1866年に英国で創業した「ジョンロブ」 ビスポーク(あつらえ)靴で有名です。
顧客リストには政財界の重鎮や貴族が名を連ねる老舗ブランドです。
そのジョンロブが今年、一枚革を用いたまったく継ぎ目のない靴を発表し、話題になりました。
継ぎ目のない靴、シームレスシューズの一番の難題は硬く平面である革に手や道具で「反り」をつけながらのばし、丸みのある卵形に成形していくことです。
わずかなシワや傷を付けずに革をのばして形成することは熟練の職人でもかなり難しいと思われます。
革も高度な技術を持つフランスの革なめし工場で特別に作った革だそうです。
シームレスシューズの特徴は美しい見た目もさることながら、驚くほどぴったりとした履き心地だそうで、それはまるで「手袋をはめるような感覚」と言われています。
特別な工程のため、ビスポーク(あつらえ)靴を注文したことのある顧客に限っており、価格は155万円。
顧客からの要望に各工程の職人たちがそれぞれ最高の仕事をするという靴作りの哲学を持つ「ジョンロブ」。
同じ靴作りに携わる者として目標としたい姿勢です。