見えざる敵

リーマンショック以降、日本の消費市場が低迷しています。原因は先行
き不安感からくる消費減退、生活防衛的な観点からの低価格商品への
シフトなどが代表的なものではないでしょうか?

もちろんそれらの原因に異論はありません。

しかし、何かそれ以外の原因があるような気がしてなりませんでした。

最近、若い人たちが「クルマを持つことはムダ」「外食はムダ」といった
ことをよく口にします。確かにクルマや外食は経済的に費用がかかるの
は事実です。

又、地方でブランド物のバッグを購入した人が、ご近所にみられるのが
気になるので、わざわざそのブランドの紙袋ではなく普通の紙袋に入れ
て帰ったそうです。

消費することが悪いことであるかのような「嫌消費」のムードが人々を
萎縮させているのではないかと思います。

もちろん、過剰な消費はいけないけれども人生を豊かなものにするため
の適正な消費は当然あってもいいと思うのです。

モノの価値だけではなく、そこに付帯するサービスやその後のライフス
タイルの充実にこそ消費の真髄があるのではないかと思います。