書道パフォーマンス

全国屈指の紙の産地である四国中央市。

不況の影響で活気を失っていた地元のまちを盛り上げようと、愛媛県立三島高等学校書道部員たちが平成13年ごろから高校の文化祭や地元のイベントなどで音楽にあわせて大きな紙に歌詞を筆で書く「書道パフォーマンス」を始めました。

徐々に知られるようになり、平成20年 第1回書道パフォーマンス甲子園が四国中央紙まつりのイベントとして開催されました。

書を競い合う全国大会形式で始った本大会ですが、第1回の参加校はわずか3校。

しかし、平成22年に本大会がモデルとなった映画 「書道ガールズ!私たちの甲子園」 が公開されると人気は全国区に。

そして今年、平成29年 第10回大会では北は北海道、南は沖縄まで105校の応募がありました。

熱い戦いの内容は、1チーム12名までの選手たちが流行歌やBGMに合わせて6分間という限られた時間で縦4メートル×横6メートルの紙に作品を書き上げます。

勢いよく書き上った作品が掲げられると、会場からはどよめきと共に歓声と拍手が沸き起こります。

そして結果発表。

歓喜する笑顔の横で悔しさに涙を流す生徒たち。

しかし、最後にはやり遂げた満足感あふれる笑顔が浮かびます。

書道に青春を捧げた生徒たちの熱き戦いに今後も注目していきたいです。

君と歩いた青春2017

1960年代後半から70年代にかけて、大いに盛り上がったフォークソング。

現在の J-POPのルーツとも言われています。

その当時のムーブメントを作り上げたアーティスト達が毎年秋に大阪で「君と歩いた青春」というコンサートをしています。

今年で9年目を迎える恒例のライブなのですが、出演者がすごい。

伊瀬正三、イルカ、太田裕美、尾崎亜美、杉田二郎、姫野達也、南こうせつ、堀内孝雄、等々。

一定のお年の方ならわかると思いますが、若い人にはあまりそのすごさはわからないと思います。

なぜなら、そのメンバーで一番若い尾崎亜美さんでも60歳なのですから。

実は私、若い時に太田裕美さんのファンでして、今回このコンサートに行って来ました。

場所は大阪で一番収容人数の多い大阪城ホール。

なんとアリーナ席、スタンド席もほぼ満席で1万人位は来ていたのではないでしょうか。

中心層は私より少し年上の60歳代の方々です。

恐らく、お孫さんのおられるであろうおじいちゃん、おばあちゃん世代です。

「22才の別れ」「神田川」「なごり雪」等、その当時の曲が演奏されていくと、各々の青春時代にタイムスリップしていきます。

今聴いても全然色あせていない印象を受けるのは、名曲の証しなのだと思います。

インシュアテックの世界

インシュアテックは英語でインシュアランス(保険)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語で「保険版フィンテック」とも呼ばれています。

AI(人工知能)と膨大なビッグデータで保険の常識を変えるのではといわれています。

保険は本来、将来の万が一に備えて大勢の人がお金を出し合って困っている人を助ける、相互扶助が基本です。

しかし、ビックデータの解析によって契約者の事故や病気のリスクをより精密に予測できるようになれば、保険料は一人一人細かく分かれていく可能性があります。

東京海上日動あんしん生命の医療保険「あるく保険」のサービスは画期的です。

加入者に端末を貸し出し、1日平均8000歩の目標が達成されると2年後に保険料の一部を還付するというもの。

体験した人の話では、キャッシュバックという具体的目標のため、エレベーターやエスカレーターを極力使わずにひたすら歩き、体重も1ヶ月弱で2㎏減少したという。

保険の担当者は「キャッシュバックを励みに加入者が健康増進に努めれば結果的に保険金の支払いも減る」とみています。

しかし、ある専門家は「事故や病気のリスクを予測できるようになれば、低リスクの人は保険に入らなくなり、高リスクの人は保険料が上がりすぎて事実上加入できなくなるのでは」と警告しています。

保険業界の各社はITベンチャーが集積する米シリコンバレーに精鋭を派遣し、フィンテックの研究を進めています。

その目的をこう語っています。

「目指すのは従来の保険にとらわれない変革だ。将来、 『昔は保険会社だった』 と言われたい。」

フィンテックの世界

フィンテックは英語のファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語で、ITを駆使した金融サービスを意味します。

中国ではフィンテックの世界が現実のものとなってきています。

中国IT大手アリババのスマホ決済サービスと連動した「信用スコア」

スマホ決済の利用情報に加え、資産、学歴、友人などの個人情報を入力すれば、人工知能(AI)が950点満点でスコアをはじき出すというもの。

AIがヒトを格付けするのです。

スコアの高い人は、ホテルや店舗などで多くの優待が受けられるそうです。

ネットのお見合いサイトには「恋人募集中。700点以上のスコアの人のみ。」と、スコアが個人の格付けに利用されています。

個人情報の流出を危ぶむ声よりも、実際は自らの高スコアを表示したスマホと顔写真を掲載する人が続出しているそうです。

日本でもフィンテックの動きが活発です。

ソフトバンクとみずほ銀行が共同出資した 「J スコア」

銀行融資が劇的に変わるのではと言われています。

従来の融資審査は「勤務先」「年収」「持ち家の有無」などの15項目ほどだったのですが、フィンテックの世界では「過去のスポーツ経験」「よく出かける場所」「TOEICの点数」など100項目以上。

スポーツ経験などは一見、信用力と関連がなさそうですが、AIのビックデータから性格や消費の傾向を分析して返済能力を点数化するというもの。

このサービスの目指すのは、将来性のある意識の高い若者が融資を受けやすくすることだそうです。

金融機関の融資審査が「収入・資産」から「夢・やる気」に変わっていけば若者のチャンスが広がっていき、活力のある社会になるのではないかと期待しています。

 

線香花火

今年の夏は異常気象でした。

ゲリラ豪雨、川の氾濫、浸水、雷など全国各地に被害がでました。

東京は8月に入りお盆すぎまで、ずっと雨で青空がなかった一方で、大阪は連日33度から35度の猛烈な暑さが続いておりました。

そんな夏もそろそろ終わりを迎えています。

夏が終わる時期は祭りのあとのようなさびしさを感じます。
特に線香花火をしたあとは。

線香花火は4回の変化があり、そのひとつひとつに名前が付いています。

最初にチロチロとふくらんで燃える様が「牡丹」

次にパチパチと勢いよく音が鳴る「松葉」

だんだん火足が下がるのが「柳」

細い火玉が一本また一本と消えていくのが「散り菊」

これら4つの現象を経て、小さな玉になった火は静かに落ちていきます。

この線香花火の変化は、昔から人の一生にも重ねられてきました。

すくすくと育つ「牡丹」時期、青春時代から働き盛りの「松葉」時期、人間的に円熟味を増す「柳」時期、衰えて静かに光が消えていく「散り菊」時期。

このように人の一生を重ねながら線香花火を鑑賞するとより味わい深いものになるのではないかと思いました。