教えてもらっていない

「その事はわかりません。教えてもらっていないので・・・」
最近の若い人は当然のように言います。
周りの人はア然となり、心の中で叫びます。
「そんな事は常識で、教えてもらうものではない」 と。
このような光景はあまりに日常茶飯事で、驚くことも少なくなりましたが、最近腰が抜ける
くらい驚くべき話を聞きました。
偏差値の高い東京の某有名私立大学の教授が言っていました。
「信じられない事だが、学生の7割は70年前の戦争の事を知らない。詳しい内容ではなく、
どこの国の戦いで、どこの国が勝ったのかを知らない」
理由は「教えてもらっていないので」
事実、近現代史は受験には出題されないので、高校の授業ではほとんど教えないのだそ
うです。
反面、某芸術系の大学では、ほとんどの学生が戦争の事を知っているらしいのです。
それは映画、小説、漫画等を通じて学んだそうです。
教えてもらっていないけれど、自らの興味分野の中で学んでいったのです。
今年は戦後70年、近隣諸国の間で歴史観の違いが注目されています。
マスコミの過熱さの割に、若い人たちの無関心さが目立つ感じがする本当の理由は、「何
の事か全然わからない」からではないかと思います。