「今日のアジは脂が乗っておいしいよ」
市場の魚屋さんでよく聞きます。
島根県西部沖で4~9月に漁獲されたマアジは脂ののりが良いことで知られています。
島根県水産技術センターなどは魚の脂質含有量が簡単に調べられる測定器を開発しました。
魚に測定器を当てて近赤外線を照射し、はね返る光を分析して脂質量を計測します。
現在測定できるのはアジのほかサバ、ノドグロ、アナゴの4種類で、白身魚の切り身も測れます。
将来的にはブリやフグの白子の脂質量のほか、カニについては甲羅の上から身入りの判別ができるようにしたいと語っています。
おもしろいのは魚の脂質量が多いのが必ずしもおいしいとは限らないということ。人それぞれの好みがあり、脂ののりが控えめな方が好きという人もいます。
大トロよりも中トロや赤身が好きな人も多いのです。
近い将来、店頭で並んでいる魚の脂質量が何%か表示されていれば、消費者は自分の好みにあった魚を選べて失敗が少ないのではないかと思います。