飢餓感

「今の若者は・・・」という世代間ギャップの話題はどの時代でも論議されてきたと思い
ます。

私の若い頃は「新人類」という言葉がはやり、その当時のオジサンたちは私達を全く
価値観の違う人種であるかのように分類していました。

その新人類とカテゴライズされた私達が今の若者はうんぬんというのはおかしな話だ
と思うのですが、育ってきた時代を冷静にみつめながら分析してみたいと思います。

今の若者の育ってきた環境は、それなりに充足している環境であったと思います。

よほどのぜいたくを望まなければ、それほどお金をかけなくても相応の快適な暮らしが
できる時代です。

おまけに学校では競争のない平和で仲の良い関係が保たれ、突出して何かをするこ
とがしにくい状況であったと思います。

だから好奇心というものが弱体化して車や異性、海外旅行という昔の若者の好奇の対
象に何ら興味を示さなくなってしまったのではないでしょうか?

何かを外部に求めること、探すこと、出会うことは好奇心から生まれてきます。しかしそ
こには傷つくこと、失望することも高い確率で発生します。

それは面倒くさいことなのでしょう。

何かを得たい、知りたいという欲求が高まらなければ行動を起こす意味すらもわからな
いでしょう。

しかしながら、今の若者のいいところもいっぱいあります。

環境保護に対して関心は高いし、暴力、差別、ケンカを嫌悪しボランティア精神も旺盛
な人が多いです。

でもそれだけでいいのかなと思うのです。

充足している環境は、動物園の中の猛獣のように飢餓感のない野生を忘れた生命体
を生みだしていきます。

飢餓感のなさを草食系といううまい言葉で表現しています。

「せっかく人間に生まれてきたのにもったいない」と妖怪人間に言われそうです。

妖怪人間ベム

闇にかくれて生きる 俺たちゃ妖怪人間なのさ
人に姿をみせられぬ けもののようなこのからだ

早く人間になりたーい!!

昭和の人にとってはなんとも懐かしくもコワーいアニメの主題歌です。

このアニメの実写版が高視聴率をキープし、話題を呼んでいます。

昔のアニメをみていた方は、亀梨くんのベムはかっこよすぎ、福くんのベロはかわいす
ぎ、杏さんのべラははまりすぎと思っているのではないでしょうか?

キャスティングの賛否はいろいろとあると思いますが、アニメを忠実に再現するというよ
りもつっこみどころ満載のリメイクの手法が新鮮です。

特筆すべきはベラでしょう。

女王様的な高飛車な物言い、世間体など一切気にしない行動は目に見えない社会的
ルールや規範にしばられて生きる現代人にとっては、一種の憧れではないでしょうか?

忘れてはいけないのは脚本の良さでしょう。

人間でない妖怪人間との触れ合いにより、本来人間が持っている倫理観や道徳観をと
りもどしていくというストーリーは単純明快であり、今の社会のムードによくあっていると
思います。

はからずも同局でのドラマ「家政婦のミタ」で松嶋菜々子演じるミタも、完全に人間離れ
しているキャラが人間を再生させる点では同じ視点であると思います。

今の閉塞感のある社会を立て直すには、超人的なキャラが必要ということでしょうか?

上から目線

最近よく「上から目線」という言葉を耳にします。

本来は対等の関係であるのに、優位的な立場での言動を「上から目線」というわかりや
すい言葉で表しているのだと思います。

しかし、若い人の中で明らかに間違っている価値観の中で使っているケースがあるよう
です。

例えば、上司が部下に対してアドバイスを与えた時に上から目線で言われたと思う人が
いるようです。

その時の関係性においては明らかに上下関係があり、上からの指導は当然であるにも
かかわらずです。

これはどういった構造なのでしょうか?

私が推測するに、一つの原因は人間関係の未熟さでないかと思います。

社会に出るまでに特に強い上下関係のある人間に深くかかわらずに、同世代の同じよう
な価値観をもった人間とのみつき合っていると、上下関係のある人間関係に慣れることは
ありません。

そのような若者が少しきつく指導されると「上から目線」と過剰に反応してしまうのではな
いでしょうか?

私の若い時は一歳違いでも先輩、後輩の差は歴然で、近所や親戚の口うるさい年長者
たちがたくさんいて、その中で自然と上下関係のある人間関係が形成されていったよう
な気がします。

若者側からの反論として、仕事上の知識や経験又は、人間的な器において優れている
ものはないのに、ただ立場や年齢が上というだけで一方的に決めつける言動が問題で
あるという指摘もあるようです。

上司や年長者も厳しい時代ですが、有益なアドバイスをうまく伝えるためにも伝える工夫
が必要ではないかと思います。

ボケとツッコミの大阪マラソン

10月の最後の日曜日である30日に大阪マラソンが開催されました。

当日はあいにくの雨もようでしたが、3万人のランナーと沿道を埋めつくした観客で大い
に盛り上がりました。

市民参加型マラソンなので自分の家族、友人、知人がランナーで走っているというケー
スが多く、観客たちも声援に力が入ります。

私も沿道で声援を送っていたのですが、特におもしろいのは仮装ランナーと観客との掛
け合いでしょう。

ミッキーマウスのかぶり物のランナーやくいだおれ人形の仮装に対して、沿道の観客が
声援を送ります。

「ミッキー!ガンバレ!」

「太郎!(くいだおれ人形の名前)負けるな!」

次に走ってきたドラえもんとスーパーマリオに対しては

「ドラえもん!タケコプターや!」

「マリオ!そこでジャンプや!」

周りの観客がドッと笑います。

大阪のすごいところは、仮装ランナーのボケに対して観客が必ずツッコミを入れるところ
だと思います。

それも次々とやってくる仮装ランナーに対して、観客の誰かがツッコンでいる光景は大
阪ならではのものだと思います。

来年の大会ではどのようなボケとツッコミが展開されるのか、今から楽しみです。