靴屋らしい顔

先日、ある地方のデパートの売場を訪問した時の話です。

その日の午後2時ごろに伺うと言っていたので、売場の方も待機されていたと思います。

ちょうど2時ぐらいに行ったところ、売場で大きく手を振っている女性がいました。

遠かったのでどなたか少しわからなかったのですが、私の後ろには誰もいなかったので
私に手を振っているのは間違いありませんでした。

いろいろとお世話になっている売場の方だろうと思い、ニコニコして寄っていくと、その方
が言いました。

「保険屋さんですよね。」

「えっ・・・ちがいますけど・・・」

「あれっ、保険屋さんじゃないの・・・」とがっくりされていました。

その様子をみていた売場の方が「この方は靴屋の社長さんです。」と助け舟を出してくれ
ました。するとその方は

「保険屋さんのような顔して来るから間違っちゃったわよ。やーねー。」

「すいません・・・」

なぜ謝っているのか、わからないままその場を去りました。

聞くと、その方はお客様で2時に保険屋さんと靴売場で待ち合わせをしていたらしく、靴を
買いながら保険屋さんを探していたそうです。

そこへ私がニコニコと保険屋さんらしい顔で(?)やって来た次第です。

しばらくすると年配の本物の保険屋のオジサンがやって来て、その女性と話し始めました。

どのような顔が保険屋さんらしいかわかりませんが、次回売場を訪問する時は、靴屋らし
い顔で訪問したいと思います。