カテゴリー: ビジネス
25周年
バナメイエビの未来
販売会で思うこと
メンタルスキル
世間話
セール今昔物語
夏のセール時期も終盤戦を迎えています。
最近のセールは昔のセールと比べて、いまいち盛り上がりが欠けているような印象です。
かつてのセールは、高くて買えなかった憧れのブランドの商品を手に入れるチャンスであ
りました。
ブランド志向が強かった時代ですので、街全体がセールに突入すると「この時を待ってま
した」と言わんばかりのお客さんがワクワクしながら買い回っていたような記憶があります。
今の時代はそれほどブランド志向が強くないので、シーズン遅れでも手に入れたいと思う
ことが少ないのかも知れません。
又、トレンドサイクルが短くなる中で、ZARAやH&Mのファストファッションの台頭が大きく
影響しているのでしょう。
百貨店業界に於いては各社の戦略があり、セール開始時期が違うのでセールの盛り上が
りが一気にではなく、小さな盛り上がりが何度もという風になってきています。
私たちのお店でもそうですが、「セール期間中にもプロパーの商品が売れている」という声
も聞きます。
今と昔のセールを比較して、どちらがよいとか言うつもりはないですが、時代の流れにより
お客様の嗜好が変わってきたのだと思います。
それは欲しい物は値引きがなくても買うし、欲しくないものは7割引きでも買わなくなってき
ているということです。
購買動機が安いから買うのではなく、欲しいから買うという本来の行動に戻ってきたという
証しではないかと思います。
何のために働くのか?
「何のために働くのか?」 深い問いだと思います。
端的に言えば「お金を稼ぐため」ということになるのかもしれませんが、働き続ける意義とな
ると「技術を生かしたい」「お客様を幸せにしたい」といった働きがいという意味合いが強くな
るような気がします。
今年に入って入社希望者の面接を多く行っています。
30分程度の面接でその人の人格、能力等、完璧にわかることは不可能です。
10年来の友人、知人でもこんな一面があったのかと驚くことがよくあるので、人を完全に理
解することは無理なのかも知れません。
ただ入社希望者の面接となると、この人と同じ目標に向かって苦難を共にできるかという視
点でみることが多いです。
そこには「何のために働くのか?」という根本的な問いに関して「大切な人を守りたい」とい
う動機があるかどうかも重要なポイントではないかと思います。
大切な人とは、家族であったり、親、兄弟、恋人等と人それぞれです。
仕事を続けるということは、楽しいことばかりではありません。苦しい事も多々あります。
苦難にあった時、人は試されるのです。
大切な人を守りたいから、土俵際でふんばることができ、再出発できるのではないかと思い
ます。
私の尊敬する京セラの稲盛和夫さんが著書「働き方」の中で以下のように書かれています。
「私たちは自らの心を高めるために働く。
本当に価値のある人生を送るために・・・」
少しでもその境地に近づくために、今日もしっかりと働いていこうと決意を新たにしました。
なぜ通販で買うのですか
「なぜ通販で買うのですか」という突拍子もない問いかけは、実は本のタイトルなのです。
あの有名な「通販生活」を発行している、カタログハウスの社長 斎藤駿氏が2004年に出版
した本なのですが、これが実におもしろいのです。
郵便料金を安くするために読み物をつけて有料にしたこと。
70年代に「ルームランナー」が大ヒットしたこと。
その原因を「時代の欲望を通信販売という広告にしたから」と述べています。
つまり、健康ブームだけではなく、通販ブームとの相乗効果であったと。
斎藤氏の時代を読む力、消費者の嗜好の分析は鋭く、時には論理的に、時には自虐的にな
り、読む人を飽きさせません。
そして、あのデロンギヒーターの大ヒットに結びついていきます。
元々、デロンギヒーターはさっぱり売れていない不人気商品であったそうです。
それが「寝室に置いておくと、ひと晩中ホテルに泊まっているような快適さ」というコピーが大
ヒット商品に押し上げていったそうです。
その後、ミーレの掃除機やメディカル枕等、環境を意識した商品を紹介して消費者の心を掴
んでいきます。
そこには多くの機種から1つを選んで推薦する企業の思想が感じられます。
的確な商品説明と使用者の率直な感想。
無駄な宣伝はひとつもない。
「販売とは商品の使用価値を伝える行為だ」と斎藤氏は言っています。
その斎藤駿氏が今年から社長に復帰されたそうです。
今後の活躍が期待されます。
同じ思い
先日新聞に、あるアパレルの新興ブランドの思いが載っていました。
「夢はいつか国内に工場を作ること」
その理由は二つです。
一つめは、日本製の良さを伝えたい。
二つめは、海外への人材流出による日本の技術低下を防ぎたい。
この会社のように多くのアパレルブランドは海外生産をしています。
コストやロット等の問題で海外生産を選択したけれども、人件費増等でメリットが少なく
なっている苦悩が垣間見えます。
靴の業界でも同じような現象が起きています。
弊社は日本製のハンドメイドという選択をしています。
その理由は上記と同じ思いです。
日本製の良さを伝え、日本の技術を継承、発展していき、一人でも多くの雇用を産み出
したいということに尽きます。
これほど海外生産が進んでしまった今では、すぐに国内回帰というわけにはいきません
が、少しでも多くの企業が国内に工場を作り、雇用を創出し、メイドインジャパンの良さを
アピールできればと思っています。