カタリン・カリコさん

新型コロナウイルスのワクチンが注目されています。

通常、ワクチンの開発には5年~10年くらいの時間がかかるといわれていますが、なぜ1年という超スピードで開発が可能であったのか、疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?

そこには長年の研究を積み重ねてきた無名の研究者達の努力がありました。

その一人がハンガリー出身の生化学者カタリン・カリコさん。

彼女はハンガリーで博士号を取得した後、1985年に夫と娘と共に渡米し、ペンシルベニア大でmRNA(メッセンジャーRNA)の研究を始めました。

しかしなかなか成果が出ず、不遇な時代を過ごします。

そんな時、学内で免疫学者のドリューワイズマンさんと知り合い、2005年に共同研究の論文を発表します。

この論文も当初は一握りの人にしか注目されなかったのですが、バイオベンチャーの独ビオンテック社と米モデルナ社の目に留まったのです。

mRNA医薬は長い期間研究され、技術の基礎が確立されていきました。

従来のワクチンよりもmRNAを使ったワクチンは迅速に作ることができるので超スピード開発につながりました。

人類をコロナ禍から救うかも知れないワクチン。

その開発には名も無い研究者達の努力と人との出会いが重なりあっていたのです。

カセットテープ

1980年代に大ヒットしたカセットテープ。

当時は音楽を聴くのはカセットテープだったと記憶しています。

レンタルレコード店でレコードを借りて、カセットテープに録音するというアナログ的なことをみんながしていたと思います。

お気に入りのテープを自作し、車やラジカセで聴いていたのをなつかしく思い出します。

あれからカセットテープはすっかり見なくなりました。そもそもカセットテープを再生するカセットデッキが車や家から消えてしまったので。

そんなカセットテープがひそかなブームを巻き起こしているのです。

主なユーザーは趣味でカラオケの練習をするシニア層。

カラオケは1曲5分程度が多いため、10分テープがよく売れるのだそうです。

シニア層が互いに歌を録音して交換し合うなど、カセットテープはコミュニケーションの一部にもなっているらしいのです。

又、音楽業界ではCDのように曲をスキップできない特性を生かしてアーティストがアルバム作成にあたりカセットテープを採用する動きもあるそうです。

「アルバムを1つの作品として聴いてもらいたい」と考えるアーティストから支持を得ているそうです。

時代が一周するといろいろなニーズが生まれるのですね。

元気の秘訣

顧問や社外取締役等でいろいろな会社を手伝っているご高齢の方はたくさんいらっしゃいます。

たくさんの経験を経て様々な知見をもっているので引く手あまたなのだと思います。

そういう方は忙しいけれども総じて元気です。

NHKの特集番組で社会で活躍する高齢の方を採血して調べたところ、老化につながる慢性的な炎症が極めて少ないことがわかったのです。

その炎症を抑えている要因が食事や睡眠、運動なら医学的にも納得できるのですが、意外な研究結果が出たそうです。

それは、社会や人の役に立てるという「心の満足」が要因であるという研究結果です。

人は歳を重ねるごとに物質的な欲求が減っていく傾向にあります。モノを持っていることよりも自分の言葉や行動で誰かがよろこんでくれたり、感謝されたりすることで精神的な充足感を得られるようになるといいます。

「ありがとう」と感謝されることが元気で暮らせる秘訣なのです。

社会や人の役に立てて「心の満足」を得られる年のとり方は理想だと思います。

昭和レトロ

「令和」になって「昭和」は若者にとって未体験の新鮮な世界となりました。

そうした中で「昭和レトロ」と呼べるブームがじわじわと盛り上がっています。

音楽業界ではすでに数年前から昭和だった80年代のレトロブームがあり、日本で大人気のK-POPも80年代ダンスミュージック風が流行っています。

ちなみにアメリカではいまだに根強いレトロなLPレコードの発売数がネット配信によって落ち込んだCDを上回るという現象もおきました。

又、日本ではインスタントカメラが若者に人気です。逆光やちょっとしたぼけた感じなどのアナログ写真のテイストがうけ、現像した写真をスマホで撮影してSNSに投稿する人も多いのだそうです。

極めつけは純喫茶という業態です。

ある有名なプロデュース会社が長年の喫茶店をリノベーションしてオープンした「不純喫茶 ドープ」の1号店は中野というサブカル聖地という立地もはまり、人気店となりました。すでに湯島に2号店をオープンさせています。

食べ物も原色のクリームソーダや硬めのプリンなどの純喫茶の定番に加え、窒素を使った最先端のニトロコーヒーもそろえる等、昭和と現代が共存しています。

ニューノーマルの時代のリアル店舗には、わざわざ出かけても行きたくなる価値がますます求められるでしょう。再開発によって似たようなステレオタイプの街が増えれば増えるほど、正反対の非日常感を持つ昭和レトロの価値は高まるのではないでしょうか。

Vチューバー、雑談で1億円

アニメ調のキャラクター姿で動画配信するVチューバーが経済圏を広げています。

ファンがお金を払って応援コメントを送る「投げ銭」で1億円を稼ぐ配信者も現れ、獲得額で世界トップ3を独占しています。

企業とのコラボや海外進出も相次ぎ、日本発の新たなエンターテイメントに育とうとしています。

ユーチューバーとVチューバーとの違いは何か?

ユーチューバーは生身の人間が出演するのに対し、Vチューバーはアニメ調にデザインしたキャラクターを使います。配信の際はスマホアプリで自分の顔を撮影します。

表情を変えるとキャラも連動して同じ表情をし、手に持つコントローラーを使えば踊りなど全身の動きも反映できます。

Vチューバーは女性の姿が多いのですが、「魂」と呼ばれる本人の性別や年齢はわかりません。

実際、金髪女性のVチューバーで声も女性そのものですが実は男性というケースも。

Vチューバーは俳優やアイドルと異なり、スキャンダルリスクも低いのです。

主な配信内容はなんと「雑談」

そしてグッズの一番人気は「試験勉強頑張って」「おやすみ」などと言ってくれる音声ファイル (100~6000円) です。

未完成なタレントを応援して育てる日本の文化にVチューバーと投げ銭がぴったりとはまった感があります。

 

さすが、アーモンドアイ

2020年は日本の競馬界において歴史に刻まれる年となりました。

無敗の牝馬三冠馬デアリングタクトの出現、同じく無敗の牡馬三冠馬コントレイルの登場、そして史上初の芝GⅠ  8勝を達成したアーモンドアイ。

そんな数十年に一度の快挙が同時に起こったのが2020年。

その三強が対決することになったジャパンカップ。アーモンドアイの引退レースとなるので最初で最後の対決となりました。

結果はやっぱり強いアーモンドアイが三歳三冠馬をおさえての強い競馬で有終の美を飾って勝利しました。

さすが、アーモンドアイです。

2着には堂々と勝負に挑んだコントレイル、3着にはデアリングタクトと三強で見事に決着しました。

今後数十年は語り継がれるであろう2020年のジャパンカップ。

それぞれが実力を出しきってのレースで心から拍手を送りたい感動のレースとなりました。

心の底からわき上がる感動は競馬が単にギャンブルではなく、超一流のアスリートがしのぎをけずる真剣勝負の世界であるということの証であると思います。

コロナ禍においてその舞台を整えるために尽力した騎手、調教師、牧場関係者、そしてJRAとファンの皆さんの努力のたまものがこのような感動のレースにつながったのだと思います。

その感動は暗くなりがちな人々の心に一筋の光を与えました。

習い事はゲーム

子どもの習い事は水泳、ピアノ、バレエ等が定番ですが、最近はゲームの習い事もあるそうです。

「野球やサッカーの教室はあるのにゲームはない。不思議だった」と語るのはゲームのレッスンサービスを手がけるゲムトレ(東京 渋谷) の社長。

「うまくなりたい」という欲求は野球でもサッカーでもゲームでも同じであり、お金を払ってでも上手な人に習いたい子は少なくないそうです。

プロになるためでなく、日々の楽しみのためという子も多く、プロのゲーマーを育てる養成学校とは一線を画しています。

ゲームの難易度が上がり、又、ソフトのデータ容量が大きくなるにつれて複雑な設定や動きが可能となったので、一人で上達するのに限界があり、人から教わる必要性が出てきているのです。

子どもだけではなく20~30代の若年層も多く、「子どもと一緒に楽しむため」「子どもに教えられるように」と親世代にも人気があるそうです。

野球やサッカーが上手な人が尊敬されるように、ゲームが上手な人も尊敬される時代です。

親と子どもがゲームで切磋琢磨して、オンライン対戦で楽しむ。ウイズコロナの一つの楽しみ方かも知れません。

運と適応

成功している人の多くは運に恵まれて、そのチャンスを逃さずにつかまえている感じがします。ダーウィンの進化論のいう「運と適応」です。

運というのはある程度みんなに訪れるものですが、その好機をとらえてうまくキャッチできるかどうかにその差がでます。

棚からぼたもちが落ちそうな時、その周囲にたまたま居合わせたことが運です。

しかし、棚の近くには他の人たちもいます。

その中で真っ先に気づいて、直下に走って大きい口を開けた人だけが食べることができます。これが適応です。

大きく口を開ける訓練や速く走る練習を繰り返してもその場に居合わせなかったり、もしくは練習し過ぎて疲れてしまっていたりするとつかむことはできません。

又、周囲に目を配らずにぼたもちが棚から落ちそうになっていることに気づかなかったり、もしくは落ちてから気づくということではつかめません。

ぼたもちを食べた人を見て、上ばかり注目して落ちているお金を見落とすこともあるかもしれません。

運はどんなタイミングでどんな形で訪れるかわかりません。

コロナ禍で価値観が変容する中、今までの成功事例にとらわれずに広い視野でもって世の中をながめていきたいと思っています。

カギは水素

2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにすると表明した日本。

この目標は産業や社会構造の大転換を迫ろうとしています。

そこで注目されているのが水素です。

水素は燃やしても二酸化炭素(CO₂) を出さず、水を電気分解すれば無限に作れます。

水素はこれまで高いコストが利活用を阻んできましたが、大量の水素を消費できる仕組みを作ればコストも下げられるのです。

例えば火力発電所で水素を燃料として使ったり、水素を使った燃料電池で乗用車、バス、トラックを動かしたりすると低炭素化も図れます。

いいことずくめの水素ですが、日本政府は2030年の電源構成では水素の活用を想定していません。

それにくらべて世界各国は水素の可能性に注目し、政策も総動員しながら大胆な取組みを進めています。

欧州連合(EU) は2050年に世界のエネルギー需要の24%を水素が担うとみて官民で研究開発やインフラ整備を進め、燃料電池で動く列車の導入も始めています。

日本政府は来年まとめる新計画でどこまで水素を活用する覚悟であるか、2050年実質ゼロの成否を左右します。

3週連続の快挙

日本の競馬界において3週連続の快挙が達成されました。

10月18日、秋華賞で勝利し史上初の無敗の牝馬三冠馬となったデアリングタクト。

10月25日、菊花賞で勝利し、父ディープインパクトと親子での無敗クラッシック三冠を達成したコントレイル。

そして11月1日、天皇賞で勝利し、史上初の芝GⅠ 8勝を達成したアーモンドアイ。

シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、ジェンティルドンナ、キタサンブラックという名だたるGⅠ 7勝馬が成し得なかったGⅠ 8勝の壁。

それは長いJRAの歴史の中でどんな名馬も届かなかった境地です。

鞍上のルメール騎手もレース後、涙を浮かべて「一番プレッシャーがかかったレースかもしれない」と振り返っていました。

いつも冷静で笑顔を絶やさないあのルメール騎手の涙がGⅠ  8勝の偉大さを物語っていると思います。

デアリングタクトの松山騎手、コントレイルの福永騎手、そしてアーモンドアイのルメール騎手、大きなプレッシャーと戦いながらも勝利に導いたその手腕に感動を禁じ得ません。