高倉健という生き方

先日、高倉健さんが亡くなりました。
突然の訃報に日本中が驚きました。
もちろん私もその一人ですが、もし万が一、健さんが亡くなることがあるなら、闘病生活
をみせることなく静かに息をひきとり、全ての葬儀を終えた後に発表されるのではないか
と思っておりました。
それが高倉健という生き方で、最もふさわしい終焉だからです。
だから訃報を聞いた時に、「見事な人生だ」と感じ入りました。
多くの健さんファンも同じ想いだったのではないでしょうか。
映画を通じて人として、男として、どう生きるべきかを教えてくれました。
武骨で不器用だけれど、人一倍優しく、義理人情に厚い。
追悼番組を見るにつけ、役作りに没頭する姿勢に心が打たれました。
プライベートな面は、見せず語らず。
映画を観る人にとって余計なイメージを作ってはいけないと思ったのでしょう。
いかにその役になりきって演じきるか、その一点で勝負する。
本当のプロフェッショナルです。
ご冥福をお祈りします。

教育という切り口

先日、富士ゼロックスさんの呼びかけで 「くつやさんの仕事はどんな仕事か」 ということ
を地元の小学校で説明する機会がありました。
一枚の革から裁断、縫製、底付け、仕上げという工程を経て、靴になっていくことをパネ
ルと半製品を用いて説明致しました。
子供たちだけではなく保護者の方も多数参加してくれており、みんな興味深く聞いてくれ
ていました。
その後、革の端切れをハサミで切ってはりつけ、自分なりの一足を紙の上で表現しても
らうというワークもしてもらいました。
おもしろいことに、女の子と男の子では色の使い方が全然違います。
女の子はカラフルでかわいく、男の子はシンプルでかっこよくといった感じです。
意外にも、保護者の方が熱心に作っていただき、作品のレベルの高さにびっくり致しまし
た。
子供たちにどんな仕事であるかという理解を深め、はたらくってなんだろうという素朴な疑
問に答えていくアプローチ。
寄付や太陽光発電だけではなく、教育という切り口でのCSR(社会貢献活動)もあるとい
うことに気付かせてくれた富士ゼロックスさんに感謝致します。

大人たちのゆるキャラグランプリ

2014年のゆるキャラグランプリは、群馬県出身の 「ぐんまちゃん」 になりました。
「ぐんまちゃん」 は2012年、2013年と連続して3位になっている実力者で、今回やっとグラ
ンプリがとれました。
「ぐんまちゃん」 の活動歴は20年と長く、世間でゆるキャラブームが起こるずっと前から群
馬県の宣伝部長としてがんばってきていました。
地道にやってきた 「ぐんまちゃん」 のようなゆるキャラがグランプリをとったことは、まじめ
にコツコツと縁の下の力持ち的な存在でがんばっている人にとって、大きな励みになると
思います。
今回の注目は、5位にランクインした京都府の 「チャチャ王国のおうじちゃま」 です。
2013年は23位だったのに急上昇です。
チャチャ王国 (京都府宇治市) 第88代目王子で、頭に茶せんの冠をのせ、いつも抹茶の
味がする「おちゃぶり」をくわえています。
テーマソングや振り付けをおぼえるためのビデオがあったり、チャチャ王国ファミリーもお
うじちゃま以外のキャラが設定されているなど、どの方面でブレイクしても対応できるよう
に準備万端です。
所属先の宇治商工会議所も宣伝に力が入っています。
先日、ラジオで 「チャチャ王国のおうじちゃま」 をくわしくPRしていましたが、ゆるキャラの
映像がないところで真面目そうな大人が 「おうじちゃまがおちゃぶりをしています」 と言っ
ているのを聞いて少し恥ずかしくなりました。
大ヒットすると、この妙な恥ずかしさもないと思うのですが、2015年ゆるキャラグランプリは
「おうじちゃま」 とそれを支える大人たちをひそかに応援したいと思っています。 

発見!京都の新名所

京都は何度訪れても新たな発見があります。
先日訪れた将軍塚青龍殿、平成26年10月に落慶したばかりで、国宝青不動が御開帳さ
れています。
京都東山の山頂に位置し、なんと清水寺の舞台の約5倍の大舞台があり、比叡山から大
阪まで見渡せます。
それもそのはず、この地は長岡京から平安京に移す時に、都にふさわしい場所かどうか
を下見に来られた場所だそうです。
西暦794年桓武天皇は京都に都を移すことを決断し、都の鎮護のためにこの地に将軍塚
を作らせました。
国家の大事があると、将軍塚が鳴動したという伝説が 「太平記」 に残されています。
国宝青不動ですが、日本三不動画のひとつで三井寺の黄不動、高野山の赤不動とともに
篤く信仰されています。
密教において宇宙のすべてを司る大日如来の化身の不動明王。
一切の人々を救うまではここを動かないという不動の姿を表しており、人々の煩悩を炎で
焼き尽くしてくれています。
国宝青不動がある将軍塚青龍殿
今後、大人気となる可能性が高いので、京都ファンの方は今のうちに訪れることをおすす
めします。