2020年 冬以降、あるコンビニの店頭に一風変わった食品が並んでいます。
「TOFU BAR」(豆腐バー) です。
サラダチキンバーのような形状で片手で食べられるのが特徴で、通常の豆腐に比べるとかなり硬めで食感もかなり違います。
ステイホームの追い風を受け、アサヒコ (さいたま市) の豆腐バーは累計800万本近く売れるヒットになっています。
誕生のきっかけは米国出張でした。
アサヒコのマーケティング部長が2018年に米国のスーパーの売り場を視察すると、豆腐が精肉などと同じようにたんぱく源として売られていました。
「豆腐はもっと自由に食べてもいい。チキンバーのような豆腐はできないか。」豆腐業界の経験が浅い分発想は柔軟でした。
豆腐は柔らかく作るのが常識でしたが、製造部門に「硬い豆腐を作ってほしい」と懇願し、「硬い豆腐」作りが始まりました。
2020年11月に豆腐バーが発売されると20~30代の消費者に刺さり、大ヒットになりました。
「〇〇とはこういうもの」という業界内の常識が市場を縮小させていることもあるのではないでしょうか。
消費者目線の柔らか頭で発想することが、今まさに求められているのだと思いました。