「お寺に人が来ない」という課題を払拭しようとお坊さんや尼さんがギターやマイクを片手に立ち上がっています。
その名は寺ドル。
仏像をバックに熱い歌でお寺をライブハウスに変身させているのです。
実際、お寺は天井が高く、音響もいいので理想のライブハウスなのです。
現役僧侶の薬師寺寛邦さん率いる2人組ユニット「キッサコ」。
アコースティックギター2本とハーモニカだけで奏でるシンプルさですが、パワフルな曲が境内を包み、ファンは曲に合わせて手拍子をしたりタオルを振り回したりと一体感を醸し出します。
一方、ライブハウスで派手な衣装に身を包み、「電飾の光背」を掲げ、仏教を歌う尼さんがいます。
その名も「愛$菩薩」、ライブを法事と呼ぶ仏教界の正統派アイドルです。
活動当初は怒られると思い、住職の父に隠れて活動していましたが、「若い人の共感を得るには同世代の活動が一番」と賛同してくれたそうです。
印象に残る菩薩をイメージした金ぴかの衣装や電光装飾の効果は抜群で、ライブをきっかけに若い人がお寺に訪れ、仏教の話や悩みを相談しに来る人も増えたそうです。
新たな手法でお寺や仏教のイメージを良くしていこうと奮闘する若いお坊さんや尼さん。
それらの活動を応援する仏教界の懐の広さにも感動します。