大阪の海遊館のコバンザメ2匹が独り立ちしたそうです。
コバンザメは背びれがなく、泳ぐのが下手なため他の生き物にくっつかないと生きていけないそうです。
海遊館ではジンベイザメにくっついて泳ぐコバンザメが定番でした。
しかし、突然ジンベイザメが体をくねらせたり、スピードを上げて振り払おうとしたり、つきまとうコバンザメを嫌がるようになりました。
コバンザメは新たなくっつき先を探しました。
イトマキエイやマンタにくっつこうとしましたが、嫌がられてしまいました。
不穏な空気を感じた飼育員は、コバンザメ2匹を別の水槽に移しました。
そこの水槽にはくっつくことのできる大きな生物はいません。
当初は慣れぬ様子で、水槽の下の方にうろうろとくっつく場所を探していましたが、次第に水槽壁面のアクリル板にピタッとくっつきました。
又、時には左右に体をくねらせて単独で泳ぐのだそうです。
「自然界では見られぬ姿」と専門家は驚きを隠せません。
ジンベイザメの方も普段はコバンザメを嫌がったりしないそうですが、エサの心配のない水族館では違う部分に気が回って敏感になりすぎたのではと分析しています。
環境が恵まれすぎて、わがままが出たジンベイザメ。
突然、依存先を失ったコバンザメは新たな生き方をみつけました。
人間社会にも共通点がありそうで・・・