涙もろい理由

年齢を重ねると様々な変化が表れます。
暑さ、寒さへの耐性、食べ物の嗜好等です。
昔はこのくらいの寒さはへっちゃらだったのにとか、昔は焼肉とトンカツが毎日でもよかった
とか、数え上げればキリがありません。
又、過去に観た映画をもう一度観ても違った感想を持つことがあります。
面白かった作品がそうでなかったり、反対に面白くなかったと思っていたのに感銘をうけた
りとか、思考の変化もあるような気がします。
最近は涙もろくなったなとも思います。
映画やドラマ、小説等、すぐに涙腺がゆるんできます。
これも年齢を重ねた変化の一つです。
ある人が言ってました。
年をとって涙もろくなるのは、人生の経験値が上がった証拠なんだと。
様々な経験をすることにより、人の気持ちがより深くわかるようになったからだと。
なるほど・・・
人はこのように大人になっていくのですね。

天才シェフ現る

先日、予約がなかなか取れないと言われているイタリアンレストランに偶然、当日予約
が取れたので行ってきました。
ご存知の方も多いと思いますが、大阪木津市場の中にあるイル ポーベロ ディアヴォロ
です。
まず驚くのが、屋台みたいなビニールカーテンの入口です。
内装、照明もシンプルで、好感がもたれます。
メニューは木津市場で仕入れた新鮮な魚と野菜を使ったコースのみ。
素材の力を十分に引き出し、奥深い味の品々。
どれもが独創的で、はじめて味わうテイストの連続でした。
又、前菜の盛りつけも大きな白いお皿の右3分の1ほどに集約し、左3分の2は余白とす
る大胆さで、絵画をみているようです。
私の一番のお気に入りは、ブリ大根でした。
レアな火入れのブリにあわせた大根はシャーベット状。
温度差と食感が絶妙です。
シェフは弱冠29歳。助手も付けずに一人でがんばっています。
素材を引き出すソース作りと、盛り付けの美的センスは天才的です。
20年後か30年後には、日本を代表するシェフになっているような気がします。
「初めての店はビニールカーテンの店でした」 と回顧している姿が想像できます。
ビニールカーテンの店を知っている客の一人として、羽田シェフの今後の活躍に最大限
エールを送りたいと思います。

おかげさまで20周年

平成27年2月10日、株式会社クレッセントは創立20周年を迎えました。
これもひとえに靴を愛用してくださっているお客様と社員、従業員の皆さんのおかげだと思
っています。
本当にありがとうございます。
感謝の気持ちを込めて社員だけのパーティを大阪のリーガロイヤルホテルで催しました。
幹部社員の方に企画、進行まで全てやっていただき、とても手作り感のあるアットホームな
パーティで大変よかったと思っています。
20年の振り返りの中で、いろいろな事があったと改めて思いました。
あの時代はこうだった、その時はこうだったと思い起こしてみると、様々な場面でいろいろな
人に支えられていたのだなと実感しています。
20年前とくらべると商品もがらりと変わっています。
時代の変化にあわせて、お客様のニーズにあわせて商品を変えていく・・・
あたりまえのことをあたりまえのように、着実に実行してゆける企業になりたいと思っていま
す。
10年後の30周年の時に、どのような商品を作って売っているのか楽しみです。

先義後利

私は以前より大丸の奥田務さんという経営者に興味がありました。
老舗百貨店の大丸を松坂屋と統合させ、プラザやパルコを買収し、ピーコックストアを売却
するというダイナミックな離れ業を成し遂げたからです。
もはやJフロントリテイリング(大丸・松坂屋グループ)は百貨店業ではなく、総合小売業(マ
ルチリテーラー)として生き残っていくと方針を決めたのでしょう。
現在工事中である松坂屋銀座店の跡地には、銀座最大級の商業施設が2016年に誕生す
る予定ですが、百貨店は入らないと発表しています。
時代の変化を敏感に感じとり、軋轢がありながらも企業を大胆に変化させていく姿勢が本
当にすごいなと思っておりました。
そんな時、奥田さんの著書「未完の流通革命 大丸松坂屋、再生の25年」という本を読み
ました。
そこには孤高の改革者 奥田務さんの果てしない挑戦と挫折が描かれています。
もちろん順風満帆ではなかったと推測していましたが、これほどまで深く悩み、決断されて
いたのかと思うと胸が熱くなりました。
著書の中で奥田さんは、常に「時代の変化」と戦ってきたと述べています。
価値観やライフスタイルが刻々と進化する中で変化の兆しを捉え、手を打った日々であっ
たと。
変化に対応できた企業だけが生き残ると言っています。
その中で常に大事にしてきた理念が 「先義後利」 だそうです。
簡単に言えば、社会やお客様のためになることを常に考え、行動すれば利益は後からつ
いてくるという意味です。
私もとても共感しています。
このたび縁あって、今春より松坂屋上野店2Fの婦人靴売場に出店することになりました。
先義後利の理念を学びたいと思っています。