下取りセールにみる消費者心理

靴の下取りセールが大人気です。
4月東京都内の大手百貨店が始め大変話題になりました。
次々と同じような下取りセールが全国各地の百貨店で企画
されてどこもかなり盛況であると聞いております。

興味深いのは割引率からするとそれほど驚くような値引き
でないにもかかわらず大勢のお客様の心をつかんでいる点
です。

まず第一に下駄箱には不要な靴がいっぱいあり、きっかけ
があれば捨てたい、整理したいと思っている人が多数いる
ということだと思います。

そして「靴を捨てる」という行為が自治体によって様々だ
と思いますがけっこう「面倒くさい」ことになっているの
ではないでしょうか?

不要な靴を割引券と交換してもらえる下取りセールは「も
ったいない」という理由だけで捨てられなかった不要な靴を
罪悪感なく捨てられる絶好の機会と思われたからこれほど
人気が出たのではないでしょうか?

おそらくこの各地でくり広げられている下取りセールによ
り靴が数十万足捨てられることになるでしょう。これは靴
業界にとっては大変喜ばしい事です。
なぜなら下駄箱に空きができると新しい靴が欲しくなるか
らです。

そもそもショッピング、買い物というものは楽しいもので
なければいけません。マスコミが連日不況のニュースばか
り流すので消費者心理は冷えています。つまりお金を使う
こと(ショッピング、買い物)が社会悪のように思われて
しまっています。

そうではないのです!

新しい服や靴を買いおしゃれをすることは人生にとって非
常に大切なことだと思います。特に女性にとっては外見的
にも精神的にも大変重要なことだと思います。

マーケティングの見地からみても欲しいものを提供すると
いうよりも、買い物をする罪悪感の軽減というアプローチが
日本の消費者には有効ではないかと思います。

さあ皆さん!
下駄箱を整理して新しい靴を買いに行きましょう!