年の瀬 2021

2021年 令和3年も残りわずかとなりました。

今年一年を振り返って思うことは、今年もコロナに振り回された一年であったということです。

繰り返し出された緊急事態宣言で外出が制限されるたびに靴の売上も厳しさを増していきました。

菅内閣のワクチン接種拡大政策のおかげで夏場の第5波以降は感染者は低いままで落ち着いています。

緊急事態宣言の明けた10月以降は靴の売上も徐々に回復しています。

オミクロン株の出現という不安要因はありますが、このままのペースで年末年始を迎えられ、来年は回復の年になればと願っています。

今年はビズッパレディース、ビズッパボトルキャリーといった商品を開発しました。

評判もよく、手応えを感じていますので引き続きチャレンジ精神は持ち続けていきたいと思います。

来年は私たちの長期目標である「感謝される企業を目指す」という視点を踏まえ、靴にお困りの医療・介護分野の靴に力を入れていこうと思っています。

年末まで私のブログを読んでいただいた皆様、ありがとうございました。

来年こそ、コロナのニュースに振り回されることのない希望のある一年になるよう願っています。

よいお年をお迎え下さい。

ウインナー弁当

「ウインナーが嫌いな人はいないのに、なぜないのだろう」

ローソンの林弘昭さんが感じた素朴な疑問が始まりでした。

林さんは好きなウインナーを好きなだけ食べられる弁当を作るために動き出しました。

開発部門に相談するも反応はよくありませんでした。

「弁当には顔が必要だがウインナーでは顔にならない」

「見た目のバランスが悪い」

「彩りがない」と散々でした。

しかし林さんは諦めませんでした。「ウインナー5本、200円、おいしい」の条件を満たすために奔走しました。

やっと予算に合う質のよいウインナーを探し出し、ついに6月末、ローソンストア100で「ウインナー弁当」(税抜200円) の発売にこぎつけたのでした。

すると大方の予想を裏切り、10月末までの4ヶ月間で50万食という爆発的な売上を記録したのです。

これは数万食でヒットと言われる同社ではあり得ない数字です。

そして11月10日に第2弾「ミートボール弁当」(税抜200円) を発売、ウインナー弁当の3倍の勢いで売れているそうです。

コンビニ弁当の常識を覆した林さんの執念が実を結びました。

 

マンホールのふたを探そう

8月上旬、東京都渋谷区の路上でマンホールのふたを探しては写真に撮る人々がいました。

「鉄とコンクリートの守り人」というゲームアプリで遊んでいる人たちです。

スマホの位置情報をもとにアプリの地図上に自分の現在地と周辺のマンホールが表示され、ほかのプレーヤーより先に現地に行ってマンホールのふたをスマホで撮影し画像を投稿すればポイントを獲得できるというゲームです。

このゲーム、実はマンホールのふたの維持管理に役立てるのが目的で、画像を検証し、傷んだふたの交換につなげるのです。

開発したのは老朽インフラの整備を目指すホールアースファウンデーションという会社でCEOの森山さんは語ります。

「環境を何とかしたいという思いに頼りすぎると無理がある。まずはゲームとして面白いからやるという状況を目指しています。」

渋谷区でのイベントには総額80万円の賞金をかけたところ、5日間の予定がたった3日間で区内約1万個の下水道マンホールふた全ての写真が集まりました。

マンホール業者も一般市民からタイムリーな情報を教えてもらえば無駄な工事をしなくてもいいし、早く健全化できると期待を寄せます。

遊ぶ人も業者もウインウインです。

ゲームの工夫は様々な分野に応用できそうです。

完全栄養食

日清食品ホールディングスの強みは創業家トップが前任者の仕事を踏襲しないことです。

2代目の安藤宏基社長は「カップヌードルをぶっつぶす」と宣言し、父で創業者の百福氏と言い争いました。

3代目の安藤徳隆副社長も2代目と言い争いを恐れていません。もちろん日清食品やカップヌードルの価値を高めていくというベクトルは同じということが大前提です。

カップヌードルも誕生から50年経ち、周りの社会情勢もガラリと変わりました。そんなカップヌードルが開発を進めているのが「罪悪感なきカップヌードル」です。

ジャンクフードなどを食べ過ぎると栄養のバランスを欠いたり、体重が増えたりして罪悪感を覚えてしまいます。逆に健康ばかりを気にしていても人生の楽しみが半減するのも事実です。

3代目の目指すのが「食欲に寄り添った健康食」すなわちインスタント食品を食べていれば大丈夫というフードビジネスモデルです。

これまでカップヌードルは食べ過ぎてはいけないと言われてきたが、今後は食べても食べても身体の健康を守るどころか、増進さえする理想のカップヌードルを作ろうというものです。

それを実現するために研究しているのが「完全栄養食」で、「見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ必要な栄養素を全て満たす食」を意味します。

最終的に日清食品のインスタント食品を完全栄養食に切り替え、技術を外部にも提供するそうです。

インスタント食品が健康を維持、増進させる、そんな夢のような時代が生まれようとしています。