ある大学で「ぼっち飯同好会」というサークルがあります。
ツイッタ―で食事の時の孤独ぶりをつぶやきあうという活動です。
集う学生はコミュニケーション能力が欠けているというわけではありません。
普通に大学の講義を受け、友人と話し、パーティにも参加するという社交的な一面もあります。
わずらわしい人間関係を捨てて「ぼっちでいい」という価値観が広まり、それを外に発信しても恥ずかしいことではないと思える社会になってきていると社会学者は分析しています。
従来、友人の多さやネットワークの広さは長所としてとらえられてきました。
しかし、若者の間では友人とのつながり方について「広く浅く」よりも「狭く深く」がよいとする考え方が浸透してきています。
一人でカラオケに行ったり、食事したり、究極は一人でディズニーランドに行ったりする人もいるらしいのです。
そこには友人に気をつかわずに自分一人で好きなことを好きな時間にすることができる解放感があるのではないかと思われます。
インターネットやSNSの普及で、一人時間の重要性を若者が感じはじめているのかもしれません。
ただ前述の「ぼっち同好会」が最近、定期的に部員同士が集まり昼食をとることもあるらしいのです。
それはもはや「ぼっち飯」と呼べないのではと危惧しています。