太陽の塔が問う意味

1970年大阪でアジア初の万国博覧会が開催されました。

万博史上最多の6421万人を集め、戦後日本における最大のイベントとなりました。

この万博を象徴するアイコンとして前衛芸術家・岡本太郎氏によって作られたのが太陽の塔です。

万博閉幕後、ほぼ全てのパビリオンが撤去される中、太陽の塔だけが永久保存されることが決定しました。

その後、内部は半世紀にわたり扉を閉ざしていましたが、2018年に再生を果たし公開されるようになりました。

その太陽の塔の内部を見てまいりました。

中は思っていたよりも広く「生命の樹」が一本そびえ立ち、下から上へ原生類から哺乳類へ進化していく様が33体のオブジェにより表現されています。

天空に伸びる1本の樹体にアメーバ、くらげ、三葉虫、サソリ、魚類、恐竜、マンモス、チンパンジー、クロマニヨン人などの「いきもの」がびっしりと貼りついている独創的なインスタレーションで今まで見たことのない世界観でした。

このようなものが50年以上前に作られていたとは驚き以外何ものでもありません。

予定調和や常識という型にはめられた価値観を超越し、制限のない自由を感じました。

その当時の万博において岡本太郎氏を起用しメインのシンボルを作り上げ、世界に発信したことはとても勇気のいることであったと思われます。その気概に感服するばかりです。

批判を恐れて無難なものに落ち着いてしまうムードがある最近の日本。2025年の大阪万博ではもう一度世界を驚かせてほしいです。