焼き芋ブーム

2000年代初頭から長く静かに続いてきた「焼き芋」ブームがコロナ禍でさらにヒートアップしています。

焼き芋専門店のニューオープンや多店舗展開は全国に広がっています。

さらに最近の焼き芋ブームの過熱ぶりを象徴しているのが、2月23日から5日間にわたって開催された「さつまいも博 2022」です。

2021年はコロナ禍で開催が見送られ、2022年は入場制限などの対策を実施しながら開催されましたが、それでも5日間で約3万人の入場者を集めました。

同イベントの目玉は出店する全国の焼き芋店から来場者の投票で選ばれる「全国焼き芋グランプリ」です。

2020年グランプリ受賞の焼き芋「長期熟成シルクスイート」は、ねっとりとした食感が特色。あぜ道1つ越えただけで芋の味が全く変わってしまうとワイン醸造家のごとく畑まで指定して選び抜いたそうです。

今後のブームの行方について、さつまいも博実行委員会の石原氏は「ねっとり系の人気は今後も続くだろうが、最近は一周してホクホク系の焼き芋を求める方も増えている。今後は希少品種や地域性のあるサツマイモが注目され、焼き芋ブームが次のステージに行くのでは」と予測しています。

ねっとり系かホクホク系か熱い闘いが続いています。

ボタン押したい

目の前にボタンがあると人は押そうかどうか、むずむずとするらしいのです。

生態心理学を専門とする東京大学の佐々木正人名誉教授は「バスやエレベーターなど重要な社会的公共物でボタンの意味を学んでいるからだ」と語ります。

ボタンを押したいというニーズに応えるため開発されたのはカプセル玩具「バス降車ボタン」です。

カプセルの中にはバスでよく見るあのボタンが1つ。押せば「次、止まります」のアナウンスが流れます。

その他にレストランなどで見かける店員の呼び出しボタンや食券のボタンなどがあり、カプセル玩具の中ではヒット商品となっています。

エレベーター用表示器を製作する島田電機製作所 (東京都八王子市) は社内に1000のボタンを展示して話題を呼んでいます。

月に最大3度開かれる工場見学の予約競争は苛烈を極め、年内はすでに予約でいっぱいだそうです。

人はなぜボタンを押したいのか。

バスでは降りる時、レストランでは人を呼ぶ時等、用がある時しか押せないボタン。

知らず知らずのうちに自制している「押したい感情」が好きな時に押せるボタンの前で表れるのかも知れません。

日本のアート市場

新型コロナウイルス下で住環境への関心が高まるなか、アート作品を身近に置いて楽しむ人が増えています。

先行き不透明な時代に思考や感情を刺激する一助としてアートを求める流れも背景にあるようです。

アート通信サイト「WASABI(ワサビ)」を運営する平山氏は「コロナ禍以降、特にアート人気を感じている」と話します。

WASABIでの平均単価ですが、19年は1万5千円程度であったのが20年以降は3万円台に上昇しました。

同社のアンケートによると、以前は家族世帯が引っ越しを機に買うケースが多かったのですが、今は単身者が半分を占め、男女の比率も半々だそうです。

在宅勤務でテレビ会議が増え、画面の背後にアートを置きたいニーズがあるそうです。

世界の展覧会の入場者数に関するデータで、日本の展覧会は常に10位以内に複数が名を連ねるほど日本はアート鑑賞が盛んです。

しかしながらアートの市場規模はまだ小さいです。

日本のアート産業に関する市場調査によると20年の日本の美術品市場規模は1,929億円。5.2兆円とされる世界市場の3.7%にすぎません。

日本のアート市場は伸びしろがいっぱいです。