ヒッチハイク

先日、大阪の本社前の国道で片手を上げて、走っている車に何やらアピールしている人
を発見しました。
タクシーを拾おうと思っているのかなと思いましたが、少し様子が違います。
少し近づいてみると、右手の親指を立てて、左手にダンボール片を持っています。
もしや、これは・・・ まさか、そんなはずはない・・・
様々な思いが錯綜する中、確かめるためにその人の前に回り込みました。
なんと、左手に持ったダンボール片には 「和歌山方面」 とマジックで大きく書かれてあっ
たのです。
これは間違いなく 「ヒッチハイク」 だと確信しました。
しばらくすると、車が停まり、何やら交渉しています。
遠くから見守っていただけなので詳細はわかりませんが、その人が後部座席に乗り込ん
でいきました。
ヒッチハイク成功です。
思いがけない光景が、本社玄関前で繰り広げられました。
私たちが思っている以上に、街はグローバルに進化していっているのだなと、実感した瞬
間でした。

脳内トコロテン

街の中で、偶然知り合いに会った時に名前が思い出せない事がたまにあります。
顔ははっきりと覚えているけれど、どこの誰だかわからない・・・
ぎこちない会話になってしまいます。
年齢を重ねると、知り合いの数は膨大になります。
仕事関係、友人、家族の知り合い、よく行くお店の人等、知り合った関係性だけでも思い
出せばなんとかなりそうなのに、街で偶然会うと、どの関係の人なのか全く思い出せない
ことがあります。
人の顔や名前以外でも情報の数は無限に広がっています。
若い頃は比較的すんなり覚えられ、かつ思い出せたのに今では思うようにいかないこと
も多いです。
ある知人が言っていました。
「一つ覚えたら、一つ忘れる。脳内トコロテン。」
ほう・・・そういうことか。
それを逆手にとって、いい記憶を一つ増やしたら、悪い記憶を一つ消却する。
もし、そういう事ができたら、いつかはいい記憶だけになり、悩みや苦しみから解放され、
世の中がもっと平和になるのではと思ったりします。

教師は特別な職業か?

今春、ある高校の新入生の担任教諭が入学式を欠席しました。
その理由が我が子の入学式に出席するためだったため、大きな議論になりました。
賛成派 「我が子の入学式に出席したいのが親心。休暇届も出しており、手続上問題ない」
反対派 「先生としての職業倫理に反する。担任が欠席した新入生や親たちの気持ちはど
うなるのか」
意外なことに賛成派、反対派の割合は半々だそうです。
このケースはどうでしょう。
先日、ある女性教諭が担任クラスの授業参観を欠席しました。
その理由はNHKの番組 「のど自慢」 に出演するためだったらしいのです。
生徒や保護者からは不満の声が出ていません。
年休を取っており、手続上問題はないのですが「教師は聖職」とする倫理観が賛否の分か
れる根源ではないかと思います。
普通の会社なら入学式に出席したり、のど自慢に出演することで休暇をとることは、よほど
忙しくない限り問題はないでしょう。
理想のかたちは、その日の授業参観を先生の「のど自慢」観覧ツアーに切り替えて、生徒
と保護者で応援することじゃないかと思います。
皆さんはどう思いますか?

ふるいぞ!ダサいぞ!暴走族

最近はめっきり見なくなった暴走族ですが、地方へ行くとまだいるらしく、警察署がキャン
ペーン活動をしています。
「Stop ! 暴走! 暴走はしない させない 見に行かない」
ここまではいいんです。しかし、次のフレーズは・・・
「ふるいぞ! ダサいぞ! 暴走族」
・・・ほぅ、そう来るんですね。
地域の少年・少女たちが暴走族に入らないためのキャンペーンなので 「暴走行為は人に
迷惑がかかる」 「不良になる」 といった一般的な大人の価値観は心に刺さらないのです
ね。
それよりも、暴走族は地域の少年・少女たちが憧れるようなかっこいいものではないとい
うネガティブイメージを植えつけた方がよいという判断なのでしょう。
実際に「格好悪い」ものとして揶揄し、暴走族を「珍走団」として呼ぶ、呼び換え運動もあ
るようです。
1980年代にはかなりの数の暴走族が活動し、社会問題化しておりましたが、警察のキャ
ンペーン活動や時代の変化等の影響で、全国的に暴走族が激減しているのは大変喜ば
しい事だと思います。

増税の実感

4月1日から消費税が5%から8%になりました。
靴の場合はかけ込み需要があるのかなと思っておりましたが、春の陽気のせいもあり、3月
21日からの3連休を境に3月31日まで予想以上に売れました。
これは弊社だけではなく他社さんも同様だと聞いています。
日本全体が「今、買わないと損!」といったムードに支配され、3月末のスーパーの消耗品売
場等は異様な感じであったと多くの人が思ったのではないでしょうか?
消費全体に影響する消費税増税であるにもかかわらず、4月1日以降も今一つ実感がわかな
いのはなぜでしょう。
いろいろと思いをめぐらして、いきついた答えはICカード決済でした。
コンビニでの支払い、電車代等、ピッと決済しておわりなので、1円玉が増えたとか実体験に
よる実感があまりないように思います。
便利にはなったけれども、お金を出し入れしないため、支払う実感がうすれてきてしまってい
ます。
クレジットカードで払って、銀行口座から引き落とされる感覚と同じですね。
お金を使うという実感がうすくなるのは、消費へのハードルが下がるので歓迎すべきことなの
でしょうが、必要のない消費を喚起させてしまう懸念もあり、注意が必要です。

謙虚であり続けること

あるプロゴルファーの話を記事で読みました。
その内容を要約すると下記の通りです。
その人はアマチュア時代、力を発揮できず予選落ちが続いていました。
ある予選会の終了後、予選落ちした彼は、大会関係者一人ひとりに深々とお辞儀をして、
お礼のあいさつをしてまわったそうです。
その光景を遠目でみていた関係者が声をかけました。
「明日まで試合会場で待ってみませんか。万が一欠場者が出たら、優先的に繰り上げ出
場できるようにします。可能性は低いですが・・・。」
その話を聞き、彼は会場で待つことにしました。
すると翌朝、連絡が入り奇跡的に繰り上げ出場できるようになりました。
その試合が彼の人生を大きく変えました。
大会最終日の終盤にミラクルショットがあり、プロを相手にアマチュアとして初優勝しまし
た。
その彼とは石川遼選手です。
幼い頃から身についていた周囲への気配りと、謙虚な姿勢が思いがけないチャンスをた
ぐり寄せました。
彼はスター選手となった今でも常に低姿勢で、気配りのある振る舞いをしています。
スポーツだけではなく、実社会でも人や物に対しての謙虚さが運を引き寄せ、周囲への
感謝や心配りが、多くの人から協力を得ることにつながるのだと思います。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
尊敬に値する人ほど、このことわざを実践しているような気がします。

天才たちの気づき

「ジェフ・ベゾス」を知っている人は少ないかもしれませんが、「アマゾン」は誰でも知ってい
るのではないでしょうか。
「ジェフ・ベゾス」は世界の消費を一変させた「アマゾン」を作りあげた人です。
興味があり、ジェフ・ベゾスの本を読んでみると、気づきから行動へ移行するスピードがとて
も速いのを感じます。
1994年にインターネットが年2300%という驚異的な成長をしていると知ったベゾスは、「今
しかない」と行動に移しました。
その頃はインターネットの可能性や将来性はまだ未知数で、気づく人は少数であったと思
います。
そして、その気づきから行動に移した人はほんの数パーセントだったのではないかと考え
られます。
ベゾスはインターネットで本を売るという行動に移しました。他の人が気づいてマネをする
前に・・・。
グーグルのラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリン、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグも同
じような行動をしています。
彼らは何の資金もなく、アイデアと情熱だけで進んでいき、世界を変える企業を起こしまし
た。
今この瞬間でも、どこかの天才たちが私たちの気づかない何かに気づき、世界を変える準
備をしているかも知れないと考えるとワクワクしてきます。

ウドンスキー

先日、関東の人と大阪で歩いていると店の看板をみて、質問されました。
「ウドンスキーって何ですか?」
「・・・あっそれ発音まちごうてるで。まず、ウドンスキーではなくて、うどんすきと音をのばさ
ない。そしてウドンスキーのスキーにアクセントがあるのではなく、うどんすきのうどんにア
クセントがあるねん。」
「ウドンスキィですか?」
「ちょっとちがうな。うどんすきやで」
「うどんすき」
「そうそう。だいぶようなってきたな。ウドンスキーって言うたらロシア人の名前みたいに聞こ
えるもんな (笑)」
「・・・・・  」 いまいちおもしろくなかったようで再度質問されました。
「それで、うどんすきって何ですか?」
「うどんメインの寄せ鍋みたいなもの。関西風ダシがおいしいねん。」
そう言えば関東ではあまり見かけないし、と思い調べてみると意外な事実が・・・・。
「うどんすき」は美々卯という関西の有名うどんすき店の登録商標で、全国的には知らない
人も多く、関西ローカル料理のようです。
地元では有名でも、全国的には無名の名品も多いと改めて思いました。

品格はマナーから

マナーとは、人と人との間合いだと思います。
マナーがいい人とは、一緒にいて感じがよく、心地いい空間が生まれます。
逆にマナーが悪い人は居心地が悪く、できれば二度と会いたくないと思うでしょう。
そのマナーの中で、大事なのは言葉使いだと思います。
言葉使いを間違えたばかりに誤解が生じてしまったり、ひいては信頼関係を失うこともあり
ます。
私自身も使っている言葉が正しいのかどうか、わからないケースが少なからずあります。
しかし、言葉使いを改めてチェックしたり、再度学ぶ機会があまりないのが現状です。
言葉は習うより慣れろと言いますので、下記の間違いやすい敬語表現を今年は意識的に
使っていきたいと思います。
 お客様を歓迎する時
  〇 ようこそ お越し下さいました
  × ようこそ いらっしゃいませ
 お客様にすすめる時
  〇 お求めになりやすい価格でございます
  × お求めやすい価格でございます
 
 ねぎらう時
   目上から目下  ご苦労様です
   目下から目上  お疲れ様です
正しい言葉使いや美しい所作を身につけた人は品格が備わってきます。
品格ある会社、品格ある社員はマナーから始まると信じています。

大人の男はうなる

寒い季節になると、あったかい湯船に身を沈めるお風呂の時間が至極の喜びに思えてき
ます。
先日、そのお風呂に関する興味深いエッセイがありました。
それによると、大人の男は湯船に入る時に「あー」 「うー」といったうなり声を出すというの
です。
そう言われてみると、銭湯や温泉に行くとほとんどの人が湯舟に入りながら「あー 」「うー」
とうなっています。
男性の中でも子供や若い人はうなりません。
はたしていくつぐらいからうなり出すのでしょう?
私自身もうなる、もしくは心の中でうなっています。
なぜうなるのでしょう?
お風呂の湯船に入る瞬間に、俗世間からの垢をそぎ落としているようにも思えます。
そして、露天風呂では男性は寡黙です。
時には半身浴で、時には肩までつかりながら外の風景をぼんやりとながめています。
壁をへだてた女性用の露天風呂では、おしゃべりの声が絶え間なく聞こえてくるのに、男
性は誰もしゃべろうとしません。
世間から隔絶されたいのだと思います。
そう思うと、世間の荒波にもまれた男たちは湯舟でうなり、露天風呂で一人たたずむのだ
と思います。
それが一人前の男の証しなのかもしれません。