「ほこたて」というTV番組が好きです。
どんな盾(たて)でもつきやぶる矛(ほこ)とどんな矛(ほこ)でもつきやぶれない盾(たて)が存
在することから「矛盾」という言葉が生まれました。
そのように世界に存在する相反する「絶対に○○なもの」同士を戦わせて決着をつけると
いうバラエティ番組です。
以前は深夜枠だったのにゴールデンタイムに出世したようです。
絶対に穴の開かない金属と、どんな金属にも穴を開けられるドリル対決は圧巻でした。
開発者と会社のプライドをかけた男たちの闘いという感じがして、思わずどちらかに肩入
れして熱く応援してしまいます。
何でも破壊する鉄球と絶対に壊れない壁対決も熱き男の闘いで、制限時間ぎりぎりで鉄
球が壁を砕き、鉄球の勝利となりました。
しかしながら、少し疑問のもつ対決もあります。
絶対にしいたけが食べられない人(勝村政信さん)と、どんな人でも食べられるしいたけと
の対決などがそうでしょう。
しいたけ嫌いのポイント(食感、ぬめり等)をなくした万人受けするしいたけらしいのですが、
しいたけらしさをなくしたしいたけはしいたけといえるのかという疑問がわいてきます。
会場の雰囲気はこのしいたけなら勝村さんでも食べられるでしょうというムードに支配され、
勝村さんにしいたけ嫌いを克服してほしいという、熱血感動ドラマのようになっていました。
勝村さんにとっては完全にアウェーでした。
勝村さんが一口を食べ、判定はいかにと誰もが固唾をのんでいました。
結果は「ごめんなさい」で克服できませんでした。
私はなぜかホッとしました。
食べ物の好き嫌いは深く問いただしても明確な理由はなく、つきつめると「しいたけだから
嫌い」ということだと思います。
私もきゅうりが苦手で、いくらきゅうりの青臭さや食感が違うものになったとしてもやはりダ
メだと思います。
勝村さんのコメントが全てを物語っています。
「しいたけが好きな人だけが食べればいいじゃないか!」
そのとうり!