製造工程
1裁断

注文に応じてデザイン別に作られた抜き型により裁断します。一枚一枚革を見て、完成時に傷や血筋が目立たないように慎重に裁断します。
2スキ

裁断した革を縫製しやすくするために革の端をうすくする作業をスキといいます。厚すぎると足あたりが悪くなり、薄すぎると革がちぎれてしまうこともあります。
3縫製

デザイン別に作られた紙型どおりに表革と裏革を縫い合わせていく作業です。補強テープや両面テープ等、無数のテープ類が革の裏側にはられていきます。
4底付

縫製後の甲革を木型にかぶせてつり込み、底を専用の接着剤でつける作業です。日によって違う革の状態と対話しながら調整します。
5ヒール打ち

木型につり込んで1日置き、翌日木型から抜いてヒールをくぎで靴にとめます。ヒールの形状にあわせてくぎの種類も変えるので熟練した技術がいります。
6仕上げ

ヒールの打ち終わった靴に中敷をはり、靴のシワや汚れを取って仕上げます。商品として出荷される最終的な検品作業もこの時点で行われます。
種類 | 特長 | 用途 | ||
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牛 革 |
仔牛革カーフスキン | (Carf Skin)生後6カ月ぐらいの仔牛の革。薄手できめと繊維構造がもっとも細かく、最上質です。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ・革手工芸など |
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中牛革キップスキン | (Kip Skin)生後6カ月ぐらいから2年ぐらいの、カーフよりやや厚手の中牛の革。カーフに次いで上質です。 | |||
成 牛 革 |
カウ・ハイド | (Cow Hide)生後約2年の牝の牛革です。2歳以上を成牛といいます。皮質は丈夫で厚い。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ・家具・インテリア・革手工芸 |
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ステア・ハイド | (Steer Hide)生後3~6カ月以内に去勢した牡の成牛革で、牡牛と牝牛の中間。最も多く使われています。 | |||
ブル・ハイド | (Bull Hide)生後約3年以上の繁殖用の牡牛です。大形で粗い組織をもち、丈夫で厚い。 | |||
馬革 | 大判で繊維組織は柔らかです。尻の部分は、繊維が緻密なため、光沢の美しいコードバンになります。 | ![]() ![]() ![]() ・裏皮・中敷など |
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ピッグスキン | (Pig Skin)豚革。表面が摩擦に強く、丈夫な革になります。唯一の国産素材で、革として海外に輸出されています。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ・裏革など |
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ゴートスキン | (Goat Skin)やぎ革。ひつじ革より肌が硬く丈夫で、繊維の充実度が高い。仔やぎ革はキッドスキン。 | ![]() ![]() ![]() ・革表紙など |
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シープスキン | (Sheep Skin)ひつじ革。ヘアーシープ、ウールシープがあって、前者の方が良質です。仔ひつじ革はラムスキン。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
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カンガルースキン | (Kangaroo Skin)産地はオーストラリア。革は丈夫で強く、しなやかです。高級素材として珍重されています。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
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爬 虫 類 |
ワニ革 | 種類はクロコダイル、アリゲーター、カイマンなどです。独特な美しいうろこ模様をしています。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ・時計バンドなど |
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トカゲ革 | リング、アグラ、ベンガル、オーバルなどの種類があり、ワニ革についで珍重されています。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ・時計バンド・ぞうりなど |
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ヘビ革 | 斑紋やうろこの模様の美しさが注目されています。ニシキヘビが主流で、ほかに海ヘビ、水ヘビなどです。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
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オーストリッチ | (Ostrich)ダチョウ。鳥類のなかでもっとも貴重視されている革で、突起した羽軸模様に特色があります。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
種類 | 特長 | 用途 |
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銀つき革 | きめの美しい革本来の味を失わないようクロムなめしを行い、染色仕上げして深みのある肌合いを出した革。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
ガラス張り革 | 成牛革をなめし、乾燥をガラス板などによって行い、平滑な銀面をサンドペパーですり、樹脂系塗料染をした革。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
スエード | (Suede)革の裏面を細かなサンドペーパーでバフし、ビロードのように起毛したもの。仔牛、やぎ、ひつじなど使用。 | ![]() ![]() ![]() |
ヌバック | (Nubuck)牛革の銀面を鹿革のバックスキンのように起毛して仕上げたもの。 | ![]() ![]() ![]() |
ベロア | (Velour)成牛革の裏面を起毛したもの。スエードは起毛が緻密であるが、ベロアはずっと粗く毛足が長い。 | ![]() ![]() ![]() |
揉み革 | 代表的なものをエルクといい、革を揉んで肌に優雅なシポをつけたもの。水揉み、角揉み、八方揉みなどがあります。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
型押し革 | 革の表面に新しく変化をもたせた革。加熱した型板で、高圧プレスして仕上げます。型はいろいろあります。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
シュリンク・レザー | (Shrink Leather)なめし工程中に薬品を使って表面を縮ませた革。揉んだ革よりシボ立ちが強調されます。 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
エナメル革 | パテント・レザーともいい、革の表面に合成樹脂の塗膜をつくり光沢を出したもの。耐薬品性が強い。 | ![]() ![]() ![]() ・ぞうりなど |
セーム革 | (Chamois Leather)鹿の皮を油なめしして仕上げた革。柔らかで手ざわりがよく、洗濯のできる淡黄色の革です。 | ![]() ![]() ・ガラス拭き |
コードバン | 馬の皮のなかでも、強靱な繊維構造をもっている臀部をタンニンなめしして、染色、光沢を出したもの。 | ![]() ![]() ・ランドセルなど |
アメ豚 | ピッグスキンをタンニンなめしして、アニリン染料で染色、銀面を摩擦してアメ色に仕上げたもの。 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
種類 | 特長 | 用途 |
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革メッシュ | タンニンなめしのゴートスキン、ピッグスキンを紐状にし、それを編み上げてシート状にした革の織物。 | ![]() ![]() ![]() ・ぞうりなど |
底革 | 成牛革をタンニンなめしした、厚味のあるまま硬く仕上げた革です。なお少し柔らかにした革はサドル用。 | ・靴底革 |
ぬめ革 | タンニンなめしの、底革より柔らかに仕上げられた、カバン・ケース類、手工芸用などに向く薄茶色の革。 | ![]() ![]() ![]() ・革手工芸など |
床革 | 厚い革をカットした、表革でない、取り除いた残りの部分の革をいいます。裏張りに使います。 | ![]() ・各種ケース |