フィンテックの世界

フィンテックは英語のファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語で、ITを駆使した金融サービスを意味します。

中国ではフィンテックの世界が現実のものとなってきています。

中国IT大手アリババのスマホ決済サービスと連動した「信用スコア」

スマホ決済の利用情報に加え、資産、学歴、友人などの個人情報を入力すれば、人工知能(AI)が950点満点でスコアをはじき出すというもの。

AIがヒトを格付けするのです。

スコアの高い人は、ホテルや店舗などで多くの優待が受けられるそうです。

ネットのお見合いサイトには「恋人募集中。700点以上のスコアの人のみ。」と、スコアが個人の格付けに利用されています。

個人情報の流出を危ぶむ声よりも、実際は自らの高スコアを表示したスマホと顔写真を掲載する人が続出しているそうです。

日本でもフィンテックの動きが活発です。

ソフトバンクとみずほ銀行が共同出資した 「J スコア」

銀行融資が劇的に変わるのではと言われています。

従来の融資審査は「勤務先」「年収」「持ち家の有無」などの15項目ほどだったのですが、フィンテックの世界では「過去のスポーツ経験」「よく出かける場所」「TOEICの点数」など100項目以上。

スポーツ経験などは一見、信用力と関連がなさそうですが、AIのビックデータから性格や消費の傾向を分析して返済能力を点数化するというもの。

このサービスの目指すのは、将来性のある意識の高い若者が融資を受けやすくすることだそうです。

金融機関の融資審査が「収入・資産」から「夢・やる気」に変わっていけば若者のチャンスが広がっていき、活力のある社会になるのではないかと期待しています。