新型コロナとデジタル化の波は様々な業界に変革を迫っています。
150年以上の歴史を歩んできた百貨店の松屋は大胆な改革に取り組んでいます。
一つは祖業の「呉服」売場を廃止したことです。日本の百貨店は呉服系と鉄道系に分かれています。呉服系は三越伊勢丹、大丸松坂屋、髙島屋などが代表的ですが、上場している百貨店で呉服をやめたのは松屋が初めてです。
二つめは「高級冷凍食品」売場の展開です。消費者の時短指向をとらえ、地下2階に開いたのが冷凍食品の専門売り場「GINZA FROZEN GOURMET」です。
銀座の名店や高級レストラン、パティスリーなど百貨店らしい「高級味覚」を約55ブランド、350種類揃えています。
「銀座 日東コーナー1948」「銀座みかわや」「銀座ピエス・モンテ」の他、親子丼の元祖ともいわれる人形町の名店「玉ひで」の商品もあります。
冷凍商品は味が落ちるとの見方が一般的ですが、最新技術は進化しています。凍結時に肉などの細胞が壊れないようにし、解凍時にうま味成分が流出しないような加工技術があり、作りたてに近い味の再現ができるようになりました。
今までの百貨店の常識を破るような大変革にチャレンジしている松屋。消費者の支持を得られるのか注目していきたいです。。