政府が目指す1日100万回のワクチン接種が実現すれば、実質国内総生産(GDP)を実額で1%押し上げるとの民間の試算が出ました。
みずほリサーチ&テクノロジーズは接種が1日平均50万回にとどまるケースをベースラインとし、100万回に高めるケースと比較したところ新規感染者数は50万回では9月になって明確に減り始めるが、100万回なら8月上旬をピークに減少すると試算しています。
外出制限を緩め、人出の水準をコロナ前に比べ10%減から5%減に緩和できるタイミングは50万回は22年1月、100万回は21年10月頃と見込んでいます。
経済活動がほぼ正常化できる時期も50万回なら22年4月と想定しますが、100万回なら22年1月と早まるのです。
100万回接種の場合、国内旅行や外食など控えていたサービス消費が年度内に盛り上がり、個人消費全体が2%程度上振れすると予想しています。
つまり、1日100万回のワクチン接種が実現すれば経済活動の制限を早期に緩めることが可能になり、外食や旅行などの個人消費も早く回復し、2021年度の経済を6兆円拡大させるのです。
接種ペースの加速が今後の景気を左右するので政府の本気度が伝わります。
6月21日から職域接種も始まり、ワクチン接種は順調に加速しています。
長いトンネルの出口はもうそこまで来ています。