花火業界の今

夏の風物詩といえば花火です。

日本における花火の歴史は、16世紀の戦国時代から始まったといわれていますが、現在のような観賞用の花火が登場したのは江戸時代からです。

東京で有名な隅田川での花火は、今から約390年前の1628年に浅草寺に来た徳川家康と関係が深い僧である天海を船遊びの際に花火でもてなしたことがはじまりとされています。

花火が打ち上がった際、定番の掛け声である「たまやー」「かぎやー」は江戸時代に活躍した花火師、玉屋市郎兵衛や鍵屋弥兵衛の屋号からとったものであるということはよく知られています。

最近はクリスマスや新年のお祝い等、1年を通じて花火を打ち上げることが多く、花火業界は夏だけが忙しいというわけではありません。

人手不足や後継者不在などが社会的に取り上げられるなか、花火業界は代々世襲制であり、鍵屋も現在15代目が活躍中です。

近年は化学知識やIT技術を持った若い花火師が育ってきており、日本の花火業界はさらなる発展が期待されています。

世界的に見ても日本の花火は安全かつ最も精巧で情緒あふれるものとして絶賛されているので、日本の文化として多くの外国の方にも見てもらいたいものです。