こけら落とし

大阪のなんばにあった新歌舞伎座が上本町に移転し、新装開場されました。

新劇場は総席数1453席で、廻り舞台をはじめとした最新の設備を備えており、演
者と観客の距離が近い臨場感あふれる空間を創り出しています。

このたび、こけら落とし公演である二十一世紀歌舞伎組を観てまいりました。

ちなみにこけら落としとは、新しく建てられた劇場で初めて行われる催しのことです。
こけらとは木片のことで、工事の最後に木片を払いおとすことからそのような名前に
なったようです。

二十一世紀歌舞伎組は、スーパー歌舞伎で有名な市川猿之助が総監修を努める
一座で右近、笑也等、実力者ぞろいです。その演目はどれも期待通りのすばらしい
ものでした。

私はそれほど歌舞伎通ではないので、場内で借りたイヤホンガイドがとても役に立
ちました。歌舞伎を観ている間中、ストーリー展開から衣装、三味線等の解説をそっ
と絶妙のタイミングで教えてくれるのです。

まるで歌舞伎通の人といっしょに観ているような楽しさでした。

特に演者の衣装や持ち物の世話をする後見と呼ばれる人たちの立ち居振る舞いは、
その所作に無駄がなく見事なものでした。まさしく役をわきまえているといった感じで
した。

その後見といった役まわりも、イヤホンガイドがなければほとんど気にも留めなかっ
たでしょう。

物事を深く観る、深く知ることによって新しい発見があるのだということをあらためて
感じたこけら落とし公演でした。

日本以外のアジア

先日、一流ブランドメーカーの決算が発表されました。

一流ブランドとは、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルや、グッチなどですが、実
際は複数のブランドを束ねたり、違う事業を展開したりしているので個別ブラン
ドの売上の推移とかは詳しく載っていませんが、地域別の売上の推移は興味
深かったです。

全てのブランドが日本以外のアジアで売上を伸ばしているのです。
それも、ものすごい勢いで・・・

リーマンショック以降、未だ回復しきれていないアメリカやヨーロッパは減少して
いました。

アジアで日本は一人負けの状態で減少率も大きかったです。

日本人のブランド好きは世界でも有名で、ブランド側も日本に力を入れてきまし
た。

しかしこれからは、日本以外のアジアに力を入れることは間違いなさそうです。

中国を中心とした日本以外のアジア諸国は、経済成長により富裕層が増大し、
ブランド品の購買意欲が高まってきたのでしょう。

そして益々、富裕層の増えつづける日本以外のアジアにブランド側は最優先に
商品をまわすでしょう。ビジネスとしては当然の行為です。

次に日本から、じわじわと店舗を撤退させていくでしょう。

日本の街からブランドショップがなくなった時、どのような街になっているのでしょ
う。

経済力は落ちたけれども心豊かに暮らしていける街になったと評価されるように
なりたいと思います。

負けられない闘い

近所のよしみで永年通っている英会話学校が、TOEICテストを受けてみ
ないかと熱心にすすめてくれたので受けてみることにしました。

TOEICテストとは英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価する世界
共通のテストで、世界約90ヶ国、年間500万人が受験するテストです。

今まで英検とかは受けたことがなかったので、軽い気持ちで受けてみるこ
とにしたのですが、予想外の展開になってしまいました。

娘(高3)と息子(高1)もその英会話学校に少しお世話になっていた関係で
TOEICテストを受けることになったのです。

なんと同日、同時刻に同じ内容のテストを親子で受けるというガチンコ対決
になってしまいました。

結果は合否ではなくスコアででるので、どのくらいの差があったのかも一目
瞭然です。

親として負けられない闘いです。

試験当日は親子で机を並べて受験するという未体験の世界でしたが、120分
200問の問題は予想以上に難しく、集中力を保つことがつらかったです。

結果はどうあれ、同じ苦しみを味わった同士のような気持ちになりました。

1ヵ月後の結果通知のあと、親のメンツが保たれていればいいのですが・・・。

心惑わす宝くじ

9月2日は「くつの日」かと思いきや「宝くじの日」でした。

個人的には宝くじはあまり買う方ではなく、公認されているギャンブルの中
で一番確率の悪いものだと思っていました。

実際ほとんど当たったことがあるのは末等で掛け金の1割しか戻ってこず、
買うたびに9割取られていたので最近はあまり買わなくなっていました。

しかし先日、ある記事が目にとまりました。

全国の宝くじ高額当選者「1000万円以上当たった人」のモデル像が載って
いました。

まず「イニシャル」は男性のM.Kがトップだそうです。

な、なんと私はM.Kなのです。

更に読み込んでいくと「60歳以上で宝くじ購入歴10年以上」、「購入頻度」は
ジャンボの時だけや年数回が多く、「1回の購入数」は30枚だそうです。

イニシャルはぴったりなので、購入キャリアは今からがんばれば理想の当選
者モデルになれるのではないかと思ってしまいました。

しかしながら、気になるのはそれらすべての条件を満たしながら当選しなかっ
た人の確率を知りたいものですが、そのような統計をとっているヒマな人はい
るはずもありません。

今後、ジャンボ宝くじが発売されるたびに自分の心がゆれてしまうのではない
かと今から心配しています。