ビールの歴史 その1

夏はビールの季節です。

頭上からじりじりと照りつける陽射しが気になってくると、今年もビールの季節が来たなあと感じる人も多いのではないでしょうか?

ビールの歴史は意外に古く、初めてビールを飲んだ人類は古代シュメール人だと言われています。

人類の文明の発祥地とされるチグリス・ユーフラテス河の流域でビールが飲まれ始めたのは、なんと紀元前4000年ごろ、今から6000年も前の事です。

人類初の酒とされる古代ビールは、当時の人々に好まれ、需要に供給が追い付かなかったようです。

そうなると量をごまかす悪徳ビール商人もあらわれます。

紀元前18世紀のハムラビ法典にはビールの量をごまかした者は罰として水に投げ込み、溺死させるという条項があったそうです。

「目には目を」 「歯には歯を」 というフレーズで有名なハムラビ法典とはいえ、ビールの量をごまかした者を溺死の刑に処するのはあまりにも酷だと思われますが、それほど重要な飲み物であったのでしょう。

常識を疑え

「そんなことも分からないのか!常識じゃないか!」と叱られた記憶は誰にでもあると思います。

しかし「常識」は時代によって変化するものもあると言わざるを得ません。

例えば、歴史においても私が学生の頃には「いい国(1192)作ろう」と覚えた鎌倉幕府が開かれた年でも、今の教科書では違います。

源頼朝は1185年に守護・地頭を置き、権力基盤を築いていたため、開幕は1185年とされています。覚え方は「いい箱(1185)作ろう」に変化しています。

又、昔は「あと30年で石油は枯渇する」と言われていましたが、現在は50年とされています。

シュールガスや天然ガスもあり、エネルギー不足はあまり言われなくなりました。

1リットルあたりのガソリンの価格も、実はミネラルウオーターよりも安いという事実も、昔の常識では考えられないくらいの驚きです。

お風呂の湯舟に入っても肩まで浸からないといけないと言われていましたが、今は心臓に負担がかかるので半身浴がいいとされています。

健康的なイメージのあった日焼けにおいても紫外線は皮膚によくないとあまりおすすめされていません。

これらは技術進歩の発展により常識が塗り替えられた例だと思います。

あと20年もすると、現在の「常識」が「常識」ではなくなることが常識的な判断ではないでしょうか?

エクストリーム・アイロニング

エクストリーム・アイロニングを訳すと、究極のアイロン掛けなのですが、簡単に説明するなら「野外でおこなうアイロン掛け」のスポーツです。

「極限状態の場所で平然とアイロン台を出し、涼しい顔でアイロン掛けを行なう」事が基本原則であり、「衣服のシワを伸ばす」 という本来のアイロン掛けの目的は重要視されないのだそうです。

このスポーツの日本における第一人者、松澤等さんは著書「そこにシワがあるから」(早川書房)の中で下記のように説明しています。

アイロンとアイロン台をかついで山に登り、登頂するとその場でアイロンをかける。見わたす限りの雲海、そこで心静かにアイロンを掛けると至福の感情が満ちてくるそうです。

スポーツしながらという 「スポーツ・アイロニング」 というジャンルもあり、サーフィンしながらアイロン掛けをするのだそうです。

ボード前面にアイロン台とシャツをセットし、波乗りしながらアイロン掛けをする、それも涼しい顔で・・・

海外のアイロニスト (このスポーツのプレーヤーはこう呼ばれる) にはすごい記録を持った人がたくさんいます。

高度記録はアコンガクア山頂 (6959m)
水中最深記録はエジプト沖 (100m)
アイロン掛けの道具を全て装着してロンドンマラソンに出場し、途中でアイロンを掛けながらフルマラソンを4時間8分で走破したアイロニストもいるそうです。

自分ではやってみたいとは思いませんが、機会があれば是非見てみたいです。

コバンザメの独り立ち

大阪の海遊館のコバンザメ2匹が独り立ちしたそうです。

コバンザメは背びれがなく、泳ぐのが下手なため他の生き物にくっつかないと生きていけないそうです。

海遊館ではジンベイザメにくっついて泳ぐコバンザメが定番でした。

しかし、突然ジンベイザメが体をくねらせたり、スピードを上げて振り払おうとしたり、つきまとうコバンザメを嫌がるようになりました。

コバンザメは新たなくっつき先を探しました。

イトマキエイやマンタにくっつこうとしましたが、嫌がられてしまいました。

不穏な空気を感じた飼育員は、コバンザメ2匹を別の水槽に移しました。

そこの水槽にはくっつくことのできる大きな生物はいません。

当初は慣れぬ様子で、水槽の下の方にうろうろとくっつく場所を探していましたが、次第に水槽壁面のアクリル板にピタッとくっつきました。

又、時には左右に体をくねらせて単独で泳ぐのだそうです。

「自然界では見られぬ姿」と専門家は驚きを隠せません。

ジンベイザメの方も普段はコバンザメを嫌がったりしないそうですが、エサの心配のない水族館では違う部分に気が回って敏感になりすぎたのではと分析しています。

環境が恵まれすぎて、わがままが出たジンベイザメ。

突然、依存先を失ったコバンザメは新たな生き方をみつけました。

人間社会にも共通点がありそうで・・・

生活時間の大変化

1980年から5年おきにシチズンが生活時間の変化を調査しています。

それらをみると、1980年から2015年までの35年間で大きな変化があった生活時間とさほど変化のない生活時間があるのに気づきます。

大きく減少した生活時間は下記の通りです。

・テレビの視聴   ・読書(新聞・雑誌・本など)
・家族との会話   ・家事(掃除・洗濯・料理など)
・スポーツ、運動   ・外での飲食、喫茶

さほど変化のない生活時間は下記の通りです。

・ショッピング  ・映画、演劇、スポーツ観戦  ・自己啓発  ・勤務時間
・食事時間     ・睡眠時間

勤務、食事、睡眠等のいわゆる必要時間に大きな変化はないが、それ以外の余暇の過ごし方に大変化が起きています。

昔には項目の設定がなかった「インターネットの時間」が増加傾向です。

テレビや本を読むことがなく、スマホばかりいじっている現状を表しています。

それは電車の中をみれば一目瞭然で、ほとんどの人がスマホばかりみています。

興味深いのは「家族との会話」は減っているのに「家族と過ごす時間」は増えていることです。

家族と一緒に過ごしているが、そこに会話がなく、各自好きなことを同じ場所でしているという事です。

そういえば、レストランで家族が食事をしていても各自がそれぞれスマホかゲームをしている光景はよくみます。

そのように育った子供が社会に出て他人とうまくしゃべれるのでしょうか?

家族や友人との日常の会話の中で、場の雰囲気、相手の顔色、話題の切り出し方、言いまわし等を学んでいくのだと思います。

若者のコミュニケーション能力の減少はスマホが会話の時間を奪ってしまったことが主な原因のような気がします。