運と適応

成功している人の多くは運に恵まれて、そのチャンスを逃さずにつかまえている感じがします。ダーウィンの進化論のいう「運と適応」です。

運というのはある程度みんなに訪れるものですが、その好機をとらえてうまくキャッチできるかどうかにその差がでます。

棚からぼたもちが落ちそうな時、その周囲にたまたま居合わせたことが運です。

しかし、棚の近くには他の人たちもいます。

その中で真っ先に気づいて、直下に走って大きい口を開けた人だけが食べることができます。これが適応です。

大きく口を開ける訓練や速く走る練習を繰り返してもその場に居合わせなかったり、もしくは練習し過ぎて疲れてしまっていたりするとつかむことはできません。

又、周囲に目を配らずにぼたもちが棚から落ちそうになっていることに気づかなかったり、もしくは落ちてから気づくということではつかめません。

ぼたもちを食べた人を見て、上ばかり注目して落ちているお金を見落とすこともあるかもしれません。

運はどんなタイミングでどんな形で訪れるかわかりません。

コロナ禍で価値観が変容する中、今までの成功事例にとらわれずに広い視野でもって世の中をながめていきたいと思っています。

カギは水素

2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにすると表明した日本。

この目標は産業や社会構造の大転換を迫ろうとしています。

そこで注目されているのが水素です。

水素は燃やしても二酸化炭素(CO₂) を出さず、水を電気分解すれば無限に作れます。

水素はこれまで高いコストが利活用を阻んできましたが、大量の水素を消費できる仕組みを作ればコストも下げられるのです。

例えば火力発電所で水素を燃料として使ったり、水素を使った燃料電池で乗用車、バス、トラックを動かしたりすると低炭素化も図れます。

いいことずくめの水素ですが、日本政府は2030年の電源構成では水素の活用を想定していません。

それにくらべて世界各国は水素の可能性に注目し、政策も総動員しながら大胆な取組みを進めています。

欧州連合(EU) は2050年に世界のエネルギー需要の24%を水素が担うとみて官民で研究開発やインフラ整備を進め、燃料電池で動く列車の導入も始めています。

日本政府は来年まとめる新計画でどこまで水素を活用する覚悟であるか、2050年実質ゼロの成否を左右します。

3週連続の快挙

日本の競馬界において3週連続の快挙が達成されました。

10月18日、秋華賞で勝利し史上初の無敗の牝馬三冠馬となったデアリングタクト。

10月25日、菊花賞で勝利し、父ディープインパクトと親子での無敗クラッシック三冠を達成したコントレイル。

そして11月1日、天皇賞で勝利し、史上初の芝GⅠ 8勝を達成したアーモンドアイ。

シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、ジェンティルドンナ、キタサンブラックという名だたるGⅠ 7勝馬が成し得なかったGⅠ 8勝の壁。

それは長いJRAの歴史の中でどんな名馬も届かなかった境地です。

鞍上のルメール騎手もレース後、涙を浮かべて「一番プレッシャーがかかったレースかもしれない」と振り返っていました。

いつも冷静で笑顔を絶やさないあのルメール騎手の涙がGⅠ  8勝の偉大さを物語っていると思います。

デアリングタクトの松山騎手、コントレイルの福永騎手、そしてアーモンドアイのルメール騎手、大きなプレッシャーと戦いながらも勝利に導いたその手腕に感動を禁じ得ません。

今年の正倉院展

正倉院は奈良時代に建立された東大寺の倉庫で、聖武天皇の遺愛品を中心に約9000件の宝物が納められています。

その中から毎年60件ほどが選ばれ、奈良国立博物館で公開されるイベントが正倉院展です。

入場者数は15年連続で20万人を超え、入場待ちの長蛇の列ができる様子は奈良の秋の風物詩となっています。

特に去年の正倉院展は東京国立博物館においても御即位記念の正倉院宝物の特別展が行われたこともあり、例年以上のにぎわいを見せていました。

しかし今年はコロナ禍での正倉院展となり、事前予約の日時指定入場制が導入されることになりました。

1時間ごとの入場者は約260人に制限され、入館待ちで列に並べるのは指定された時間の30分前からに限られるので例年通りの長い列は今年は見られることはないでしょう。

今年の正倉院展では、漢方薬の一種で象の歯の化石と称される「五色龍歯」など光明皇后が病人などに分け与えるために東大寺に献納した薬や薬にまつわる宝物もあり、奈良時代における疫病や災厄との闘いを伝える作品も展示されます。

人類の歴史は病との闘いでありました。コロナ禍での正倉院展は10月24日(土) から11月9日(月) まで開催されます。

稼ぐ子ども

最近の親の子どもへの期待はいい大学に入れることではなく「稼ぐ子ども」になってきているようです。

子ども自身が稼ぐ力をつけるにはどうしたらいいかという教育本も増えているらしいのです。

数年前に小学生の将来なりたい職業の上位に「ユーチューバー」が来たことは記憶に新しいですが、米国ではユーチューバーのトップが8歳の子ども(28億円を稼いでいる) であると大きなニュースになりました。

日本でもキッズユーチューバーは多く、上位は数千万円と驚きの稼ぎなのです。

事務所に所属し、お金は親が管理して将来の進学費用に充てる親が多いらしいですが、数年で億万長者という子が何人もいるということは驚きでしかありません。

最近の子どもたちはフリマアプリで売買を学び、ネット配信で同世代の子どもの番組を見ることで商品撮影、説明コピー、伝え方、プレゼン力、画像処理などを学習しています。

その吸収力は大人よりもはるかに高いのです。

そのような稼ぐ子どもたちが自らの稼いだお金で進学した後にどのような仕事につくのでしょう?

日本社会にイノベーション起こしてほしいです。

バーチャル旅行

新型コロナウイルスの影響で海外旅行ができないなか、仮想現実 (VR) を駆使したバーチャル旅行に注目が集まっています。

リアルな映像で世界の絶景や憧れの街を体感できるのが魅力です。

単なるリアルな旅の代替としてだけではなく、長時間の移動が難しい高齢者が自宅にいながら旅に同行できたり、がっかりしないための下見として活用するなど最新技術が旅の可能性を広げています。

東京・池袋にある「ファースト・エアラインズ」でそんなバーチャル旅行が体験できます。

「フランス・パリ行き、搭乗開始です」

アナウンスとともに機内へ。料金はファーストクラスが6580円、ビジネスクラスが5980円 (いずれも税込み)

客室乗務員が安全確認の説明を行い、離陸時には飛行機のエンジン音や振動が座席に伝わり、旅への高揚感がわいてきます。

ゴーグル型端末を装着し、VR動画でパリ、オペラ座やルーブル美術館を訪れ、アルザス地方の街、コルマールへ。美しい通りを実際に散策しているような感覚が楽しめます。

現地との中継や訪問先の料理の機内食を楽しみ、所要時間は約2時間。

米国・ニューヨーク便やイタリア・ローマ便などのほか、過去へのタイムトラベル便もあるそうです。

興味のある方は是非。

熊本出身

大相撲秋場所で熊本出身の関脇 正代が初優勝しました。

東農大出身で学生横綱だった正代は入門時から期待されていましたが、大事な勝負どころでプレッシャーに負け、結果を出せずにいました。

そんな正代が今年に入って初場所13勝、7月場所11勝と好成績を上げ、ついに秋場所13勝2敗で優勝を成し遂げました。

千秋楽の優勝を決める大一番の相手は勢いのある新入幕 翔猿。

前夜は緊張であまり寝れなかった正代でしたが、土俵際での大逆転の突き落としを決め、プレッシャーに打ち勝ちました。

9月30日に大関昇進が決まり、来場所から「大関 正代」です。祖母の正代正代(しょうだいまさよ) さんも大喜びです。

競馬界においても熊本県産馬「ヨカヨカ」の活躍が注目を集めています。

JRAで活躍する馬のほとんどが北海道産馬なのですが、その中で熊本県産馬「ヨカヨカ」はデビューから3連勝を飾り、来年のG1桜花賞に出走する可能性が出てきました。

熊本地震や豪雨被害など、たび重なる災害に見舞われた熊本。

被災した地域を勇気づける活躍を「大関 正代」と「ヨカヨカ」に期待したいです。

JRA

JRA (日本中央競馬会) は9月21日、設立66周年を記念してファンに感謝を伝える「JRAアニバーサリー」を実施し、全てのレースにおいて払戻率を通常より高い80%に設定し、ファンに還元していました。

JRAはコロナ禍でも無観客ではありますが、レースを1つも中止することなく開催しています。

これは本当にすごいことだと思います。競馬に関わる全ての人の努力のおかげで開催維持につながっているのだと思います。

競馬は4月の緊急事態宣言後、プロ野球やJリーグも再開のメドが立たない中、在宅で楽しめる数少ないレジャーとして注目を集めました。

世の中がコロナで暗いムードになる中、馬たちが毎週、一生懸命に走っている姿に癒された人も多いのではないでしょうか?

売上においても前年を1%上回る好調ぶりで、場外馬券場が閉まっているにもかかわらず伸びているのはネット投票が増加しているためです。実際、ネット投票の売上は前年比34%増を記録しているのです。

もともと競馬はスマホと親和性が高く、レース検討に必要なデータや過去のレース映像等、スマホでいち早く入手できます。そのような土壌がコロナ禍と重なり、売上好調の原因になっているのではないかと思われます。

今年はコントレイル、デアリングタクトと牡牝両方で無敗の3歳二冠馬が誕生した画期的な年です。秋の菊花賞、秋華賞は無敗の三冠馬誕生なるかの歴史的大一番になるでしょう。

犬笛広告

犬笛とは、犬にしか聞こえない周波数の音を奏でる笛で、英語でドッグホイッスルといいます。

欧米では選挙の季節になるとこの言葉をよく聞きます。

犬にしか聞こえない周波数のように、一部の人に届く強いメッセージをさりげなく盛り込んだ選挙広告を「犬笛」と呼びます。

この夏、トランプ米大統領陣営が作ったCMはその典型です。

高齢の白人女性が一人で夜中、居間でテレビを見ています。架空のニュース番組が「警察経費の削減」を伝えています。女性の背後で強盗の影がちらつき、あわてて警察に通報するも経費削減で留守番電話。CMは受話器が床に落ち、強盗に襲われた結果を想起させます。

こんなドラマ仕立てのCMが効果あるのかと多くの日本人は不思議に思うかもしれませんが、米国の一部の白人にとってここに描かれているのは身近な脅威そのものなのです。

特にトランプ氏の支持層はこうした犬笛広告に影響されやすいのです。

アメリカは銃社会であり、治安の心配は日本以上です。

身近な脅威は常にあり、危機感を抱くほどに強権的な指導者を求める傾向が強いといわれています。

トランプ氏の支持率があまり落ちないのは、そのような要因なのかもしれません。

真逆の価値観

TBS系の二つのドラマが大人気です。

一つは社会現象にもなっている「半沢直樹」です。主役の堺雅人さんや共演する個性派俳優たちが繰り出す顔芸や歌舞伎のようなオーバーなセリフが大人気です。

もう一つは9月1日の最終回の視聴率が19.6%という大ヒットになった「私の家政夫ナギサさん」です。

俳優の大森南朋さん演じる男性の家政婦が、働く女性の身の回りの世話 (そうじ、洗たく、料理など) をするというお話です。

この二つのドラマは真逆の価値観です。

半沢直樹は悪い敵役ばかりで最後は土下座か「わびろ」です。

一方、ナギサさんは善人ぞろいで対立はありません。

半沢直樹に登場する女性は専業主婦、料理屋の女将、男性のアシスタントに対し、ナギサさんは女性がバリバリと働き、男性がそれを支えるという設定で男女の立ち位置が真逆です。

女性が働くのが当たり前になっている今、男性が家事をすることも普通になってきており、それが得意な男性もたくさんいます。

大森南朋さん演じる家政夫は言います。「お母さんになるのが夢だった」

男だから女だからという価値観は、もうとっくに古いものになっているのかもしれません。