キンキーブーツ(Kinky Boots)はイギリスのコメディ映画で、風変わりなブーツ
という意味です。
先日、その映画を観たのですが笑いあり涙ありでとってもおもしろかったです。
イギリスの田舎町のノーサンプトンにある伝統的な紳士靴メーカーの話で東
欧等からの安価な輸入品に押され、倒産寸前から驚きのアイデアで会社を
立て直していくというストーリーです。
従来の紳士靴ではないニッチな市場に参入しようと考えた二代目経営者は
靴に悩むある人たちの存在を知り、その人たちのための靴を作ろうと決意し
ました。
なんとその人たちとは女装趣味の男性で、開発したのは大の男がはいても
大丈夫なセクシーな赤のブーツだったのです。
完成までには靴職人たちとの確執や女装趣味の男性たちへの偏見等があ
り、いくつもの困難を乗り越えて、みんなの心をひとつにしてすばらしい靴を
作り上げていくプロセスがとてもうまく表現されていました。
そして遂にミラノのショーで見事成功し、会社は新しいニッチ市場を創出して
いくのです。
その映画の中で靴を作る工程がリアルに写し出されており、私にとっては見
慣れた風景であるにもかかわらず、とても新鮮に感じました。
安価な輸入品が増えている市場の中で、伝統的な靴メーカーが苦しい立場
にあるのはヨーロッパでも日本でも同じです。
この映画は、お客様の人生を豊かにするために靴の会社が懸命に努力して
成功するという点で希望ある一筋の光を照らしているような気がします。
靴関係の仕事の人はもちろん、そうでない人にもおすすめの映画です。