初心忘るべからず

新年あけましておめでとうございます。
2014年は日本にとって、皆さんにとって、どのような年になるのでしょう?
年があらたまると、世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉を思い出します。
世阿弥は室町時代に能を大成させた人です。
実は、この言葉をまちがって解釈している人が多いように思います。
初心を純粋で情熱あふれる初めの心というような意味と思いがちですが、世阿弥の言う初
心とは「初心の芸がいかにつたないものであったか、その未熟さ、醜悪さを想い出して肝に
銘ぜよ」という意味なのです。
昔の自分はこんな失敗もした、うでもさっぱりで、なんとまずいことばかりやっていたのだろ
う・・・いろいろと、こうしたことを思い返しながら、現在の戒めとして事にあたる。
それは心をひきしめることで、いい気になったり、得意になったりする心を抑えることにつな
がると思います。
企業の歴史も同様です。
はじめの稚拙さやつたなさは想い出しても恥ずかしいです。そのような事を繰り返したくな
いから、思い起こし工夫をしてあらためる努力を続けるのです。
私は今年で50歳になります。
社長になって10年以上経ちます。
世阿弥の言う初心を忘れずに精進していきたいと思います。