新しい「おもてなし」

流通サービスの様々な業種で接客のあり方を見直す動きが出てきています。

背景には自分の時間を効率的に使いたいという消費者の意識の変化があります。

東京・代々木上原にフーフーという衣料品ブランドの完全無人の試着室があります。試着室の利用は1時間1組の完全予約制で、予約時に受け取る暗証番号でカギを開けます。そこでは自分が気に入った服を誰の目を気にすることなく試着ができます。

商品を気に入れば好きな時にインターネットで注文できます。

店員による接客をしないことで顧客満足度を高めるという新しい「おもてなし」です。1ヶ月先まで予約が埋まっているくらい好評です。

小売業では今まで店員による丁寧な商品説明や手厚い接客が優れた「おもてなし」とされてきました。しかし「試着したら買わなきゃ」というプレッシャーや「小さな子供がいてゆっくり試着できない」等の小さなストレスを感じる人が少なからずいたというのも事実です。

飲食店でも手元のスマホでメニューのQRコードを読み込み、来店客が好きなタイミングで注文できるシステムが好評です。

チャット世代にとっては自分のペースではないタイミングで話しかけられるのはストレスと感じています。

店員の接客に対する感じ方は消費者によって様々です。嗜好の多様化が進む中、一人ひとりが感じる小さなストレスを除いていく取り組みはますます求められると思います。

変化する新入社員のタイプ

人事労務分野の情報機関である産労総合研究所は「2021年度新入社員のタイプ」を発表しました。

産労総合研究所は様々なデータを踏まえて毎年の新入社員の特徴と育成のヒントを発表しており、時代の変化にあわせてタイプが変化していく様が興味深いです。

2021年度のタイプは「仲間が恋しいソロキャンプタイプ」だそうです。

説明によると「今年の新入社員は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて状況が一変するなか、オンラインでつながりつつも、不安で孤独な就職活動を行なうこととなった。初めてだらけのソロキャンプのようにまごつくことも多かったが、気持ちを切り替えて工夫したくましくなった。自由さ、気楽さという魅力に気づいた人もいる一方で、仲間への恋しさも募っている。」とあります。

なるほど、就活で孤独な闘いをしていたのですね。

ちなみに2020年度は「結果が出せる?!厚底シューズタイプ」、2019年度は「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」、2018年度は「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」となっています。

その年ごとに流行した出来事や商品をうまく引用し、その特徴を表現しています。

又、受け入れる側の企業や先輩社会人に向けて育成のヒントを示しているのが愛情と優しさを感じます。

興味のある方は是非サイトをチェックしてみて下さい。

小麦の奴隷

その衝撃的なネーミング、実はパン屋さんです。

その店名由来は「とある昔、わたしたちは小麦の出現により狩猟採取民族から農耕民族となった。定住必須となった人類はコミュニティ維持のため穀物を育て続けなくてはならず、小麦の奴隷となった。そして現代、おいしいパンをはじめとする小麦の奴隷となっている」とあります。

名物の「ザックザクカレーパン」は1日200個売り上げる看板商品。イボイボとした外見はクルトンをつけて油で揚げて出来たもので、食べた時のザクザク感はまさしく衝撃的。カレーパングランプリ2020で金賞を受賞しています。

売り方も独特です。人口5400人の北海道大樹町にある「小麦の奴隷」はパンの訪問販売をしています。十勝、日高地方の23市町村に日替わりで販売に出向いていきます。出張販売先は釣具店やガソリンスタンド等、SNSで発信してどこで販売するか告知しています。地元の人は近くにパン屋がないので訪問販売を楽しみにしています。

「小麦の奴隷」のすごいところは、パン屋の働き方改革を実践し、パン屋になりたい若者を応援している点です。

冷凍パン生地を利用することにより、パン屋で働く人々を長時間労働から解放させました。それにより意欲的な若者が集まり、フランチャイズ展開を加速させています。

実はホリエモンこと堀江貴文さんがプロデュースしています。

意欲のある若者が手軽に起業でき、地域に根付いた店を作り、人々に喜ばれる。ウインウインの関係です。

これからはいたるところに「小麦の奴隷」という衝撃的なネーミングのパン屋さんが出来ると思われます。

カレー

若者の間でカレーがひそかなブームです。

「カレーについて語りたい」「もっとカレーについて勉強したい」というメンバーが設立したのが「学生カレー連合(SCU) 」です。

美味しいカレーを作ってイベント等に出店しています。

京都大学には「京大カレー部」というカレー集団もあります。

ホームページには「カレーは愛。愛こそカレー。それがジャスティス」というモットーが掲げられ、学内での出店や学外カレーフェスへの参加等をしています。

京大カレー部に入部することをモチベーションにしてきたカレー部の総料理長はカレー好きが高じて自宅でナンを焼く窯を購入したそうです。

カレーファンの間ではスパイスを丸ごと使うホールスパイス系や具材が多い大阪ゴロゴロ系などにカレーがジャンル分けされています。スパイス配合の仕方や食べ方が多数あって、カレーには無限の可能性があるそうです。

又、カレー好きはライフスタイルにもなっています。

カレーに合う音楽やファッション、アートなどカレーの魅力は果てしなく広がっています。

カレーの魅力を伝えるイベントも開催されていてカレーを通じてつながること、自分を表現することが魅力となっています。

ブランド品にお金を使うよりもカレーファンとしてのライフスタイルに自分らしさを見い出す若者たちもいるのです。