地域の営み

近くのイタリアンレストランで昼食をとっていた時の話です。

「私、わかりますか?」 と、となりの席の男性が声をかけてきました。

「えっ」 と一瞬とまどったのですが、すぐにわかりました。

近所の焼鳥屋の店長でした。

家族でたまに利用していただけなのに、憶えていてくれてうれしかったです。

その店長は奥さんと1歳半ぐらいの子供と3人で来ていました。

少し前にも、近所の夫婦でやっている日本料理店の女将さんが、子供づれで近所のうど
ん屋さんで食べている時に会いました。

あたり前のことですが、焼鳥屋の店長も日本料理店の女将もお店で生計を立てていて、
子供を育てています。

お二人ともすごく人柄が良いので、味とともに人柄でお客さんが来る地域の人気店です。

ましてや、子供を一生懸命に育てている姿を見ると、地域の住民としては応援したくなり
ます。

「どうせ行くならあのお店にしよう!」と味や価格だけでなく、人柄で選ぶことも少なくない
ような気がします。

地域の人たちが応援をして、そのお店の子供達が育っていくという昭和的な環境が私は
大好きです。

うなぎ屋さんの苦悩

先日、東京スカイツリーに行ってきました。

建設中も一度、来たことがあるのですが、完成してからは初めてでした。

間近で見る東京スカイツリーはとても巨大で、よくこのようなタワーを建てたものだと今さら
ながら、日本の技術のすごさに感激致しました。

夏休み中ということもあり、展望デッキにのぼるのに70分待ちということだったので、のぼ
るのはあきらめました。

昼食がまだだったので東京ソラマチ(東京スカイツリーの商業施設)にあるレストラン街に
行きました。

するとたくさんの店がどこも長蛇の列で、かなりの時間待たされそうな感じでした。

少しでも列の少ない所はないかと探していると、一軒だけ誰も並んでいないお店がありま
した。

うなぎ屋さんでした。

店頭のメニューをみて、驚きと納得の感情が交差しました。

うな重 4000円   上 5000円   特上 6000円

これはちょっと入りづらい価格だなと思い、あきらめました。

すると、私と同じように店頭メニューを見てあきらめる人がほとんどでした。

昔に大学で習った経済原論の中で、価格は需要と供給のバランスで決まり、バランスが
崩れるとモノが売れなくなったりするということを思い出しました。

昼食にうな重 4000円は高すぎると思う人がほとんどでしょう。

うなぎ屋さんにとっても仕入れが高くなっているので、その値段をつけざるを得なかったの
ではないかと推測されます。

うなぎ屋さんの苦悩が印象に残った東京スカイツリー見学でした。

夏野菜

夏本番を迎え、夏野菜がおいしい季節となりました。

しかしながら、夏野菜の代表格であるきゅうりが苦手なので、あらかじめ店の人に言って
おくようにしています。

 私   「きゅうりが苦手なので、できれば違うもの替えて下さい」

 店の人 「なすびは大丈夫ですか?」

 私    「大丈夫です」

 店の人 「ズッキーニはどうですか?」

 私    「大丈夫です」

 店の人 「わかりました」
 
なぜか大抵、なすびとズッキーニはどうかと聞かれます。同じような種類と思われがちで
すが、私としては全然違うモノだと思います。

すると、少し疑わしい野菜が入っている料理が出てきたので「これは何ですか?」と聞き
ました。

「あ~、これはズッキーニですから大丈夫ですよ」という返事。

そうかと思い、一口食べてみると苦手な風味なるものが口の中に広がります。

頭の中でこの姿と味を検索してみるとわかりました。

「これは、うりだ」

うりはきゅうりよりも苦手なのですが、マイナーなのでほとんど言いません。

店の人に「これはズッキーニじゃなくて、うりだよ」と言うのも大人げないので何も言いま
せんでした。

これからは「きゅうりとうりが苦手で、なすびとズッキーニは大丈夫です」と言えばわかり
やすいのかなと思いながらも、食べ物の好き嫌いをはりきって言うのもどうかと思うので
思案中です。

人間にたとえると・・・

飼犬のチョコ ( トイプードル、オス ) が先日、誕生日を迎え7歳になりました。

犬の7歳は人間でいうと、49歳位で中年のオッサン犬です。

しかしながら、近所の公園で生後7ヶ月の同じトイプードルと遊んでいる様子は、同年代
かと思うくらい落ち着きがないのです。

おまけに体格も小さい方なので「7歳です」と言うと決まって「7歳なのに・・・」というリア
クションをされます。

「7歳なのに小さくて落ち着きがないですね」と皆、思っているようです。

全くもってその通りなのですが、そんな彼でもいいところはたくさんあります。

  一、健康 ( 病気はほとんどせず、調子が悪くても自力で治す )

  二、素直で誰にでも友好的 ( 人見知りせず、シッポをふりまくる )

  三、規則正しい生活 ( 一日のリズムをきっちりと守る )

人間にたとえると、入社以来、その道一筋でがんばる中年サラリーマン。無遅刻、無欠
勤が自慢で、誠実、まじめをモットーとしている。社内や社外の評判もよく、フットワークが
軽く「年の割りに若いですね」と言われるのが生きがいな、愛すべきちっちゃいオッチャン
のような気がします。

何を信用すればよいのか?

少しお堅い話で申し訳ありません。

世界の銀行の金利算出基準として使われている指標(LIBOR)という短期金利が、英金
融大手バークレイズによって不正に操作されていた事が発覚し、世界中の金融界に激震
が走っています。

おまけに米英の金融当局がその問題を2008年より把握していたことも最近になってわか
り、対応の遅さに批判が集まっています。

要は本来、公正、中立であるはずの指標が大手金融の儲けのために操作されていて、監
督するはずの金融当局が黙認していたという構図です。

私はこの話を聞いて少なからずショックを受けています。

「何を信用すればよいのか?」という気持ちです。

世界の金利の基準であるLIBORは当然、市場原理に基づいて決められるものであると信
じて疑いませんでした。

それがまさか、不正に操作されていたなんて思いもよらなかったからです。

最近は、政府や公的な機関が発表するデータの信ぴょう性が著しく低下しているようです。

そういえばギリシャ危機の発端も、前政権の発表したデータが事実と違うというところから
はじまっています。

だます方が悪いのか、だまされる方が悪いのかわかりませんが、大事なところでは自分
のカンを信じて決断するしかないと思います。

ヨメのダンナ

ある日、仕事上の知り合いの人と偶然会いました。

久しぶりに会ったので、お互いに偶然の再会を喜びました。

すると、その方が連れの男性を紹介しました。

「この方はヨメのダンナです」

「はぁ、そうですか・・・(ええー何ですと・・・)」

以下心の中の叫びです。

(ヨメのダンナはあなたじゃないのですか?となりの男性がヨメのダンナならあなたはもし
や、内縁の夫ですか?もしそうでないとするとあなたが最初の夫で、となりの男性が2番
目の夫ということですか?そのような複雑な事情を偶然会った瞬間に言われても、とまど
ってしまいます。どう反応すればいいですか?)

混乱する心の中をよそに会話は続いてゆきます。

すると謎が解けました。

その方は「ヨメのダンナ」ではなく「ムスメのダンナ」だったのです。

今となっては私が聞き間違えたのか、その人が言い間違えたのかわかりませんが、私
が混乱している事も悟られずに済みました。

それにしても、これほど相手を混乱させる言葉はないのではないかと思うので、一度イタ
ズラで使ってみようかなと思っています。

シューズ界にとってのオリンピック

いよいよ7月27日よりロンドンオリンピックがはじまります。

あの北京オリンピックからもう4年も経過したのかと思うと、時の流れの早さに驚きをおぼ
えます。

競技用シューズメーカーにとって、4年に1度のオリンピックはブランドイメージを上げるの
に絶好の機会といえます。

金メダルを獲れば、そのシューズメーカーのブランドは一気に世界で評判になり、販売数
量も急伸すると言われています。

世界のスポーツメーカーの売上高は下記の様になっています。

 第1位  ナイキ   (米) 1兆5,210億円
 第2位  アディダス (独) 1兆4,813億円
 第3位  プーマ    (独)     3,341億円

というようにトップ2が圧倒的シェアです。

日本メーカーはアシックス 2,478億円、ミズノ 1,549億円となっています。

アシックスは日本代表のマラソン選手 3人(藤原さん、中本さん、重友さん) にシューズを
提供しています。歴代のトップアスリート達を支えてきたアシックスにとって負けられない
闘いであります。

しかも今回は今までアシックスのシューズ開発を支えてきた、カリスマ技術者Мさんが定
年退職され、新しいチームで臨むはじめてのオリンピックとなります。

しかも、そのカリスマ技術者Мさんはアディダスと専属アドバイザー契約を結び、アディダ
スのシューズを開発する立場となりました。

アシックスにとっては正念場の闘いとなるでしょう。

アスリート達の熱き闘いの裏で、それを支えるシューズメーカー達の熱き闘いが繰り広げ
られています。

ジャンルが違いますがシューズ界の一員として、ロンドンオリンピックでのシューズ界の
闘いに注目しています。

703の男

5月、6月は展示会のシーズンで、当社も日本各地で展示会を開催しています。

この時期の展示会は秋冬物で、各地のお客様と直接お会いして色々な話が聞けるので、
いつも楽しみにしています。

先日、ある地方で開催した展示会での出来事です。

地元のお客様が当社社員になにげなく聞いた事から始まりました。

  地元のお客様 「どこのホテルに泊まっているのですか?」

  当社社員    「○○ホテルです」

  地元のお客様 「あっ・・・○○ホテルですか・・・」と意味深な返事です。

  当社社員    「何かあったのですか?」

  地元のお客様 「○○ホテルで自殺があったらしいですよ」

地方のビジネスホテルではたまにある話なのであまり気にも留めませんでしたが、その
地元のお客様が続けてこう言いました。

  地元のお客様 「実は○○ホテルに知り合いがいまして、7Fのフロアだったそうです」

  当社社員    「えっ・・・」

  地元のお客様 「703号室らしいです」

  当社社員    「えっえー マジで・・・」うろたえる当社社員

当社社員は703号室に連泊していたのです。さらにこの街に来るといつもそのホテルを利
用しているそうで、常に703号室に案内されるそうです。

へこむ当社社員に「そのような事を気にしないような関西人オーラが出ていたのではない
か」となぐさめましたが、当の本人は心ここにあらずといった感じでした。

後日談を聞くと、その地元のお客様から電話があり「703号室じゃなかったらしい」と聞か
され、事無きを得たのですが、本人はさぞびっくりしたでしょう。

ガンバレ 703の男。

男のプッチンプリン

先日、出張先のコンビニで不思議なモノが売っていたので、思わず買ってしまいました。

その名も「男のプッチンプリン」(グリコ乳業)です。

普通のプッチンプリンが大好きなので、スペシャル版かなと軽い気持ちで購入しました。

早速食べてみると、 「・・・・」 全然甘くないのです・・・

思わずラベルを見ると「このプリンは甘くありません」「おつまみ冷奴風」「しょうゆ味
ソース(しょうが香料使用)」と書いてあるではないですか。

そうかこれはプリンじゃなくて、冷奴として食べればいいのだと思い直してみても、視覚
的にはプリンなので脳がうまく反応してくれません。

プリンを食べる準備の整った脳に、冷奴の情報は受け入れられなかったようです。

それしにてもグリコさん、プッチンプリン40周年の期間限定商品とはいえ、しゃれがきつ
すぎるのではないでしょうか?

そう思いながらもグリコ乳業のホームページを見ていると「Happyプッチンプリン」という
通常の3.8倍、驚きの400gのジャンボサイズが発売されていることを知りました。

この大きさでもお皿に「プッチン」して盛りつけることができるそうです。

買わねばと思っていたのですが、なんとこの商品、全国で神出鬼没的にゲリラ販売して
いるらしく、いつどこで売っているのか全くわからないそうです。

今後は出張先で「Happyプッチンプリン」を探す楽しみができました。

つまらない会話の理由

出張帰りの大阪伊丹空港で預けた荷物を待っていた時でした。

私の座っていた目の前で、年の頃は30すぎぐらいの男性同士が周りの人が少しびっくり
するくらいの大きな声で叫んでいました。

 「おっおー・・・ 久しぶりやなー」

 「ええー マジで・・・ びっくりしたわー」

 二人は偶然の再会を本当に驚いているようでした。

 「えー なんでこんなとこおるの?」

 「飛行機乗っててん」

「あたり前やろ」 と私は心の中でツッコミを入れながら話を聞いていました。

すると驚きの言葉はたくさん出るのに、会話の内容はいまいち盛り上がってきません。
他愛のない内容の会話が延々と続くのです。

荷物が出てくるまでヒマだったので会話を聞いていたのですが、もしやと思うところがあり
ました。

この二人、お互いに名前を忘れているのでは・・・。

学校の卒業以来十数年ぶりに偶然会ったものの、名前が思い出せない。それほど親しく
なかったのでお互いの近況も知らない。荷物が出てくるまで、その場を離れるわけにはい
かない。もちろん、名前を忘れたとはお互い言える雰囲気ではない。

そのような諸条件が重なり、不毛な会話が続けられたのではないかと推測しました。

私の荷物が先に出てきたので、その後二人がどうなったかわかりませんが、旧友に電話
して 「あいつの名前何やったかな?思い出すまで今日寝られへんわ」 と言っているので
はと想像しました。