日本はこのせまい国土の中に、1億2000万人以上の人が住んでいます。
特に東京を中心とする都市圏人口は3500万人で、二位のニューヨーク都市圏の1900万
人をはるかに超えて、圧倒的世界一の人口を抱えています。
人口集中のデメリットは公害問題、交通網の混雑、地価の高騰といった問題があるとい
われていますが、以前にくらべて問題は解決の方向に進んでいっているのではないかと
思います。
特に交通網の混雑については、朝夕の通勤ラッシュはありますが、都市圏内での大量
かつ広域間の人口移動を大きなトラブルもなく、日々こなしていることは世界的にみれば
奇跡に近いレベルだと思います。
又、JRや私鉄の郊外線の多くは東京都心と直通運転をしており、乗り換えなしで郊外か
ら都心に入れる利便性は特筆すべきことです。
このように鉄道力の充実には様々な要因があります。
一、直通運転を可能にする軌道の画一化
二、時刻表どうりの定時運行
三、急行・快速運転を可能にする複々線化
鉄道の輸送力が増えることにより、自動車の交通渋滞の緩和、排ガス低減、都心部の
土地有効利用(大規模な駐車場スペースが不要なため)が可能となります。
これらは世界の先進国や途上国の抱える共通の都市問題に対して日本は鉄道力で解
決しつつある証しであるような気がします。