先日、ある企業のセミナーで鳥越俊太郎さんの講演を聴きました。
1940年生まれで今年で72歳になられたそうですが、見た目にはそれほどのお年であると
は全然思えず、とても若々しい印象でした。
福岡の進学校から京都大学に行かれたということなので、大変努力して勉強されたのか
と思いきや、本人曰く「努力することが大嫌い」だそうで、なぜ京大に受かったのかわから
ないと言っていました。
在学中は遊びほうけていたらしく、大学を卒業するのに7年もかかってしまい、就職先に
苦労されたそうです。
その時たまたま受けた毎日新聞に入社し、新聞記者になったのですが、もともと新聞記
者には何の興味もなかったらしいのです。
その後は華々しいジャーナリスト人生だったのですが、2005年にガンになり闘病生活に
入ります。
ガンになった時の事を生々しく講演でしゃべっていましたが、興味深かったのはショック
ではあったけれど一方でラッキーと思われたそうです。
なぜかというと、ガンのことを取材できると思ったからです。
その後、鳥越さんは自らの闘病を映像として記録し、ガンと闘っている人やガンになる予
備軍の人たちへメッセージを発し続けています。
又、「ガン患者」という本も出版し、今やガンのエキスパートになっています。
実は、この講演も生命保険会社の主催でガンのリスクについてでした。
今はもうすっかり元気になって、ガンになる前よりも生き生きとした人生を送っているよう
にみえました。
そう思うと、鳥越さんはガンになったことをポジティブにとらえ、仕事において新たな境地
を発見されたのではないかと思います。