一万円選書

北海道砂川市にある、いわた書店の一万円選書。

年に数回ホームページで募集し、店主の岩田さんがその人のために厳選した本を届けるというサービスです。

約3000人待ちという大人気のこのサービス。当選した人はカルテを記入します。

その内容は年令、家族構成、心に残った20冊の本、今までの人生でうれしかったこと、苦しかったことなど様々な質問があります。

応募する方は人生に悩みをかかえている人が多く、カルテを書くことによって悩みと向き合い、自らを客観視するようになるそうです。

そのカルテをみて店主の岩田さんが永年の読書歴からその人の今に必要な本を一万円分選んでくれるのです。

岩田さんのセレクトはベストセラーやハウツーものはありません。

あまりみたことのないタイトルも多いので、自分ではまず選ばないだろうというセレクションになります。

その中で岩田さんがおすすめしているのが「逝きし世の面影」 という本。幕末から明治にかけて訪れた外国人の記録なのですが、私たちの知らない日本人像が率直に描かれているそうです。

悩める多くの人の心に響いている一万円選書は岩田さんの「本は人生の味方だ」 という思いにあふれています。