メンタルスキル

先日、メンタルスキルというあまり聞き慣れない言葉を新聞で読みました。
技術的なスキルではなく、気持ちの能力をメンタルスキルという一つのスキルとしてとらえ
るという事でした。
主にスポーツの世界で使われるようで、サッカー等でここ一番の決定力不足やケアレスミ
スの原因としてメンタルが弱い等と表現されています。
ビジネスではどうでしょう?
おもしろい企画や商品アイデアが浮かび、得意先を含めた少人数で盛り上がる事は少な
くありません。
しかしながら、いざ実行の段階でたくさんの人を巻きこんで仕事を進めていくうちに、元の
種である「おもしろさ」が半減していく事がよくあります。
なぜでしょう?
企画プランがたくさんの人の伝言ゲームを介していくうちに変容していくのです。
特に熱の伝わりにくいメンタルスキルの低い人が途中で入ると、無難なものに変わってい
きます。
そこには「失敗したくない」「面倒だ」といった保守的な思考が底流にあると思います。
新しい挑戦は誰もが不安で面倒臭く感じるものです。
その苦労をしてまでも、お客様に喜んでもらいたいという、メンタルスキルの高い人と一緒
に仕事がしたいです。

桧山の引退

阪神タイガースの桧山進次郎選手が今季限りで引退します。
阪神ファン以外の人にはその衝撃は伝わりにくいかも知れませんが、子供の頃からの阪
神ファンの私にとって「まさか・・・」という思いと「ついに・・・」という思いが交錯する複雑な
心境です。
桧山選手は、阪神一筋 22年 (球団最長) の在籍で、ファンに大変人気のあった選手です。
この22年間のうち、2003年と2005年にリーグ優勝を主力選手として経験しています。
最近は「代打の神様」としてファンを沸かせていました。
その桧山選手がなぜ引退を決意したかというと、夏場にシートノックに入れないことがあっ
たからだそうです。
シートノックとは試合前の守備練習で、桧山選手は右翼で毎試合前約10分間、打球を追
い、投げることを全力で行なってきました。
それが体力の限界なのか、体が動かない日があったというのです。
近年、桧山選手は代打専門で、守備につく機会はほとんどありません。
しかし、彼の中では打って、走って、守る、攻走守そろった選手がプロ野球選手という自負
があったのでしょう。
それが出来なくなった時が引退する時だと考えていたのです。
和田監督は桧山選手のことを 「後輩にもいい見本として語り継がれる準備の達人」と評価
しています。
阪神の球団フロントは、人格的にも人気の面でも将来の監督候補とみているようです。
ファンとしては、桧山選手が忘れ物と言っている日本一になって、有終の美を飾ってもらい
たいです。

7年後は・・・

先日、2020年の五輪開催都市に東京が選ばれました。
マドリード (スペイン)、イスタンブール (トルコ) との戦いでしたが、最終プレゼンが決め手
になったようです。
安倍首相、猪瀬都知事をはじめとした日本のプレゼンは、安心、安全の確実性に加え、
スポーツの力・価値というものを誠実にかつ情熱的に訴えたのが委員の心に響いたので
はないかと思います。
猪瀬都知事が言っていました。
「プレゼンで大事なのは情熱だ。いくら素晴らしい言葉をよどみなく言っても、情熱がなけ
れば相手の心を打たない」
全くそのとうりだと思います。
7年後の2020年にオリンピックが東京にやってきます。
その時自分は何歳になっているだろうと、日本中の人が考えたのではないかと思います。
それほど遠くない未来なのに、社会や街並み、周囲の人たち等、劇的に変わっているか
も知れません。
変化のスピードはそれほど速いのだと改めて認識します。
「そうか7年後は〇歳か!」 「それまで元気でがんばらないといけないな!」 「東京オリン
ピックをこの目でみたい!」というような未来に対する希望、活力が日本全土を覆う時、自
然と景気が上向きになるのではないかと思います。

世間話

得意先の方と商談する時は、本題に入る前に軽い世間話をします。
話題は特に決まっていませんが最新の新聞記事の事、食べ物の事、スポーツの事等、そ
の時々に応じて話をするのですが、盛り上がりすぎて本題の時間が少なくなってしまうこと
もよくあります。
世間話は商談をスムーズに運ぶための潤滑油のようなものだと思い、ビジネスマンの誰も
がしている事だと信じていました。
しかし、実はそうでもないようで、いきなり本題から入る営業マンも多いと得意先の人から
聞かされました。
知人から聞いた話ですが「最近の若い人は世間話ができなくて困っている」と嘆く上司が
指導するために部下にこう言いました。
「まずは、天気の話でいいから最低5分くらいは世間話をしなさい」
すると部下は天気の話をしたのですが、高気圧や低気圧、等高線、等圧線など、まるで講
義のような話をきっちり5分間して、本題に入ったそうです。
「そうじゃないんだけどなー・・・」上司のため息が聞こえてきそうです。
いまの若い世代の人は、上記の例のように真面目なのに的が外れている事が多いと感じ
ることもあります。
情報は多いのだけどれども羅列であって、ストーリーとして話を組み立てて興味深くしてい
く展開力が欠けているような気がします。
それには情報を点としてとらえるだけでなく、探究心をもって深く掘り下げていく好奇心が大
事であると考えます。
たかが世間話、されど世間話、ビジネススキルのひとつだと思います。