東京タワーでeスポーツ

イベント事業などを手掛ける東京eスポーツゲート (東京・千代田) は東京タワー内にゲームの対戦競技「eスポーツ」 を軸にしたテーマタウンを2021年冬に開設します。

既存の商業フロアを改修し、対戦施設や飲食店、プログラミング教室等を設けるそうです。

これまでは人気漫画「ONE  PIECE (ワンピース) 」を題材としたテーマパークが入居していましたが、新型コロナの感染拡大で2020年に営業を終了していました。

東京タワーを運営するTOKYO  TOWER (東京・港) からタワーの商業施設部分を借り受け、4フロア延べ床面積約5600平方メートルというスケールです。

対戦競技ではテニスやロッククライミングなどをイメージしたスポーツゲームができるゲーム機器やパソコンなど設置する予定で、観覧スペースやバーなどの飲食施設も備えます。

又、日本のアニメや仮想現実 (VR) 技術など最先端の技術も取り入れます。

ゲームなどのプログラミング教室も併設するなど、流行に敏感な若者や家族連れなどをターゲットとして捉え、入場料は2000~2500円を想定しています。

eスポーツは先端技術や高速通信規格「5G」の発展などを背景に裾野が広がっております。

東京タワー周辺はビジネス街の色合いが強かったですが、この施設を起爆剤として若者を中心とした新たな賑いを創出することができるか注目です。

デジタル森林浴

デジタル森林浴は視覚や聴覚、嗅覚などを使って大自然の癒やしを感じる新しい試みです。

北海道十勝郡浦幌町の森林の映像を部屋の四方の壁と天井に切れ目なく写し、鳥のさえずりや木々が揺れる音をスピーカーで流すというもの。

香りは北海道のキタコブシやエゾマツなど、天然の木や葉から精油 (エッセンシャルオイル) を抽出したものを使用しています。

かんきつ系のさわやかな香りが広がり、リラックス効果が得られます。

仕掛けたのは北海道のIT企業「フォレストデジタル」でコロナ禍の都会でストレスを抱えている方、年配の方や足が悪い方などに手軽に北海道の自然を感じていただきたいと企画したそうです。

「部屋に入った途端、のどかな景色が広がる。ゆとりのあるアウトドアチェアに座り辺りを見回すと、木々が力強く生えているのがわかる。映像はリアルに映し出され、天井からは優しい木漏れ日が差してくるようだ。目をつぶると鳥の鳴き声や木々の香りなど全身で森林を感じられる。都会にいることを忘れてしまうほど、心身を癒やすひとときとなった。」と体験した人は語っています。

普段は北海道十勝郡浦幌町にあるうららパーク浦幌で体験できますが、2月に東京銀座で期間限定で無料開催し、今秋にも都内で開催を予定しているそうです。

都会で気軽に体験できるなら是非行ってみたいと思います。

ウマ娘

「ウマ娘 プリティーダービー」というゲームアプリが大ヒットしています。

ジャンルは育成シュミレーションゲームです。競走馬を美少女に擬人化したキャラクターである「ウマ娘(ウマムスメ)」がトレーニングを積んでレースの勝利を目指すという内容です。

スペシャルウィークやサイレンススズカ等、往年の名馬たちの名前をそのまま使用し、毛並みの色を髪の毛の色で表現したり、馬の外見的特徴をうまく美少女に擬人化しています。

レースは競馬場のようなところで行なわれ、その走りっぷりは正に競馬そのもの。その迫力と臨場感は圧倒されます。

レースに勝ったウマ娘はコンサートで歌えるというなんとも日本的なハチャメチャさ。

それでいて根底に流れるストーリーはスポーツ根性モノという離れ技。

競馬好き、アイドル好き、スポ根好き、育成好きなどいろんな好きをまとめて虜にしてしまうゲームです。

実はゲームアプリは当初2018年冬にリリース予定でしたが、より完成度を高めるために2021年2月に変更されました。発売後1ヶ月で300万ダウンロードという記録的な大ヒットとなっています。

ゲームアプリに先立ってアニメも放映されており、一度はまるとその沼は深く、なかなか抜けづらいような気がします。

コロナ禍でも好調な競馬、3月28日から春のGⅠシリーズが始まります。

「ウマ娘」で初めて競馬を知ったファンも増えて大いに盛り上がることが予想されます。

売らない店

丸井グループが店舗を「売らない店」に転換しようとしています。

ダイレクト・トゥ・コンシューマー (D2C) と呼ばれるネット通販企業を次々と誘致し、丸井の従業員が運営を受託します。店舗はショールームに徹して、商品はそこでは一切売りません。

商品を気に入られたお客様にはネットで購入することをすすめますが、店員は商品の評価や不満を聞き出し、商品開発に生かすためのデータを収集するという役割がメインです。

IT技術との融合で一工夫して精度を高めているのが特長です。天井に据え付けた人工知能 (AI) カメラが来店客の行動を追い、商品の前に5秒以上滞在した人の数、スタッフが商品デモを行った回数、デモから販売に至った割合などを記録して今までの店舗より緻密なデータを集めることができます。そのデータを出品企業に還元して商品開発に役立てるというのです。

以前はテナントの売上高に連動して家賃収入も上がるという図式でしたが、この方式では売上高を測れません。ではどこで稼ぐのかというと、グループのクレジットカード「エポスカード」です。

会員数は15年3月期の591万人から20年3月期は720万人を超え、百貨店最大手である三越伊勢丹の「エムアイカード」の倍以上の会員数です。

エポスカード会員向けの優待セールやポイントアップイベントによりD2Cのネット通販での売上高が増えればカードの決済手数料という形で丸井の収益が上がる仕組みです。

未来型の店舗では売上高は評価の物差しにならないのです。

あれから10年

東日本大震災から10年が経ちました。

あれから10年、私たちの生活は大きく変化しました。

原発事故の影響で節電意識が高まり、LED照明が一気に広まりました。又、太陽光発電も普及しました。

LCC (格安航空会社) や格安スマホ等の登場で節約派の選択肢が増えていきました。

一方で高機能、高価格商品も数多く登場しヒットしました。バルミューダのトースターやダイソンのドライヤー、豪華観光列車の「ななつ星 in 九州」等です。

消費者は自分にとって「欲しいもの」「どっちでもいいもの」の選択が厳しくなり、お金のかけ方が両極端になっていきました。

SNSの普及で消費者の興味は多様化し、それぞれが好きなことに没頭できる狭い世界が確立したのもこの10年の大きな変化でした。そこで消費される金額はかなりのもので、一つの経済圏を作っています。

反面、社会への関心は低下し、自分だけの「燃え」を求めるスタイルになってしまった感じがします。

コロナ禍を経ての10年後、どんな生活になっているのでしょう?

 

生けメン

華道は「お堅い」「難しそう」というイメージがありがちですが、そのようなイメージを打破しようと華道家元池坊が斬新なPRをしています。

花を生ける男子、略して「生けメン」

池坊に所属する若手男性華道家グループ「IKENOBOYS(イケノボーイズ) 」は高校生から1級建築士、僧侶、お笑い芸人まで個性豊かな12人で構成され、日々華道の素晴らしさをアピールしています。

結成は2016年。グループの総合プロデューサーを務める池坊華道会事業部長 徳持拓也さんによれば「イケメンが花を生ければ話題になるのでは」と手探りの出発であったといいます。

写真共有アプリ「インスタグラム」で作品や活動風景を発信。京都二条城で電飾と組み合わせた「イルミネーションいけばな」など気軽に生け花を見る機会などを発信しています。

500年以上の伝統を持つ池坊ですが、少子化や和室の減少、「花嫁修業」としてのニーズの低下など逆風の中、若い世代へのアピールが大きな課題となっていました。

「先生」ではなく、一生懸命稽古する等身大の男性としての華道への思いや成長する姿を伝える「生け花のスポークスマン」役として期待されています。

コロナ禍で全員そろってのパフォーマンスは難しいですが、インスタグラムを通じて海外からの反響も増えてきています。

華道の新たなステージに注目したいです。

モルカー

モルカーとはモルモットと車が合体したものです。羊毛フェルトで作ったストップモーションアニメ「PUI  PUI  モルカー」がテレビ東京系の子ども番組で1月から放送されて大人気となっています。

1話わずか2分半の短編作品なのですが、モルカーのかわいさにたくさんの大人が心を癒されています。

フロントのにはモルモットの顔があり、燃料はキャベツなどの野菜、意思があってドライバーの運転とは別に動くこともあります。

セリフはないのですが、羊毛フェルトの形が変わり泣いたり、ご飯につられたり、困り果てたりとモルカーたちの表情は豊かです。

車社会につきもののトラブルを解決する内容ですが、そこには自分勝手な人間が描かれ、人間は愚かであるといったダークな世界観もあり、大人も飽きさせません。

静止画をコマ送りにして動いてるようにみせる「ストップモーションアニメ」という手法なので1日に撮れるのは4~5秒ほど。

監督の見里朝希さんが1年半かけて12話を制作しました。

今春には海外での配信も予定されているそう。

モルカーのかわいさは見ないと伝わりません。YouTubeで視聴できますので興味のある方は是非見て下さい。

インテル

米半導体大手インテルのCEO ボブ・スワン氏が退任しました。

インテルといえば「インテル、入ってる」のCMを覚えてる人も多いと思いますが、最近の多くのパソコンやサーバーにはインテルは入っていません。

あれだけ世界のシェアを握っていたのに状況は大きく変化しました。

背景にあるのはニーズの変化です。

半導体に求められるものが処理能力だけではなくなり、カスタマイズのしやすさが重要視されるようになったのです。

インテルに先んじたのは英国のアームという会社です。

アマゾンやアップルなどの多くの企業がアームの考案した「コア」と呼ばれる中枢部分の基本設計をライセンス契約で買い、用途に合わせてプロセッサーを自由に仕上げる方式を採用するようになったからです。

インテルの企画・設計・開発・販売からアフターサービスまで行う垂直統合型が時代に合わなくなり、ニーズが多様化する中でアームのようないろいろな企業と協業する水平分業型が選ばれていったのです。

一時期、インテルは絶対的覇者として永遠に君臨するかのように思われていた企業でありましたが、時代の流れと技術の陳腐化はすさまじい速度で状況を一変させました。

5Gの時代を迎えるにあたり、自動車や家電等にも半導体が使用されるので今は世界的な半導体不足です。

インテルは新CEOに技術畑のパット・ゲルシンガー氏を起用し、巻き返しを狙います。

今後の半導体業界に注目です。

スタジオドラゴン

昨年に大ヒットした韓国ドラマ「愛の不時着」、それ以降も第4次韓流ブームは続いています。

実は話題になった韓国ドラマの多くは「スタジオドラゴン」という制作会社が作ったものなのです。

なぜ一つの制作会社がヒットを連発させるのでしょう?

そこには理由があるのです。

日本で制作会社というとテレビ局などの下請けをイメージしますが、「スタジオドラゴン」は企画から資金調達、制作、配給まで一貫して行い、テレビや動画配信サービスに販売しているのです。

2016年の設立以降、同社は脚本家が所属する既存の制作会社や所属事務所を買収して傘下に置きました。今では約230人ものクリエーターが同社と専属契約を結び、作品を作っています。

そこには韓国を代表するエース級の脚本家たちがずらりと名を連ねており、スタジオドラゴンの独り勝ち状態になっているのです。

昔の韓国ドラマによくあるメロドラマ的な要素は少なく、そのテーマには現代社会が抱える問題を絡めたメッセージ性の強いドラマが多いのが特長です。

同社は創作の姿勢や自らの強みについてこう語っています。

「ドラマはフィクションですが現実も反映しています。視聴者はファンタジーを望むと同時にリアリティーを追求しています。韓国ドラマには誰もが共感できる普遍的な魅力があり、優れた筋書きを新鮮な視点と共に描いている点が世界的に受け入れられる理由ではないでしょうか」

「愛の不時着」が世界約190ヵ国で配信されたように、世界がスタジオドラゴンの作品に注目しています。

カタリン・カリコさん

新型コロナウイルスのワクチンが注目されています。

通常、ワクチンの開発には5年~10年くらいの時間がかかるといわれていますが、なぜ1年という超スピードで開発が可能であったのか、疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?

そこには長年の研究を積み重ねてきた無名の研究者達の努力がありました。

その一人がハンガリー出身の生化学者カタリン・カリコさん。

彼女はハンガリーで博士号を取得した後、1985年に夫と娘と共に渡米し、ペンシルベニア大でmRNA(メッセンジャーRNA)の研究を始めました。

しかしなかなか成果が出ず、不遇な時代を過ごします。

そんな時、学内で免疫学者のドリューワイズマンさんと知り合い、2005年に共同研究の論文を発表します。

この論文も当初は一握りの人にしか注目されなかったのですが、バイオベンチャーの独ビオンテック社と米モデルナ社の目に留まったのです。

mRNA医薬は長い期間研究され、技術の基礎が確立されていきました。

従来のワクチンよりもmRNAを使ったワクチンは迅速に作ることができるので超スピード開発につながりました。

人類をコロナ禍から救うかも知れないワクチン。

その開発には名も無い研究者達の努力と人との出会いが重なりあっていたのです。