ウマ娘

「ウマ娘 プリティーダービー」というゲームアプリが大ヒットしています。

ジャンルは育成シュミレーションゲームです。競走馬を美少女に擬人化したキャラクターである「ウマ娘(ウマムスメ)」がトレーニングを積んでレースの勝利を目指すという内容です。

スペシャルウィークやサイレンススズカ等、往年の名馬たちの名前をそのまま使用し、毛並みの色を髪の毛の色で表現したり、馬の外見的特徴をうまく美少女に擬人化しています。

レースは競馬場のようなところで行なわれ、その走りっぷりは正に競馬そのもの。その迫力と臨場感は圧倒されます。

レースに勝ったウマ娘はコンサートで歌えるというなんとも日本的なハチャメチャさ。

それでいて根底に流れるストーリーはスポーツ根性モノという離れ技。

競馬好き、アイドル好き、スポ根好き、育成好きなどいろんな好きをまとめて虜にしてしまうゲームです。

実はゲームアプリは当初2018年冬にリリース予定でしたが、より完成度を高めるために2021年2月に変更されました。発売後1ヶ月で300万ダウンロードという記録的な大ヒットとなっています。

ゲームアプリに先立ってアニメも放映されており、一度はまるとその沼は深く、なかなか抜けづらいような気がします。

コロナ禍でも好調な競馬、3月28日から春のGⅠシリーズが始まります。

「ウマ娘」で初めて競馬を知ったファンも増えて大いに盛り上がることが予想されます。

売らない店

丸井グループが店舗を「売らない店」に転換しようとしています。

ダイレクト・トゥ・コンシューマー (D2C) と呼ばれるネット通販企業を次々と誘致し、丸井の従業員が運営を受託します。店舗はショールームに徹して、商品はそこでは一切売りません。

商品を気に入られたお客様にはネットで購入することをすすめますが、店員は商品の評価や不満を聞き出し、商品開発に生かすためのデータを収集するという役割がメインです。

IT技術との融合で一工夫して精度を高めているのが特長です。天井に据え付けた人工知能 (AI) カメラが来店客の行動を追い、商品の前に5秒以上滞在した人の数、スタッフが商品デモを行った回数、デモから販売に至った割合などを記録して今までの店舗より緻密なデータを集めることができます。そのデータを出品企業に還元して商品開発に役立てるというのです。

以前はテナントの売上高に連動して家賃収入も上がるという図式でしたが、この方式では売上高を測れません。ではどこで稼ぐのかというと、グループのクレジットカード「エポスカード」です。

会員数は15年3月期の591万人から20年3月期は720万人を超え、百貨店最大手である三越伊勢丹の「エムアイカード」の倍以上の会員数です。

エポスカード会員向けの優待セールやポイントアップイベントによりD2Cのネット通販での売上高が増えればカードの決済手数料という形で丸井の収益が上がる仕組みです。

未来型の店舗では売上高は評価の物差しにならないのです。

あれから10年

東日本大震災から10年が経ちました。

あれから10年、私たちの生活は大きく変化しました。

原発事故の影響で節電意識が高まり、LED照明が一気に広まりました。又、太陽光発電も普及しました。

LCC (格安航空会社) や格安スマホ等の登場で節約派の選択肢が増えていきました。

一方で高機能、高価格商品も数多く登場しヒットしました。バルミューダのトースターやダイソンのドライヤー、豪華観光列車の「ななつ星 in 九州」等です。

消費者は自分にとって「欲しいもの」「どっちでもいいもの」の選択が厳しくなり、お金のかけ方が両極端になっていきました。

SNSの普及で消費者の興味は多様化し、それぞれが好きなことに没頭できる狭い世界が確立したのもこの10年の大きな変化でした。そこで消費される金額はかなりのもので、一つの経済圏を作っています。

反面、社会への関心は低下し、自分だけの「燃え」を求めるスタイルになってしまった感じがします。

コロナ禍を経ての10年後、どんな生活になっているのでしょう?

 

生けメン

華道は「お堅い」「難しそう」というイメージがありがちですが、そのようなイメージを打破しようと華道家元池坊が斬新なPRをしています。

花を生ける男子、略して「生けメン」

池坊に所属する若手男性華道家グループ「IKENOBOYS(イケノボーイズ) 」は高校生から1級建築士、僧侶、お笑い芸人まで個性豊かな12人で構成され、日々華道の素晴らしさをアピールしています。

結成は2016年。グループの総合プロデューサーを務める池坊華道会事業部長 徳持拓也さんによれば「イケメンが花を生ければ話題になるのでは」と手探りの出発であったといいます。

写真共有アプリ「インスタグラム」で作品や活動風景を発信。京都二条城で電飾と組み合わせた「イルミネーションいけばな」など気軽に生け花を見る機会などを発信しています。

500年以上の伝統を持つ池坊ですが、少子化や和室の減少、「花嫁修業」としてのニーズの低下など逆風の中、若い世代へのアピールが大きな課題となっていました。

「先生」ではなく、一生懸命稽古する等身大の男性としての華道への思いや成長する姿を伝える「生け花のスポークスマン」役として期待されています。

コロナ禍で全員そろってのパフォーマンスは難しいですが、インスタグラムを通じて海外からの反響も増えてきています。

華道の新たなステージに注目したいです。