学生時代に先輩から絶対に読むべしとすすめられたのが「三国志」でした。
読んでみるとバラエティ豊かな登場人物とスケールの大きなストーリー展開にすっかり魅了されました。
生き方の参考になる武将が多数登場し、少なからず影響を与えられたと思います。
その発掘物等を集めた特別展「三国志」が東京国立博物館で開催されていたので行ってきました。
時代は漢が衰退した2~3世紀ごろ、約1800年前の頃になるので原型をとどめているものは少ないのではないかと思っていたのですが、予想以上にきれいな状態でいろいろな物が残っており、すばらしい展示会でありました。
その中でも特筆すべきは、魏の曹操の墓「曹操高陵」を再現した間です。
多くの日本人にとって劉備の敵である曹操は狡猾な悪人のイメージなのですが、発見された墓からは違った人物像が見えてきます。
墓の規模こそ大きいものの、遺物も珍しい宝などはなく「墓は質素に」という曹操の遺言そのままでありました。
曹操高陵をはじめ多くの展示物を見るたびに小説の世界で活躍していた英雄たちが1800年前に本当にいたのだなという不思議な感覚になりました。