であることがとても大事な時代だと思います。