年の瀬 2022

2022年 令和4年も残りわずかとなりました。

今年最大の出来事はロシアによるウクライナ侵攻です。2月に始まったこの戦争はいまだ続いており、終結のめどがたっていないのが現状です。

その影響は全世界に混乱をもたらし、サプライチェーンが分断されました。それにより物流費や原材料費が高騰し、モノの値段がすごい勢いで上昇しています。

弊社においても9月に価格改訂を余儀なくされました。

戦争が終結し、原材料価格が安定することを切に望んでいます。

新型コロナについては感染者は増大していますが、行動制限はなく日常を取り戻しつつあります。

秋以降は靴の売上も徐々に回復してきています。

来年は一年を通じてコロナ前の生活になるのではないかと思っています。

旅行や外食などのレジャーも普通に楽しめるようになってきていますので、ファッションに対する関心も増えてくると思います。

私たちも「靴を通じてお客様の人生を楽しくする」というモットーの下、来年はスニーカータイプなどの新しい商品を開発しようと考えています。

年末まで私のブログを読んでいただいた皆様、ありがとうございました。

良いお年をお迎え下さい。

焼肉フィットネス

焼肉ライクの「焼肉フィットネス」は月額1万円台で毎日1食店舗で焼肉が食べられるサブスクリプションサービスです。

「焼き肉」「フィットネス」という一見すると相いれない2つの単語を結びつけ、焼き肉の新たな利用者層を開拓しました。

ステーキは一般に赤身肉のイメージが強く、ダイエットや筋トレと親和性が高いと認識されていました。一方で「焼き肉」で思い浮かぶのはタレや脂身、白米やお酒です。

同じ肉なのになぜここまで違うのか、焼き肉はもっと幅広い可能性があるはずと思った焼肉ライクの有村社長はジムでトレーニングにはげむ人に焼き肉を食べてもらおうと考えました。

メニューは増量中の人のための「筋力アップセット」、脂質を減らしたい人向けの「低脂質セット」、糖質量を制限したい人を対象にした「ロカボセット」の3種類があり、月1万4080円で毎日好きなセットを注文することができます。

これが大ヒットとなりました。

ジム通いしている利用者は想像以上に規則正しい生活をしており、ルーティンに焼き肉を組みこんでもらうことに成功しました。

焼肉ライクは1人1台の無煙ロースターが特徴で、1人で気軽に焼き肉が楽しめます。又、注文や精算の自動化にも注力し、できる限り店員との接点を少なくしました。

月に何回でも利用できるサービスなので店員と頻繁に顔を合わせない工夫がサブスクには相性がいいらしいのです。

焼き肉でダイエットは当たり前の世界になりそうです。

松屋の決断

新型コロナとデジタル化の波は様々な業界に変革を迫っています。

150年以上の歴史を歩んできた百貨店の松屋は大胆な改革に取り組んでいます。

一つは祖業の「呉服」売場を廃止したことです。日本の百貨店は呉服系と鉄道系に分かれています。呉服系は三越伊勢丹、大丸松坂屋、髙島屋などが代表的ですが、上場している百貨店で呉服をやめたのは松屋が初めてです。

二つめは「高級冷凍食品」売場の展開です。消費者の時短指向をとらえ、地下2階に開いたのが冷凍食品の専門売り場「GINZA  FROZEN GOURMET」です。

銀座の名店や高級レストラン、パティスリーなど百貨店らしい「高級味覚」を約55ブランド、350種類揃えています。

「銀座  日東コーナー1948」「銀座みかわや」「銀座ピエス・モンテ」の他、親子丼の元祖ともいわれる人形町の名店「玉ひで」の商品もあります。

冷凍商品は味が落ちるとの見方が一般的ですが、最新技術は進化しています。凍結時に肉などの細胞が壊れないようにし、解凍時にうま味成分が流出しないような加工技術があり、作りたてに近い味の再現ができるようになりました。

今までの百貨店の常識を破るような大変革にチャレンジしている松屋。消費者の支持を得られるのか注目していきたいです。。

百貨店が農業参入

関西の近鉄百貨店が農業ビジネスに参入します。

2023年2月期に大阪府南部の南河内地域に約6000平方メートルの農地を選定し、イチゴ栽培を始める予定です。

農業を手がける事業者と提携して生産設備や栽培システム、苗や肥料、梱包資材といった原材料などの提供を受けます。

実際の栽培は近鉄百貨店の社員やアルバイトなどで行う方針です。

1パック250グラムあたり600~1500円ほどの中~高価格帯のイチゴを生産し、百貨店を中心に販売する予定で2023年冬の出荷を目指します。初年度の売上高は1億円を見込んでいます。

イチゴは1粒数千円から数万円程度の品種が開発されるなど付加価値の高い農産物として注目されています。ケーキなどスイーツにもよく使われるためクリスマスなどの催事での需要も高く、百貨店で販売するのに適した商材です。

近鉄百貨店は店舗のほとんどを自社で所有せずに親会社の近鉄グループホールディングスから借りているため、テナント化を進めて賃料収入で稼ぐ不動産業を強みとする競合他社と比べて百貨店業に次ぐ事業が脆弱です。

そこで目をつけたのが農業ビジネスです。

生産から販売といった川上から川下までを自社で担うことで卸などを間に挟まずに高収益を確保できると見込んでいます。

今後はメロンやシャインマスカットなどの高付加価値の果物にも挑戦する方針です。

マンダラチャート

マンダラチャートとは9×9の81マスで構成される目標達成シートです。

81マスの一番中心に自分の「成し遂げたいこと」を記入し、そのマスを囲む8つのマスに「成し遂げたいこと(目標)」を達成するために必要な「8つの要素」を記入します。

その「8つの要素」を外側の枠に置き、それぞれを囲むように「8つの行動目標」を記入していきます。

そうすることによって最終目標達成に向けてどのような行動が必要であるかが具体化されるのです。

大リーグで大活躍している大谷翔平選手が高校1年生の時に書いたマンダラチャートがすごいのです。

1番中心の「成し遂げたいこと」は「ドラ1・8球団」です。なんと高1の時に8球団からドラフト1位指名を受けることを目標としていたのです。

その目標を達成するための「8つの要素」は「キレ」「コントロール」「体力づくり」などが書かれていましたが特筆すべきは「運」を要素の一つとしている点です。

「運」の周囲に書かれた行動目標は「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「道具を大切に使う」「審判さんへの態度」「プラス思考」「応援される人間になる」「本を読む」の8つです。

運を掴むために行うのではなく、このような行動が運を呼ぶ込むと考えたのでしょう。

大スターになってもおごらずに常に努力し続ける姿勢はこのマンダラチャートの行動目標の地道な継続が礎になっているのだと思います。

コストコの再販店

会員制量販店コストコの再販店「ストックマート」が人気です。

東京都内の駅近くにあり年会費はゼロです。大容量で売られているコストコの人気商品が小分けされバラで売られている店です。

コストコで買い物したいが量が多い、行きづらいと感じていた小家族やおひとり様の潜在ニーズを掘り起こしました。

世帯規模の縮小が続く日本の社会らしい現象です。

ストックマートが最初にできたのは2021年5月のことで、それ以降都内中心に広がっています。

コストコの法人会員になり、川崎や多摩境のコストコ倉庫店から仕入れて販売する店で、同じ容量ならコストコ本体より2~3割高めですが、年会費 (4,840円) はかかりません。

ストックマートはコストコの全ての商品をそろえているわけではありませんので品揃えが大事です。

いかに売れ筋商品を小分けにして売るかがポイントです。

ベーコンやレタスをトルティーヤで巻いた「ハイローラー」(通常21個入り) を7個入りで売り出したらよく売れたそうです。

興味深いのは来店客がコストコの商品情報についてとても詳しいということです。

これはコストコのファンの発信力が非常に大きいからです。

ストックマートには様々なところから出店依頼が多く寄せられており、これから日本中に広がるのではないかと思っています。

垂直水耕栽培

「垂直水耕栽培」とはあまり聞き慣れない言葉ですが、これがすごいのです。

今まで野菜を作るというのは土の地面に野菜を植えて育てるというものでしたが、垂直水耕栽培はプランター(植木鉢) を垂直に配置することで縦で野菜を作るというものです。

そうなると広いスペースは必要なくなり、同じ面積でも5~10倍も収穫できるのです。

又、地面の地質は関係なくコンクリート、砂漠、岩石質で作物を作れない土地でも問題はありません。

畑で面倒な耕す作業、雑草取り、肥料まきなどもほとんど必要ありません。

基本、太陽の光と水があれば十分です。

その垂直水耕栽培で大成功している国がオランダです。

オランダはドイツとベルギーと国境を接するヨーロッパ北西部の国です。面積は九州と同じくらいで、人口は1700万人です。

そんな「小さな国」オランダの農産物輸出額はアメリカに次ぐ世界第2位なのです。

収穫量は国土の面積とは関係がないことを実証しています。

 

中国からインドへ

2023年はアジアの人口動態で画期的な年になるといわれています。

国連が2022年7月に公表した最新の予測によると、長らく人口世界一の座にあった中国は2023年に14億2567万人となり、インドの14億2862万人に逆転される見通しです。

中国の人口は2022年から減少を始めた可能性がある一方、インドの人口は今後も増え続けるため、2050年には中国の人口13億1263万人に対し、インドは16億7049万人と差が開く予想になっています。

インド以外のアジアでは東南アジアの人口もペースこそ鈍るものの拡大を続けると見込まれています。

経済を見る上で重要なのは人口の規模だけでなく、その年齢構成です。

生産年齢人口 (15~64歳) が増え続け、かつ総人口に占める比率が上昇すると経済成長が見込まれます。

生産年齢人口が増えるにつれ労働集約型の製造拠点として発展しやすいのです。

又、現役世代の比率が増えることで貯蓄率が上昇しやすく、その貯蓄を活用した投資も活性化していきます。

インドは世界最大に膨らむ人口に雇用の受け皿を創出するためにも、労働集約型産業のテコ入れが急務です。

世界の工場が中国からインドに変わるのは人口動態の観点でみると歴史の必然といえるかもしれません。

 

中古車サブスク

世界的な半導体不足で新車の納期が遅れています。それに伴い中古車価格が高騰しています。

中古車オークション運営最大手のUSSによると2月の中古車の平均取引価格が100万円を上回り、9月には過去最高の122万1000円を記録しました。

新車や中古車も高くて買えないという20~30歳代の若者が注目しているのが中古車のサブスクリプションです。

中古車サブスクとは、毎月定額を支払うことで選んだ中古車を契約した期間使うことができるサービスです。

一般的に新車のサブスクと比べ安く、カーリースに比べると契約期間が短かったり、他車種への変更ができたりと柔軟な設計が特徴です。

新型コロナ禍で不特定多数と接触する公共交通機関を避けたい人が増えたことも追い風になっています。

価格志向を強める若者にとって支持を集める大きな要因は値段の設定です。

自動車税や車検など車にかかる諸費用が「コミコミ」で表示され、月1~3万円で利用できます。

サブスクに慣れている若者にとって維持費込みの月々の定額というスタイルがうまくニーズに合致しているのではないでしょうか。

すし職人、海外へ

海外で日本食レストランの数が増加しています。

農林水産省によると海外の日本食レストラン数は2021年に15.9万店、新型コロナ禍の逆風の中でも増加基調が続き、この8年で約3倍に増えました。

日本旅行に行きたいけれど行けない富裕層の需要をつかむために日本人シェフを増やしたい店が増えました。

又、海外に目を向ける料理人も増えています。魅力の1つは給与などの待遇面です。

和食店求人サイトによると、日本でのすし職人の年収は300万~500万が中心ですが海外からの求人は550万~650万がボリュームゾーンです。

特に北米では新型コロナ後、給与のオファーがコロナ前比3~4割増の800万~850万に上がっているらしいのです。

なので海外で働くためのキャリアプランとしてすし職人を選ぶ若者も増えています。

「シャリ炊き3年、合わせ5年、握り一生」と言われてきたすしの技術を数ヶ月で教える、東京すしアカデミーでは生徒の80~90%が海外志向です。

英語クラスでは魚の英語名や調理方法の説明を英語で学べます。

すしの握り方を学校で学び、海外で働くという人が増えています。