佐竹本三十六歌仙絵

「三十六歌仙」とは平安時代中期の歌人・学者の藤原公任が飛鳥から平安時代のすぐれた歌詠みから選んだ柿本人麻呂・大伴家持・小野小町など三十六人のスター歌人。

「佐竹本三十六歌仙絵」は鎌倉時代、13世紀に作られた絵巻物です。縦37㎝ほどの大ぶりの料紙に一人ずつ歌仙の名前と和歌を記し、肖像画(歌仙絵) を描いたものです。

「佐竹本」の名称は江戸時代から幕末に入手したとみられる旧秋田藩主・佐竹侯爵家にちなんでつけられたものです。

その「佐竹本三十六歌仙絵」は激動の運命をたどるのです。

佐竹家は明治維新で境遇が大きく変わり、売却することになります。

あまりに高額であることから、実業家 益田鈍翁から驚くべきアイデアが実行されます。

それは二巻からなる巻物を分割して財界人などに購入してもらうというアイデアです。当時、日本の宝物が海外へ流出することが多く、それを防ぐ目的もあったようです。

歌仙絵を入手した人々はそれぞれに凝った表装を施して大切に持っていました。しかしその後、戦争や財閥解体、高度成長や不況などの荒波の中でほとんどの歌仙絵の持ち主が替わっていきました。

2019年は「佐竹本三十六歌仙絵」が分割されてちょうど100年を迎えます。

これを機に離れ離れになった断簡37件のうち31件が集まった特別展「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」が京都国立博物館で開催されています。

興味のある方は是非ご覧下さい。

メンズ館の変化

伊勢丹新宿本店メンズ館がオープンしたのは2003年。

その後、各百貨店で次々とメンズ館が作られ、ブームとなりました。

伊勢丹メンズ館開業時は女性の比率が70%を超えていました。それは父の日やバレンタインデー、クリスマスなどのギフト需要が大きく代理購買が中心であったからです。

しかし年々ギフト需要は低下します。バレンタインも女性は自分や友人のために買うケースが増えたためです。

2018年には男女の比率はほぼ半々となりました。

次の変化は女性の実需が増え始めたのです。

少し大きめの服を着るのがトレンドになり、女性が男性向けの小さいサイズの服を買うケースが増加したのです。

SNSで女性が女性向けに男性モノの魅力を発信してヒットするケースもあるといいます。

デザインに大差がない場合、性別を分けた売り方に何のメリットがあるだろうかと考えさせられます。

そこにはサイズだけの違いということになります。

実際、海外ブランドからは「なぜいまだにメンズとウィメンズを分けているのか」と疑問の声が上っています。

数年後、ファッション商品はサイズバリエーションが豊富なユニセックス商品が主流になるのではないでしょうか?

地味ハロウィン

年々盛り上りをみせていた日本のハロウィンイベントですが、今年は少し方向性が変わってきました。

渋谷は昨年の騒動があったので路上や公園での飲酒が禁止となり、警察の監視も厳しくなったので人は多いがそれほど盛り上りはなかったようです。

そのかわりに年々盛り上ってきているのが「地味ハロウィン」です。

「地味ハロウィン」とは、日常どこかで見かけた地味でリアルな仮装をすることです。

昨年は渋谷含め全国3カ所で開かれていましたが、今年は北海道旭川市から台湾台北市まで国内外で計20ヶ所で開催されました。

「会社帰りで銭湯に行く人」

「コインランドリーで洗濯が終わるのを待つ一人暮らしの大学生」

「オフィスに待ち構える生保レディ」等

独創的でどこかシュールな笑いがジワジワときます。

欧米のバカ騒ぎするパーティではなく、日本人は地味で穏やかでシュールなパーティの方が実は好きなのかも知れません。

来年の地味ハロウィンが楽しみです。

ハニワ部長

世界遺産に登録された「百舌鳥・古市古墳群」をPRする堺市のキャラクター「ハニワ課長」が今年の8月に「部長」に昇任しました。

「ハニワ部長」は古墳群が所在する堺・羽曳野・藤井寺3市の職員有志と「ハニワ部」という宣伝班を結成し、堺だけではなく他の役所と連携することで古墳群の魅力を一層伝えていきたいと意気込んでいます。

ハニワ部長は古墳時代に生まれた約1600歳の独身男性という設定でスーツにネクタイ、ハニワのかぶり物という独特のスタイルなのですが、性格はシャイでひかえめ。

私はそんなシャイでひかえめなハニワ部長にPRという仕事が向いているのかと心配していました。

しかし、7月の世界遺産登録の快挙のあとはフェイスブックの「いいね!」の数を4倍の2万件集め、マスキングテープしかない関連グッズを20種類以上に増やして販売するという積極的な活躍をみせています。

それはまさに一皮むけたというか焼き直されたというかワンランクアップしたハニワ部長の姿です。

堺市の永藤市長は「目標を達成したら局長に昇任。できなかったら課長に降格」と言明しており、ハニワ部長は「非常に厳しく、ありがたい言葉」と気を引き締めています。

ハニワ局長の誕生か、はたまた課長へ逆戻りか目が離せません。

ホテルイタリア軒

ホテルニューオータニのアソシエイトホテルの中で不思議な名前のホテルイタリア軒。

新潟に行く機会があったので泊まってみました。

クラシカルなヨーロッパ調の内装がとても素敵なホテルでした。

その名前の由来がすごいのです。

1874年の夏、開港で活気づく新潟にフランスの曲馬団の一行がやってきました。その中のイタリア人コック、ミリオーレは大けがをしてひとり新潟に取り残されてしまいました。

新潟で曲馬団に雇われていた権助とその娘おすいは、残されたミリオーレを親身になって介抱しました。

この話に感動した当時の県令 楠本正隆は200円という大金をポンと出してミリオーレに牛鍋屋を出すことをすすめました。

親身になって世話をしてくれる新潟の人たちとふれあい、心を動かされたミリオーレは新潟に残る決心をしました。

港町のハイカラな気風もあり、店は大繁盛しました。いつしかミリオーレはおすいと結ばれて夫婦となりました。

牛鍋だけでなく本格的な西洋料理も出すようになり、名前も「イタリア軒」となりました。

その後「イタリア軒」はホテルとして生まれ変わりました。

ホテルのレストランにはミリオーレが異国の地で一心に創り上げた「イタリア軒の味」が今も脈々と続いているのです。

瞑想スタジオ

スティーブジョブズをはじめマドンナ、イチローなどの有名人が実践してきた瞑想。

瞑想で得られるメリットは数多くの研究機関により発表されていますが、その代表的な効果はストレス軽減、集中力アップ、ポジティブシンキングと言われています。

欧米では普及し始めた瞑想ですが、日本ではまだあまり知られていません。

2018年、日本初の瞑想スタジオ「muon(ムオン)」が新宿にできました。

日本文化をベースに設計された参道と待合室にはじまり、森の中を彷彿とさせる瞑想スタジオにつながっています。

音声ガイダンスと空間が連動し、参加者は五感をフルに活用して自然と瞑想状態に入るのだそうです。

過剰な情報、煩わしい人間関係等のノイズが消失した時に自分自身と向き合う時間が生まれます。

時間を忘れ、自分だけに集中した時、心身が整いリラックスした時間が訪れます。

8月1日から新料金プランがスタートし、1セッション2000円(初めての方は1000円) からと利用しやすくなっています。

心と身体をリラックスさせたい方はお試し下さい。

愚痴ると老ける

誰でも嫌なことがあると愚痴のひとつでも言いたくなります。

聞かされる方は大変だと思いますが、愚痴を吐くとスッキリする人が多いのも事実。

しかし、恐ろしいことに「スッキリ」を得る代償として、愚痴ることで「カラダの老化」が早まるという研究結果があるのです。

アメリカのブラックバーン教授は、ストレスフルな状況下での実験で細胞の老化が進むことを発見しました。

しかも驚くべきことに「ストレスフルな状況を予測するだけ」で老いが早まることが実証されたのです。

愚痴るとスッキリする一方、ストレス状況を思い返しているので、体の中ではより一層老化が進むということになります。

愚痴ることによる老化を抑える解決策としては、アーモンドなどのナッツを食べることがいいそうです。

ナッツは老化の原因である「活性酸素」を除去する役割があるのです。

さらに赤ちゃんや犬の写真をみるという方法もあります。

赤ちゃんや犬の写真をみると脳内に癒やしホルモンであるオキシトシンが放出されます。

オキシトシンはストレスを減らし、心を静める作用があります。

もし嫌なことがあったら愚痴りたくなる気持ちを抑え、ナッツ片手に赤ちゃんや犬の写真を眺めてはいかがでしょう。

花火業界の今

夏の風物詩といえば花火です。

日本における花火の歴史は、16世紀の戦国時代から始まったといわれていますが、現在のような観賞用の花火が登場したのは江戸時代からです。

東京で有名な隅田川での花火は、今から約390年前の1628年に浅草寺に来た徳川家康と関係が深い僧である天海を船遊びの際に花火でもてなしたことがはじまりとされています。

花火が打ち上がった際、定番の掛け声である「たまやー」「かぎやー」は江戸時代に活躍した花火師、玉屋市郎兵衛や鍵屋弥兵衛の屋号からとったものであるということはよく知られています。

最近はクリスマスや新年のお祝い等、1年を通じて花火を打ち上げることが多く、花火業界は夏だけが忙しいというわけではありません。

人手不足や後継者不在などが社会的に取り上げられるなか、花火業界は代々世襲制であり、鍵屋も現在15代目が活躍中です。

近年は化学知識やIT技術を持った若い花火師が育ってきており、日本の花火業界はさらなる発展が期待されています。

世界的に見ても日本の花火は安全かつ最も精巧で情緒あふれるものとして絶賛されているので、日本の文化として多くの外国の方にも見てもらいたいものです。

長生きするには・・・

人の性格は物事を前向きに考えるポジティブ思考と悲観的に考えるネガティブ思考に分かれます。

このような性格的思考と寿命の関係性について、スタンフォード大学のターマン教授が研究しました。

10歳前後の子供たち約1600人を対象に追跡調査をしたのです。

そのうち3分の2が70歳以上生き、さらに24人は90歳を超えて生きていました。

研究開始時よりターマン教授は全ての子供たちの性格を調べていました。陽気で楽観的、学校の人気者、真面目、神経質、ルールを守るなどです。

そしてターマン教授死後、遺志を継いだフリードマン教授は子供たちの性格と寿命の関係を分析すると、常識を覆す研究結果が出たのです。

意外なことに、楽観的で社交的な人ほど早死にしていました。

過度に楽観的でポジティブな人ほど日常生活のあらゆる場面で「まあ、大丈夫だろう」と慎重さに欠ける判断をし、結果的に不健康な生活習慣を送ったり、交通事故などで亡くなっていたのです。

また、小さい頃から学校の人気者で社交的な人ほど、付き合いなどからアルコールやタバコに手を出し、早死にしていました。

一方、いちばん長生きしていたのは、真面目で粘り強い性格の人たちです。

彼らは人生でつらいことや問題にぶつかっても決して逃げることなく、粘り強く受け止めていました。

長生きするには過度に「ポジティブ!」と思考するのではなく、つらいときはそのつらさをかみしめ、真面目に生きていくことがいいようです。

年齢を3で割ると

新聞の人生相談のコーナーで21歳の女性が結婚、出産、仕事等、将来のことを漠然と思い悩んでいました。

回答者は高橋源一郎さん。人生の達人です。

その回答の中で年齢を3で割ると、それはその人が人生の何時にいるかを示す数字であると言っていました。

21歳の女性は午前7時。一日が始まったばかりです。

起きたばかりなのに一日の予定のことばかり心配していても仕方がない。そんなことは太陽がもっと高く上ってからでいいのではないかと回答していました。

人生のある時点を一日の何時かに置き換えるのはおもしろい視点です。

36歳で正午。一日の折り返し地点。

45歳で午後3時。一生懸命に働いています。

60歳で午後8時。一日の疲れを癒す頃です。

ちなみに私は午後6時20分。夜が始まったばかりでまだまだ楽しみがありそうです。

しかし、これから寿命がどんどん延びていくと、3ではなく4で割らなければならなくなりそうです。