レジェンドの思い

冬季五輪史上最多の出場を誇るスキージャンプの葛西紀明さん、49歳。

北京オリンピックの代表には選ばれなかったのですが、今年に入り調子を上げてきています。

1月10日のHBC杯では130メートル台を2本そろえ、4位入賞。

そして1月30日の雪印メグミルク杯では1回目138メートル、2回目137メートルのビッグジャンプをそろえ見事逆転優勝を果たしました。

優勝インタビューで開口一番「帰ってきたぞー」と声を上げた葛西さん。

北京で戦う後輩たちにこれ以上のないエールを届けました。

葛西さんは北海道下川町生まれ、類いまれな身体能力と猛練習で頭角を現し、16歳でW杯デビュー、19歳では五輪に初出場しました。

30代後半になっても第一線で戦う姿にジャンプの本場欧州では伝説を意味する「レジェンド」の愛称で尊敬を集めました。

41歳で臨んだ2014年ソチ大会個人ラージヒル。自身7回目の五輪にして初の個人メダルとなる銀メダルを獲得し、世界を驚かせました。

6月に50歳を迎える葛西さんはまだまだ現役を続けるつもりです。

長い競技人生の中で「まだ完璧なジャンプが一本もない」と考えるからこそ、もっと向上できると信じているのです。

その背中を見て学んだ愛弟子の小林陵侑さんたち。

監督の葛西さんにメダル獲得の報告ができるのか大注目です。