きゅうりの季節

「冷やし中華始めました」という店の貼り紙が目につき始めると、今年もきゅうりの季節が来たなと感じます。

きゅうりは夏野菜の代表格。夏になるとその色どりの良さから出番が増えてきます。

私は小さい頃からきゅうりが苦手なんです。

そのため、この季節になると飲食店での料理のオーダーの時に、多分入ってないと思うけど念のために「きゅうりが苦手です」と最後に言い添えます。

その際、必ずといっていいほど「アレルギーですか?」と聞かれます。

「アレルギーではなく、苦手なだけです」と答えるのですが、一瞬変な空気になることがあります。

「アレルギーではなく、単なる好き嫌いですか。子供みたいですね。いい大人がみっともない。」という空気です。

きゅうり嫌い歴の長い私は、すかさず「ズッキーニやなすびは食べれます」とささやかな抵抗をします。

「ズッキーニはかぼちゃの仲間で、なすびはナス科です。きゅうりに近いのはスイカやメロンです。でもスイカやメロンは大丈夫です。」

言えば言うほど子供みたいになってしまいます。

 

昔話法廷

今年で裁判員裁判が始まって10年を迎えます。

「人」を裁くことの難しさを改めて突きつけられるのがNHKの番組「昔話法廷」シリーズです。

「赤ずきん」や「浦島太郎」などを題材に登場人物がある罪に問われ「裁判員裁判」が開かれるストーリーです。

心に残ったのは「アリとキリギリス」です。

働き者のアリは食べ物を準備し、冬を無事に越せましたが、キリギリスはバイオリンの演奏ばかりして餓死してしまいます。

昔話法廷では食料を分けてほしいと頼んできたキリギリスを見殺しにしたとしてアリが「保護責任者遺棄致死罪」に問われます。

離れて暮らすキリギリスの母親が二人は兄弟のように仲が良い親友で、キリギリスが川で溺れたアリを救ったこともあると証言。

一方、アリの妻も法廷に立ち、赤ん坊も含めて子供が8人いて、ひもじい思いをさせたくなかったと話します。

アリは親友と家族との板ばさみで悩み、苦渋の決断だったと胸中を吐露します。

一見、アリの判断は仕方がないと思いがちですが、その後アリの日記が発見され意外な事実が判明します。

それを見ている視聴者が自分が裁判員になったつもりで考えるという番組なので判決はありません。

よく知っている物語のイメージががらりと変わる「昔話法廷」シリーズ、NHKのホームページからも見ることができますので、興味のある方は是非。

 

スマホを落としたら

先日、東京の地下鉄で向かいの席に座っていた男性があわてて降りていきました。

その際に何かがポケットから落ち、私の足元で止まりました。

「あっ」と声をかける間もなくドアは閉まり、男性は気づかないままでした。

落とし物を拾ってみると、なんとスマホとIC乗車券でした。

大事なものなので、落とした男性は困っているだろうなと思いました。

目的駅でもあった次の駅で降り、駅員さんに事情を説明して落とし物を渡しました。

男性が前の駅で降りた時に落としたこと、5両目ぐらいであったことを伝えました。

そのあと、スマホはロックがかかっているので、どうやって落とした本人に連絡するのだろうかと思いました。

携帯会社に連絡してロックを解除してもらうのか、そうなると個人情報がもれてしまうのではないかと一人で悶々としていました。

するとある人がそんな場合は、落とし主が自分のスマホに電話かけてくるので大丈夫と言ってました。

「なるほど」と思い、なぜそれに気づかなかったのか一人反省しました。

スマホを落としたらまずそのスマホに電話する、一つ教訓ができました。

ハニワ課長、喜ぶ。

先日、百舌鳥・古市古墳群が世界遺産へ登録される見通しという報道がされました。

百舌鳥・古市古墳群は大阪南部にある4世紀後半から6世紀前半にかけて作られた古墳で、その中の大仙陵古墳はエジプトのクフ王ピラミッド、秦の始皇帝陵とともに世界三大墳墓の一つに数えられるほどの巨大さです。

私が以前から注目していた堺市の広報キャラクターのハニワ課長もさぞ喜んでいることだろうと思いました。

ハニワ課長は2014年に登場した百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録を目指してPRしている自称公務員のキャラクターです。

ハニワの頭部にスーツにネクタイ、シュールないでたちで、ゆるキャラとは一線を画す「かたキャラ」です。

「生まれて1600年。経験したことのないうれしさです」と喜びのコメント。

それもそのはず、国内推薦から漏れると「私みたいなのがいるからダメなのかも」と思い詰め、「頭が割れそうなぐらいショック」と嘆き悲しんでいたからです。

世界遺産に登録されると多数の観光客が押し寄せるでしょう。

シュールな外観とシャイな性格のハニワ課長、世界の観光客相手にうまく立ち回れるだろうかと心配しています。